このブログは5日おき(5、10、15・・・)の更新です。
このブログでは、居住性や好みの問題、個人的な事情を度外視し、原則として資産性の観点から自論・「マンションの資産価値論」を展開しております。
本ブログの読者から「・・・1400戸あると売却の時に常に誰かが売り出しているので売れづらいと営業さんに言われたのですが、大規模マンションとはそんなものでしょうか」このような質問がありました。筆者なりのお答えをしようと思います。
ご質問にあった具体のマンションについて、筆者がここで批評することはいたしませんが、駅に近く大型で付加価値もあって住みやすいマンションとは言えませんか?
としたら、将来売り出す人が続々と列をなすという状態にはならないでしょう。良いマンションは手放すオーナーも少ないものです。
優良なマンションから多数の売りが出て来る状態というのは、相場の上昇によって値上がりしたとき、値上がりしなかったとしても比較的高く売れることが分かり、売れば住宅ローンの精算をしたのちのキャッシュが大きいと気づいたオーナーが多いときです。
とはいえ、大型マンションが中小型マンションの売却比率と同じだとするなら絶対戸数の売出しは多いことになります。しかし、だから売りづらいとは言えないのです。大型で付加価値もあって魅力的なマンションは、買いたい人も多いからです。
中古マンションの取引は、需要と供給の関係で決まります。大規模マンションでも魅力に乏しい物件がないこともないですが、多くは魅力的な物件です。魅力たっぷりの物件には中古市場でも多くの買い手(需要)が集まるので、売りたい人(供給)が多くても、売りづらいことはないのです。
新築時の販売においては、事業主(デベロッパー)は大量の戸数を売らなければならないので、中小型マンションにはない「魅力(セールスポイント)」をたっぷり用意するものです。そのような魅力的なマンションなら中古市場でも人気を博すのが普通です。
個別のご相談をいただければ具体的な物件を挙げて解説できるのですが、ここでは遠慮します。
筆者の日常業務では、たびたび大型マンションの中古取引に関しても調査することがあるので、確信をもってお答えできます。「大型マンションは売りづらいということは全くない」と。
ご質問の1400戸のマンションが将来売りづらいというのは、ライバル社の営業マンの発言のようですから、それだけ意識される物件ということでもあるのです。「売りづらい」は気になさらずに、多角的な視点で検討されたらいいのではないでしょうか?