マンションは立地がすべて。駅チカで日当りの良いタワーマンションに住んで良かった――と思っていたら、ある日突然、空から騒音が降り注いできた。
都心では、そんな日が近いうちにやってくる。
【もくじ】
◇羽田新飛行ルート問題は共有化されているか?
◇羽田新飛行ルート直下でも販売中…
◇「 羽田新飛行ルートマップ」でチェック!
羽田新飛行ルート問題は共有化されているか?
2020東京オリンピック・パラリンピックに向けて、羽田空港の国際線発着回数を増やすため、都心上空を飛行する「羽田新飛行ルート問題」。羽田新飛行ルート周辺の多くの住民が落下物・墜落事故の危険リスクにさらされ、騒音の影響を受けることになるのだが、このあたりの問題はまだまだ共有化されていない。
東日本大震災以後、防災性の高い地域を選ぶのは当たり前。この物騒な世の中、防犯性の高い地域を選ぶことにも関心が高い(マン点流!裏ワザ(ヤバイ地区を知る方法)※都内限定)。
では、羽田新飛行ルート周辺のマンションであるか否かにも関心を持たれているだろうか?
よほどのことがない限り、2020東京オリンピック・パラリンピックまでに羽田新飛行ルートの運用が始まる可能性が高い。小池都知事も区長の多くも、「国に羽田新飛行ルートの撤回を求める考えはない」という姿勢を示しているからだ。
羽田の増便はどうあるべきか、都議会や区議会、あるいは国会で議論を重ねていくことは大切だが、個人としては、あとでバカを見ないように現実的に対応する必要があるだろう。
羽田新飛行ルートの落下物・墜落事故の危険リスクや騒音などの問題が世間の共通認識になっていくと、不動産価値に影響を及ぼす可能性は十分考えられる。
同ルート周辺地域のマンションを所有しているのであれば、資産価値が下がらないうちに売り抜けたほうがよくないか……。
羽田新飛行ルート直下でも販売中…
マンション選びをしている人にとって、この羽田新飛行ルート周辺はできれば避けたいところだろう。羽田新飛行ルート周辺では実際、新築マンションが何件も販売されている。
たとえば、渋谷区の広尾周辺をチェックすると、少なくとも、A・C滑走路到着ルートの直下で、それぞれ1件ずつ販売中であることが確認できる。また、両ルートに挟まれたエリアにも5つの物件が確認できる(次図)。
「羽田新飛行ルート直下の新築マンション」より
「 羽田新飛行ルートマップ」でチェック!
羽田新飛行ルート直下の地域かどうか、簡単に調べられる地図(グーグルマップ)を作ってみた。※1年前にスムログで同様のマップを紹介したことがあるが、今回のマップは国交省の最新データに基づき更新し、かつ精度を上げたもの。
グーグルマップに落とし込んだのは、南風時に都心上空を飛ぶ、「A滑走路到着ルート」と「C滑走路到着ルート」のそれぞれ好天時・悪天時の計4つのルート(次図)。
※PCでご覧の方は、マップ右上のをクリックすると、別ウィンドウで拡大表示されて、使い勝手がよくなる。
(南風時飛行ルート案 – Googleマップ)
【メモ】
- 飛行ルートの位置データは、国土交通省『新飛行経路案の詳細/羽田空港のこれから』に掲載されている飛行経路図をもとに拾ったので、多少の誤差あり。
- 本マップの作成には慎重を期しているが、精度について保証するものではない。あなたがこのマップを利用することによって生ずるいかなる損害に対しても一切責任を負うものではない。念のため。
あわせて読みたい
- どの地点にどの程度の騒音が降り注ぐのか、詳しくお知りになりたい方は、「「新飛行ルート問題」飛行ルート周辺の騒音マップを描いてみた」をご参照。
- 羽田新飛行ル―トが不動産価値に与える影響に興味がある方は、「忖度メディアは報じない!? 羽田新ルートが棄損する不動産価値(5選)」をご参照。
- 「羽田新飛行ルート問題」に係る最新記事は、「羽田新飛行ルート問題」をご参照。
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