通勤・通学は毎日のことなので、電車の混雑はできるだけ避けたいものである。
どこの路線が混んでいるのか?
通勤電車の混雑率ワースト10はどこなのか?
国交省が7月17日に公表した「都市鉄道の混雑率調査結果」のデータを見える化してみた。
【もくじ】
◇首都圏の通勤電車混雑率ワースト10
◇首都圏の通勤電車混雑率ワースト5推移
◇全国のエリア別の混雑率ランキング
まずは、2017年度の首都圏の通勤電車混雑率ワースト10の確認から。
首都圏の通勤電車混雑率ワースト10
東京メトロ東西線の「木場→門前仲町」とJR総武線「錦糸町 →両国」の殺人的な混雑は有名だ。- 1位:地下鉄_東京地下鉄(東西)【木場→門前仲町】199%(7:50~ 8:50)
- 2位:JR東日本_総武(緩行)【錦糸町→両国】197%(7:34~ 8:34)
- 3位:JR東日本_横須賀【武蔵小杉→西大井】196%(7:26~ 8:26)
- 4位:大手民鉄_小田急電鉄(小田原 (参考値※複々線化前 ))【世田谷代田→下北沢】194%(7:46~ 8:48)
- 5位:JR東日本_南武【武蔵中原→武蔵小杉】189%(7:30~ 8:30)
- 6位:JR東日本_東海道【川崎→品川】187%(7:39~ 8:39)
- 6位:新交通システム_東京都(日暮里・舎人ライナー)【赤土小学校前→西日暮里】187%(7:20~ 8:20 )
- 8位:JR東日本_東北【大井町→品川】186%(7:34~ 8:34)
- 9位:JR東日本_埼京【板橋→池袋】185%(7:50~ 8:50)
- 9位:大手民鉄_東京急行電鉄(田園都市)【池尻大橋→渋谷】185%(7:50~ 8:50)
※11位以下のランキングについては、「関東(88路線)」をご参照。
首都圏の通勤電車混雑率ワースト5推移
17年度のワースト10のうち、上位5路線につき、過去4年に遡って混雑率の推移を見える化したのが次図。東京メトロ東西線の「木場 →門前仲町」とJR総武線「錦糸町 →両国」の2強のところに、JR横須賀の「武蔵小杉 →西大井」が飛び込んできていることがよく分かる。
もう少し詳しく見てみよう。
1位:東京メトロ東西線(木場→門前仲町)199%
「木場→門前仲町」は、日本で最も混んでいる通勤区間。混雑率は14年度に200%(体がふれあい相当圧迫感があるが、週刊誌程度なら何とか読める)を記録。それ以外の年度も199%で、改善の兆しはみえない。
東京メトロのHPには、混雑緩和策として、南砂町駅などの大規模な改良工事と九段下駅の折返し線設置(19年度使用開始予定)による増発が掲げられている。
ハードの増量が間に合わないので、ソフト対応(混雑緩和キャンペーン)でピークシフト頼み。
2位:JR総武線(錦糸町→両国)197%
「錦糸町→両国」区間は、混雑率日本一を東西線に譲ったといはいえ、いまだ197%(17年度)。
増発や拡幅車両の投入、分散乗車とオフピーク通勤などの成果が若干出てきているようだ。
3位:JR横須賀線(武蔵小杉→西大井)189%
大規模タワーマンション乱立のツケが回って、17年度には混雑率196%で第3位にランクイン。
川崎市とJR東日本横浜支社は7月17日、JR武蔵小杉駅の混雑緩和対策として、横須賀線の下りホームを新設し、新たな改札口も設置すると発表(PDF:521KB)。
供用開始は、下りホームが23年度を予定し、新改札口は新ホームの供用開始後を目指しているというのだが。
4位:小田急電鉄小田原線(世田谷代田→下北沢)
年々混雑率が悪化し、17年度には194%に。
でも、複々線化の工事が完了し、18年3月3日に開通したことで、150%(広げて楽に新聞を読める)になると見込まれている。
5位:JR東日本南武線(武蔵中原→武蔵小杉)
大規模タワーマンション乱立の影響を受けて、15年度以降ワースト5にランクイン。
車両の長編成化やラッシュ時の増便、ホームドアの設置で、どこまで改善されるのか……。
全国のエリア別の混雑率ランキング
「首都圏以外の路線についても知りたい」という方は、「全国エリア別!通勤電車の混雑率ランキング(2017年度)」をご参照。北は北海道(7路線)から、南は九州(23路線)まで、ご覧いただけます。
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