みなさんこんばんは、スムログの質問キャンペーンへの連日の応募ありがとうございます。前回はドン滑り散らかした私ですが、今回はきちんとお答えできそうな質問がやってきました。
ペンネーム:MUD
のらえもん様
いつも楽しく拝見させて頂いております。
今後湾岸エリアでは中古物件も見過ごせない存在となっていくと思いますが、その際に選ばれるマンション、選ばれないマンションを分けるものは何でしょうか?
もちろん、駅距離というのは大きなウェイトを占めると思いますが、それ以外の要素を教えてください。
MUDさん、ご質問ありがとうございます。
湾岸タワーマンションは、日常的に住民の入れ替わりが激しくおこる世界です。
近年は中古マンション売買は相当活発に行われています。中央区・江東区の湾岸エリアに立つタワーマンションだけで、既に2万戸以上のストックがありますが、毎年の売買成約事例は、把握しているだけで年間600戸以上のボリュームとなっており、日本で一番活発な取引がされている一大マーケットといえるでしょう。
(そりゃ住〇不動〇販売の、月島支店と豊洲支店と銀座支店と八重洲支店が別々にDMを送ってくるわけです)
その中でも、だんだんと人気マンションとそうでないマンションが別れているのは事実です。では、何が人気を左右させているのでしょうか?駅距離でしょうか?規模でしょうか?
この言語化しにくい現象をうまく表現しているのが、湾岸マンション価格ナビさんで半期に一度公開されている「マーケットレヴュー」です。
2018年上期 湾ナビ評価額のダイジェスト
湾岸マンションナビ対象マンションの取引数は過去最高を更新し、前年同期比と比較して成約数は118%に達しました。 成約数の増加とともに、在庫数は急減しています。つまり、「成約増→在庫減→価格上昇(→在庫増加?)」の拡大サイクルに入っています。ただし、前期から今期にかけて湾ナビ対象マンション全体の平均評価額変動率は0.76%の上昇と、それほど力強くはありません。
「湾岸タワーマンション」のネット上での情報が飽和化する中で、購入検討者が買う前に十分学習していらっしゃることで、一部の人気マンションへ買い手が集中する傾向が見られます。一方で、成約数は多いものの、買い手・売り手のコンセンサスが決まったレンジに収まり、上値が伸びないマンションも確認できます。
このレビューでは、価格上昇が一様ではなく、濃淡があること。それは「購入検討者が買う前に十分学習していること」と分析されていますね。
2019年上期 湾ナビ評価額のダイジェスト
「ブリリアマーレ有明」です。2019年上期の上昇率は7.90%と、湾ナビ開始以来、全マンション・全期間の中で一番高い上昇率を観測し、一気に坪290万円台まで評価額が上がりました。成約数も19と、2期連続で湾ナビ対象マンションの中でもっとも取引されたマンションとなりました。
これには2つの理由が考えられます。1つ目は、すぐ近くで販売されている「シティタワーズ東京ベイ」「プレミスト有明ガーデンズ」が高い水準であること、2つめは、有明エリアのタワーマンションが軒並み築10年を越していく中で、最も管理が活発で外部への情報提供に積極的であった、ということでしょう。不動産仲介としても、管理が良好と事例して案内しやすいマンションです。
2019年上期のレポートでは、築10年を超えたブリリアマーレ有明がエリア内で最も価格上昇した一因として、「情報公開に積極的で、不動産仲介が管理良好と案内しやすい」からだと断言されています。これは、上記の「購入検討者が学習するときに目に付きやすいマンション」であるということも関係していると思います。
といっても、良好な管理面だけで価値がアップしたと考えるのは早計で、やはりマンションとしての総合力なのだと思います。MUDさんのいう駅距離以外を優先順位でピックアップすると、
- 狭域ポジショニング(水辺や公園、ショッピングセンターやスーパーが目の前にあるなど)
- 駅からの経路(近ければいいというものではなく、駅までの経路が気持ちの良いものである)
- マンションとしての規模(大規模であればあるほど有利)
- マンション管理だけでなく、積極的な情報公開(有名なBMA公式サイトなど)
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