スカイツリーで450mの上の方の展望台に上った日のこと。若い女性と一緒だったということでちょこっと舞い上がるはるぶー。舞い上がっているとはるぶーはいつにもまして一言多い。
”ここから見えている面積ってどのくらいなのかな?”の問いに、暗算で
”18000平方キロくらい!”
とか答えたら、やけにあっさりと暗算したなで全く信じてもらえず。
実はかなりの精度でにこの数字は正しい。地平線(水平線でもよい)までの全周で見えている面積は,高さに比例します。 実は見えている面積のほうが暗算しやすいんで覚えておきましょう。
<写真は ”東京スカイツリー定点観測所”のホームページから>
地平線までの距離の計算
この写真にはうちのマンションも映っています。まうちから足元まで見えているから向こうからも見えるのは当たりまえです。タワーマンションの高層階って、基本的には”見晴らしがいいこと”しかメリットはないわけで、ではどのくらい遠くまで見えているのかには興味のわくところ。
タワー(この際マンションでも、スカイツリーでもなんでもOK)から見ると、随分遠くまで見えますけど、高さと見晴らしの関係ってどうなのかを考えたのが下の図。
建物の高さ h 地球の半径を R とすると下の図でDってのが高さ h のタワーから見える地面の最も遠くまでの距離になります。
斜辺が R+h で、残りの2辺が D と R の直角三角形の3辺の長さの関係を三平方の定理で書けばよいから、Dについて解くと式の通り。
※大抵のタワーは地球の直径に比較してずっと低いから、h<<2R なので hの2乗の項は無視して構わない。
高さhのアンテナから見込める面積は大体半径Dの円だと近似してよいから(曲面上の面積とか計算するんじゃ大変)タワーから見えている面積は、πD^2 = 2πRh になる。
電波塔だと思えば電波の届く”面積”は高さ比例。東京タワーより、スカイツリーのほうがだいたい2倍の面積をカバーできる理屈になります。
ここで、2πR ってのは地球1周の長さですから、これはもともとの大昔のメートル法の定義通りで40000km 。高さ h をキロメートル単位でかけば上の通りになる。高さを100m稼ぐごとに4000平方キロ見晴らし面積は稼げます。とってもシンプルな計算。(但しなにも遮るものはない場合;200mでもツインタワーでお見合いとかは起こりうるがそこはあっさり無視する)
スカイツリーの展望台は450m だというのは私は知っていたから、遮られずに見える最大の面積は18000平方キロで私の答えは正しい。
実際には・・・
100m のタワーから見る地平線までの距離は36kmになります。まぁ実際には室蘭の地球岬(高さ100m)とか、犬吠埼の灯台(展望台で80mくらい)とか水平線でないと、地球が丸いのが体感できるというのはなかなか起こらないわけですが。
富士山くらい高くなれば 3.7Km の高さを入れて、220Km。いくら見晴らしがよくっても標高0から見たら、220Km より遠くからは見えることは起こらない。
今は超高層で殆ど60階級のタワーが作られてますけど、湾岸地区では航空法の規制とかで大抵Max 200m ですから、0.2km を代入すると、50kmまで見えるって理屈にはなる。そこまでずっと抜けていればですが… 200mのお部屋って王様仕様の住戸で凄くお高そうな割にはうちよりあと20Km遠くまで見えるようになるだけかぁ..ううむ。→ 買えない人が強がるリクツ付けには便利な式である。
ちなみに、スカイツリーのてっぺんの高さ634m を代入して、90Km程度。まぁ関東一円というのはなんとか正しい。
案外地球の曲率って大きなもので、人間の目の高さ~1.5m を入れると僅かに 4km先に地平線がきてしまいます。つまりビーチに立って水平線を見ている背の高さの違うカップルが見ている水平線までの距離はせいぜい4kmで、しかも見えている世界の広さは目の高さの分だけ違う。
で君と僕とはちょっとだけ見ている世界が違うね・・・とか、上の図の説明をしたあと、その若い女性に言うと
「うるせーデブ親父。景色を楽しんでいるんだからちょっと黙ってろ!」
とか言われたのでした。(娘はJKってのをやってます)
月だともっと半径が小さくなるので、てくてく歩いている人からは驚くほど近くに地平線は見えるそう。(月の半径は1738kmしかないから R=1738km, h=1.5mを代入すると目の高さ1.5mでみた地平線までの距離は、2.3km)
たまにマンガで、てくてくと歩いていってそのうち地平線に消えていくというシーンを見ます。地球の上であるならば約50分 4km歩いてやっと少しずつ消えていくということにならないとちょっとおかしい。スムログブロガーたるもの全員1分80mの速さで歩かなければなりません。
なおスカイツリーを逆にうちからみるとこんな感じです。実際には、地平線なんてものは見えないで、無数の都心部のタワーのてっぺんが見える形になります。逆に北側のバルコニーからは普通に地平線っぽく見えてますが。
夜景の写真にしたのは、私を倍率別抽選(なぜか殆ど2倍で何度も落ちる)で落としたタワーが沢山あるのが見えやすいからです。次こそは当ててやるぞーとかで、臥薪嘗胆の日々を送っているわけです…
高いとこは何処でも大好きな私。これはモンパルナスタワーからの夜景。エッフェル塔は登るのもいいけど、外から見て楽しむのだとここですかね。黒くてのぺっとした住友のタワマンみたいな外観をしています。
なおこのネタほかで読んだ記憶があるという方、6年も前です。忘れることができるというのは人間の重要な能力ですから昔のことはさっさと忘れましょう。
!! 重要 !!
本ブログの内容は、著者の個人的見解であり、著者の所属するマンション管理組合、勤務先、RJC48も含めその他所属する一切の団体の意見、方針を示すものではありません。
楽しい考察でした。
やっぱり何km先まで見えてるのか気になりますよね〜。