のらえもん流・メディアリテラシーを高める方法

(FMスタジオDJのノリで)スムログをご覧のみなさんこんにちは、湾岸の妖精のらえもんです。新コロナに罹るか罹らないか、だけでなくて日本や世界が今後どうなっていくのか、不安ですよね。私も不安です。

そんな中はじまった「スムログブロガー相談キャンペーン」です。一体何を考えているんだ運営は。しかし、W賞にはなんと!のらえもんサイン本がついてきます。もうこれは皆さん奮って応募するしかない。よろしくお願いいたします。

さて、今年に入ってサボりがちなのらえもんにも、お手紙がやってきました。早速読んでみましょう。ハンドルネーム「U3」さんから。

のらえもんさんにお聞きします。
不動産は世界情勢、政治、経済などと密接に関係しており、それらの情報収集は日々欠かせないと思います。のらえもんさんは日々の情報収集を、どのように行なっているのか教えていただければ幸いです。媒体、頻度、情報の質の見分け方などを教えていただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。

U3さん、あのさぁ…これスムログだよ?マンション系のブロガーがマンションについて語るためのブログですよ。だいたい私、情報を扱うプロじゃない。これっていわゆる、メディアリテラシーをどう高めるか?ということに帰結しますよね。

それじゃあまず、不動産の先行きについて簡単に答えてみます(リリッ






今後の先行きですけど、不動産価格は株価と金利と密接に関わっています。株価が上がると不動産価格も上がる。金利が上がれば不動産価格は下がる。そんな感じです。なぜ金利の上下が関係するかといえば、家賃収入と返済額の差が表面利回りで、金利が上がると利回りが下がるため、不動産価格が下がるのです。

でも、金利はいまのところ下がる気配はない。日銀がコントロールできている範囲内では。

そこで、株価の方ですけど、この先行きは下がるでしょう。だって人の移動が制限されているんですもの。人が動かなかったらモノの生産はできないし消費もされない。街の飲食店を見てください。サービス産業は壊滅しそうな勢いです。ひとつのセクターがだめになるとモノが売れなくなる。車も高級品も衣服も売れなくなります。2020年はこの先一部を除いて企業業績の悪化の先行きしか見えません。

株価は実体経済を表す鏡です。そして、不動産は実体経済の落ち込みと少し遅れて反応します。不動産もゆくゆくは下がることが見えています。




ハハハッ、いや面白みもない結論です。こんなことは誰でもわかりますよね。もし不動産価格が暴騰するとしたら、インフレの懸念です。国家が危機対応でお金をいくらでも刷れるとなると、お金の価値は下がります。対して土地は一切増えない。そうなると、不動産の価値は上昇します。

 

私、実は最近もうニュース見ていないんですよ。高校生の時から22くらいまでは、時間をかけて日経新聞を1面からほぼ全部読んでいましたけど、いまはもうヤフトピのヘッドライン追って、おっと思うものしか読まなくなったんですね。だから、世の中のニュースにむしろ疎いほうなんです。それでも情報弱者とならないためには、ある程度コツがいると思います。「事実と解説をわける」「質の良い情報発信ソースを自分なりに探す」「決定者の思考をトレースする」「発信源はどのような立場か考える」などです。

そのニュースは事実?それとも解説?誰が発言しているかは過去の発言を漁って信用できるか考えよう:

ニュースって、3つの事柄があると思うんですよ。

1:事実、事象
2:事象が起きた背景、解説
3:識者、記者の見立て、願望

このうち、1と2・3は明確に違います。1については、捏造がされていない限り、実際にあったことになります。ただし、社によってスタンスが違うときは、発言の切り取り方、スコープの違いによって同じ事柄でも全く別のことになることがあります。

2については、自分が知っている範囲ならいらないものです。私は読み飛ばします。3については、書いている人がどういう立場・思想の持ち主なのか?についてまず確認します。それが面倒だったら、読み飛ばしていい。

書いている人はググれば過去記事が出てきます。数年前に言っていることがいま当たっていたら、とりあえず「信頼できそうなリスト」に入れておいて、全く当たっていないとか感情論でもモノを言ってそうな人なら「そのままポイリスト」に入れておく。そうすることで、確度の高い発信者を見分けることができます。

Twitterは、自分の思想や関心のあるニュースがタコツボ化しかねませんが、このフィルタリング機能を手軽にできる便利な道具です。

 

世の中は様々な歯車で動いているが、動かす動力がどこかにある。ボーリングの一番ピンを見つけよう:

2020年4月3日現在、日本の関心は東京が日本式ロックダウンをするか、しないでこのままいくのか、といったところでしょうか。

このロックダウンを決断できる人は安倍首相だけですので、彼の思考をトレースするとだいたいわかります。彼の中では「東京を1ヶ月止めるだけで9兆円の損失」「されどこのまま自粛が進まなければ感染が広まるばかり」の二律背反でせめぎ合っています。ギリギリまで粘って彼の中でのスレッシュホルド値を超えれば、政権内で強硬に反対している人を説得して踏み切るのだと思います。そしてこの決断のキーマンは、菅さんかもしれません。(私は自由を大切にする戦後民主主義に染まった国民と本邦マスコミが、自由を毀損する規制を強烈に求めているのにおかしさを感じますが…)

という感じで、他のことも結局「決める人」「促す状況」「世の中のトレンド」などがあるわけで、何が一番ピンなのかなとアンテナを立てておくと良いと思います。

 

発信者によって同じことでもモノのみかたは全く変わる。様々な捉え方がある:

日本ではコロナ対策が全く進んでいない!とTwitterやヤフコメでは言われていますが、そうではありません。雇用調整助成金の特例措置拡大や相当手厚い緊急融資、セーフティーネット貸付などです。例えば、ほぼ無利子で借りられる、いわゆる「公庫水」です。

相当良い条件のような気がしますが(個人で事業をやっていないサラリーマンは公庫水を使えない…ぐぬぬ)、これでも文句は相当出ます。

「困っている人に現金給付を!一心不乱の現金給付を!」
緊急融資など愚策。自粛を強要されて、お客が消滅しているのに借金なんて死んでしまう、なんとしてでも給付を!という人が世の中にいる一方で、「借りたお金で物件を買ってそのお家賃で暮らす」という人には金利が安くて融資がゆるゆる=公庫水チャンス!と映るわけです。

当然、事業者としては前者より後者の方が勝っているので当然ですが…たとえば突然「お家賃ウイルス」というのが日本で発生して、なぜか大家へのお家賃だけが振り込まれない世の中になったら、当然不動産投資家たちはみんな緊急事態だ!といって現金給付を求めるでしょう。

まぁいわば発信者が今置かれている立場によって言うことが違うということですよね。こういう各発信者の強烈な本音が垣間見えるのがインターネットやTwitterの面白いところです。

 

(スタジオにエンディングテーマがかかる)ほら、冷戦期のスパイだって90%は新聞のベタ記事をせっせこ集めて、情報を拾い上げたっていうじゃないですか。今やスクラップなんてしなくても簡単にできる世の中、思考の型を身につければいいと思うんですよね。

ということで、U3さんのメディアリテラシーのご参考になれば。

あ、こういうこと面白そう!って思った方、私いま「近未来予想図」というインターネットサロンやっています!クローズドで濃いメンツを揃えて、近い将来についてあーでもないこーでもないと語るサロンです。匿名での参加OKですので、よろしければぜひ!

>スムログ運営の山ちゃん
1ミリもマンションに関係ない話題ですいませんでしたッ!!!

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ABOUTこの記事をかいた人

マンションアナリスト、ブロガー、インフルエンサー。マンション購入ということに真正面から真剣に考えたブログを足掛け10年も運営しました。忙しくなりすぎて更新が滞りがちですが、スムログも引き続きがんばります、よろしくお願いします!
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