光学・精密機器メーカーといえば、キヤノン、富士フイルム、リコー、京セラ。自動車メーカーといえば、トヨタ、日産、ホンダ、・・・。
では、メジャーなマンション管理会社といえば?
業界紙「マンション管理新聞」が毎年5月、「総合管理受託戸数ランキング」を掲載している。同記事のなかから、マンション管理会社の受託戸数データを見える化してみた。
【もくじ】
◇日本ハウズイングと大京アステージが2強
◇ランキング上位13社のシェアが5割
◇消費者はマンション管理に無関心…
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日本ハウズイングと大京アステージが2強
「マンション管理新聞」のバックナンバーをひも解き、2018年上位10社の過去9年間のマンション管理戸数の推移をまとめたのが次のグラフ。- 第1グループ(40万戸超):日本ハウズイング、大京アステージ
- 第2グループ(30万戸超):東急コミュニティー、三菱地所コミュニティ
- 第3グループ(20万戸超):長谷エコミュニティ、大和ライフネクスト、三井不動産レジデンシャルサービス
大京アステージ、東急コミュニティー、三菱地所コミュニティ、長谷エコミュニティ、三井不動産レジデンシャルサービルは、グループ会社が販売したマンションを自動的に管理受託しているから自ずと戸数が多くなる。
独立系の管理会社である日本ハウズイングがコンスタントに管理受託戸数を伸ばしているのは、低コストを武器に他社の受託戸数に侵食しているためなのであろう。
ランキング上位13社のシェアが5割
マンション管理会社のシェア(市場占有率)はどうなっているのか?国交省が公表している分譲マンションのストック数は「約644.1万戸」(2017年末時点)。
そこで、横軸を管理会社のランキング、縦軸を管理戸数シェア(=各社が受託管理している合計戸数を「分譲マンションのストック数約644.1万戸」で割った値)として描いたのが次のグラフ。
グラフの見方としては例えば、ランキング上位13社の合計受託管理戸数(3,241,491戸)は、分譲マンションのストック数約644.1万戸の5割(50.3%)を占めていることを表している。
具体的な数字で言うと、ランキング上位の13社が5割、75社が8割、164社が9割のシェアを握っているということになる。
消費者はマンション管理に無関心…
スマホのCMは個人がキャリアを乗り換える行動に直結するが、仮にマンション管理のCMを流したとしても、個人が管理会社を代える行動を起こす可能性は極めて低い。携帯キャリアと違って、マンション管理業者を代えるためのハードルは高く、そもそもマンション管理は業者にお任せの場合が多いからだ。
消費者は携帯キャリアに高い関心を持っているが、マンション管理に対しては無関心。消費者が無関心なうえ地味な業界なので、マスコミにニュースとして取り上げられることはほとんどない。
マンション管理は地味な業界ではあるが、7千億円を超える安定した市場規模を持っている(矢野経済研究所が18年1月23日に発表した資料によれば、2017年のマンション管理費市場は7,235億円、2025年には8,600億円超に拡大すると予測されている)。
消費者の無関心をいいことに、管理業者はやりたい放題となっていないか――。
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