録画予約はしていましたが、リアルタイムでメチャクチャ集中してみてました、本日NHK夜10時のクローズアップ現代。結論からいうと、「話をごっちゃにしすぎて、煽りタイトルと中身がバラバラでどっちらけ」でした。
タワーマンションの立ち並ぶ空からカネが降り注ぐ、レインメーカーかよ。
お話は二本立てでした。「居住マンションを次々と買い替えて資産を増やしていく”空中族”」、そして「自己防衛のために不動産投資熱が高まる人々と業界」。これ、二つのお話に分けるべきでしたね、全然別商品のお話ですから。
最初は都内のタワーマンションの話から始まります。ドゥトゥール
いまこうしたタワーマンションを次々購入して転売する「空中族とよばれるひとが増えています」とのこと。
短期間で転売を繰り返して富を築く、いや別に悪いことじゃないですね。
晴海のタワーマンションに住む青年(クロノレジデンスの理事長)、含み益を抱えていることは知っている、でも売る気は無い。でも同じマンションですぐに転売し引っ越したという人は知っている範囲で10人を超えるという。
番組はついに空中族を見つける。東京タワーがベランダから見えるマンションを購入した、40歳男性。2005年最初のマンションから次々と転売益を手にし、最終的に港区芝浦のマンションまでたどり着いた。次もと思うけど、ここのところ相場のかげりが見えて、ここに落ち着くことも考えている。
2005年大田区4000万円からはじまり、なかなか思い切りの良いステップアップでした。リスクを積極的にとっていった結果です。
以前、「空中族は実在するのか、どんなひとか」と担当Dにメールで聞かれたので、平均所得より高収入で住宅ローンを使える層ですね、といったところこちらの説明がされてました。富を築くは大げさでまぁ、庶民の範囲内ですよね。
下品な取り上げ方はされていなかったのですが、あれ?こんなもん?という感じで空中族パートは終了。それよりも、空中族(NHKの造語ではなく、元ネタは空中移動族)の真実は以下でしょう。
1:住宅ローンが市場最低金利を記録して高年収サラリーマンの住宅資金調達は容易になっている
2:更に、住宅ローン減税にて所得税の多くが戻ってくる
3:大規模マンションが次々に建ち、しかも次のマンションの売り出し価格が上がっているので転売も容易な市況
4:手数料負けせず、また値上がり益は次のマンションの購入資金に充てることにより居住用財産3000万円の特別控除枠が使える
⇒すいません、このあたりは専門家にご相談ください
都内マンションが安い時代、2000~2005年くらいに参入した、住宅ローンを組むことが容易な高年収サラリーマンにとっては、住宅売買で資産を増やすことが比較的容易な時代状況でした。この辺まで伝えないと事象の説明とはではなかったでしょう。最近は新築価格の足踏みもあって、思うように次のマンションにいけないということも番組では述べられていました。
そして番組の題名とはまったく関係ない、「不動産投資のお話」に移ります。舞台はベルサール日本橋に集う不動産投資セミナー。
面前で日本財託の社長が熱弁を振るいます。
・・・美人を発見、思わず前かがみに。
低金利の住宅ローンと減税を使い、新築マンションの価格の歪みを探して購入していく空中族とは何の関係も無い、将来の不安に備えるどエンド族と、相続を気にされて5億フルローンの予算で物件を探す貴族のお話が並行ででてきます。これは、不動産という名前は一緒なものの、まったく別物の商品です。一直線で同じ扱いにされては困ります。
そんな中、将来に備えて不動産投資を考える30代夫婦のお話
なんということでしょう、葛飾区の築古徒歩20分中古ワンルームマンションを10年ローンで購入、家賃だけではローンと管理費収入が賄えないため月9000円の手出し。もちろんこれは入居ありの前提で、入居なしの場合58,000円の赤字。うーん。
スーパーインフレが起こらない限り10年後同じ家賃を取れないですし、事例を聞く限りではこれから修繕費もかかってきますから、私ははやめの撤退をオススメしたいところ、貯金を減らす一方で将来の備えにはならんでしょう。
何もしないことのリスク、不動産に限らず「投資セミナー」ではよく語られることです。ただ、庶民としてはまず子供が小さいうちに資本を貯めた方がいいかなぁ。
もちろん、不動産投資自体は悪いことでは無いですし、不動産投資の破綻率は1%ですからまず死ぬことはまずないです(その選択が今後の選択肢を狭めるとしても)。世の中にはサラ金から借りてアパート投資しても成功するラッキーマンもいますからね・・・
最後に、金子勝慶大教授が、最後に「地方の空き家がどんどん増えているのに、これ以上タワーマンション作ったら、更に地方の空き家が増える」とマクロ的なタワマン批判を展開。
これは本当にその通りです。特に湾岸は郊外からの移転が多く、従来なら郊外戸建に住んでいた比較的高い年収層がごっそり引っ越してきています。この流れは止めようが無いことも事実です。。。自分が土地に縛られていない身なら、世の中に順張りして流れに乗ったほうが人生楽ではないか、そう思います。
金子さん、もっと空中族をアベノミクスの手先!並に批判すると思いましたが、案外そうでもなかったですね。
P.S.
にほんざいたくんしゃちょうさんの最高ッな絵面予告動画キャプがTwitterで流れてきたのですが、こちらは番組では流れませんでしたね。ぜひ見たかったのですが、残念です。
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まついさんの買ったワンルームの修繕積立金は1500円ほど。
10年後泣いてないことを祈るばかりです。
1234の所ですが、住宅ローン減税を使っていたら、3000万円控除は使えないのでは?
使えますよ
https://www.nta.go.jp/taxanswer/joto/3302.htm
話が逆ですよね。3000万円控徐を使ったらローン減税は使えない。併用不可。
それもちょっと違う
約3年間でまた使えます。
結構誤解が多いんですよね。
http://www.onoyama-cpa.com/column/realestate/1029/
なるほど。つまり、空中移動族をやるには住宅ローン減税が使えるのは最初の一回のみで、2度目の引越しからは3000万円控除を選択したらローン減税は使えなくなるということですね。
徒歩20分のワンルームマンションの人は、取材を受けてくれる人をよく見つけてきたなあと思いました。
みんな思った事は同じなんですね。
外国籍の人OK、生活保護OKにすればいけるんだろうか。
よく考えたら私も空中族でした。物件選びの努力と運。