モモレジのちょっと得するマンション選び(第5回)

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「モモレジのちょっと得するマンション選び」早くも第5回です。

ここまでの流れを簡単に整理しておくと、第1回では「新築価格と中古価格との間に歪みが発生する理由」について、第2~3回で「総戸数と階建の違いにより価格が歪む代表的なケース」の紹介、そして、第4回で「その歪んだ価格が中古市場(リセール市場)で是正される要因」について話をしてきました。

★ご参照
「モモレジのちょっと得するマンション選び」第1回(新築と中古で発生する価格形成の歪みを利用しろ)
「モモレジのちょっと得するマンション選び」第2回(総戸数や階建など物件属性の違いにより発生する歪み①)
「モモレジのちょっと得するマンション選び」第3回(総戸数や階建など物件属性の違いにより発生する歪み②)
「モモレジのちょっと得するマンション選び」第4回(新築時に歪んだ価格が中古市場で是正される要因)

というわけで、第2~4回にかけて総戸数や階建、つまり、物件属性の違いにより発生する価格の歪みについて主に語ってきたのですが、今回からは専有面積、部屋数、さらには、間取りや階数、方角など個別の住戸特性により「住戸間」で発生する歪みについて述べていきたいと思います。

IMG_6787[1] ※画像に意味はありません。画像がないと寂しいので。
先日、四谷に行った際に撮った一枚です。三栄町の交差点付近、もうすぐ分譲されるジオ四谷荒木町の建設地に佇む大銀杏です。ホームページのイメージCGによるとこの大銀杏は7階相当の高さがあるようです。実際、凄い迫力でした・・・。

というわけで、本日の主題は、

「専有面積と部屋数の差により発生する歪み」です。

この「歪み」を的確に感じるためには、まず、マンションの平均的な専有面積のトレンドや部屋数を知っておく必要があるのですが、マンション購入を検討している多くの方は、検討し始め際に初めてマンションを調べるようになっただけで、数年前、いや、ここ1~2年の間のトレンドについてさえも知識が及んでいない方が少なくないと思います。
1~2年程度の短期間でもマンションのトレンドというものは刻一刻と変化して行っているものなので、特に専有面積や部屋数などのトレンドなどを中心に適切に把握することが非常に大切となりますね。

そういう意味でまずご参照いただきたいものとして、昨夏に本ブログで書き反響の大きかった記事「過去10年の平均専有面積の推移」というのがあります。

「マンションの間取りや価格を言いたい放題!」過去10年の平均専有面積の推移①

こちらをご覧いただければ新築で供給される物件の「平均専有面積」と「プラン、つまり、部屋数」には1~2年程度の短期間においてもあまりにも大きな変移があることがお分かりになると思います。

しかも、この点がとても重要なのですが、この変移は基本的に検討者のニーズを加味してのものではなく「デベの都合」、つまり、デベが「コストを積み増しすることなく売りやすくしたい」「坪単価高を誤魔化したい」、さらに単刀直入に言えば「会社の利益を増やしたい」がために引き起こされている面が強いのです。

デベは言うまでもなく株式会社で営利を目的とした企業体ですので、より多くの利益を求めるのは当然であり非難する意図は毛頭ないのですが、こちら側の人間としてはより利益が乗っかっていない部屋を買いたいと思うのは当然であり、そう考えた時に「専有面積」と「部屋数」のバランスが肝となる、そういうことなんですね。

では、具体的にどういったケースで「専有面積」と「部屋数」により歪みが発生するかですが、そこでのポイントとなるのは「●●平米の●LDKか」、という点です。

一口に「3LDK」と言っても50平米台後半(プレシスやナイスなどの物件で多く見られます)の3LDKから100平米超まで幅広くありますよね。
例えば、デベがより売りやすくするために専有面積を絞って販売価格のグロスを下げている(坪単価は下げていないというかむしろ専有面積の広いプランよりも高い設定となっているケースも少なくない)ようなものに安易に飛びついてしまうと、リセール時には思いの外坪単価高が目立ってしまうことで価格が伸びず大きな売却損を強いられるケースも出てきます。
(実際、60平米台は70平米台よりも価格維持率が低いというデータが出ていたはずです。)

ただ、上記のケースはあくまで一例でして、結局は広い方が良いわけでも狭い方が良いわけでもないのです。
私は、●LDKにはそれぞれ適切な専有面積があり、経験上、そのレンジと価格表の「単価設定」を見比べることでちょっとお得なマンションに出会う可能性が高まると思っていまして、それが今回以降の主眼となります。

次回以降で、より具体的に「部屋数(●LDK)」と「専有面積」の適切な関係について述べて行こうと思いますが、ちょっとだけ種明かしすると1LDKと2LDKだったらこのぐらいが適切だと思っています。

1LDK⇒40~44㎡
2LDK⇒54~58㎡


次回楽しみにお待ちいただければ幸いです。

こちらもど~ぞ。
タワマンなどの大規模物件からそうでない知る人ぞ知る物件までをマニアックな視点で語るコンテンツとなっております。
箸休めにぜひ(笑)。

モモレジの名作マンション訪問
Vol.8晴海界隈
Vol.9岩本町界隈

ABOUTこの記事をかいた人

「マンションの間取りや価格を言いたい放題!」管理人。利害関係のない第三者的な視点を徹底し、間取りや価格等について毎日記事を更新。これまでに扱った部屋数は6,300室を超える。 不動産業界の人間ではないものの、自己居住用及び投資用としてのマンション購入件数は10室を超えるプチ投資家という顔を持ち、猫とマンションをこよなく愛する。

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