みなさんこんにちは、東京湾岸ライフです。ペンネーム「埼玉の大規模マンション理事長」さまより、私に名指しの質問をいただきました。ありがとうございます!とてもうれしいです。
ブランドマンション化の記事を執筆された東京湾岸ライフさんに質問です。
埼玉県の郊外型大規模マンションで理事長をしています。現在、新型コロナウイルス蔓延下、緊急事態宣言を受けマンション理事会には様々な課題が降りかかっています。
報道によればマンションのなかには総会や理事会を延期したり、イベントは中止したり、大規模マンションでは共用施設利用も停止したりなどおよそ通常のマンション運営もできない状況です。
先行きも不透明な中ではありますが、ネット等を検索してみると先進的なマンションはキッチンカーを敷地内に呼ぶ、Zoom等を利用した委員会や理事会運営を模索するなど様々な手を打ち始めているようです。
ブランドマンション化を手がけた東京湾岸ライフさんでしたら(1)緊急事態宣言中、(2)緊急事態宣言後のwith コロナに向けてソフト面、ハード面でマンションの価値を上げるためにどういった手を打たれますか?または東京湾岸ライフさんから見て良いな、と思われた事例などご紹介頂けないでしょうか。
東京湾岸ライフさんのお考えをお聞かせいただければ、きっと他の悩めるマンション理事長や理事、マンション居住者の方々にも大変参考になるのではないかと思います。どうぞよろしくお願いします。
多くのマンション理事会が機能不全に陥ってると聞きます。まずは理事会の意思決定ができるようにすぐ行動します。メンバーにIT音痴が多いと、理事会のテレカン対応ができません。なるべく手軽に済ますなら、ユーザー登録不要のGoogleハングアウトが一番良いかと思います(10人まで)。先日、LINEのグループ通話を使ってオンライン飲み会をしてみましたが、こちらも問題なく使えましたので、連絡用の理事会LINEグループを作っているならこちらも十分にアリです。LINEのPC版を使えば画面共有もできます。
さて、私はもう理事会運営から離れてしまった身です。得意分野の「自分のマンションをブランド化するためには、緊急事態宣言中とその後に何をする?」といった観点でお話しさせていただきます。
ブランド化は、1:周りとの差別化、2:コンセプトの徹底、3:外部宣伝がキーとなります。
緊急事態宣言中は、家から出ないようにと言われていますので、実はさほどすることがありません。ご質問にあったような、キッチンカーをマンション敷地内に呼べるほどの戸数があるなら、是非呼ぶべきです。キッチンカーではなく、バラエティ豊かな弁当屋を読んで並べるだけでも良いかもしれません。
ティアロ前にキッチンカー! pic.twitter.com/Pf9zgf5NZc
— ハルミズム (@harum_ism) April 20, 2020
出店者一覧と出店スケジュール。
— ハルミズム (@harum_ism) April 20, 2020
どれも美味しそう…。 pic.twitter.com/eE6j3nnJ3F
ザ・パークハウス晴海タワーズ ティアロレジデンスが早速キッチンカーを呼ばれていました。管理会社からの提案ではなく自分達で一本釣りをされてきたと仄聞しますが、正直やるなぁ!と思いました。私が運営に関わっていたマンションは、バーラウンジが付いているため、キッチンカーを呼ぶ前に、ラウンジでの料理受け取り(既にできるので手順書を全戸投函する)だけでなく、スマホで予約が受け付けられる宅配へのコンバートを運営者に即提案したでしょう。
では、バーラウンジが付いていないマンションなら?
どのみちどこのマンションも共用施設がクローズでしょうから、近隣の店にお声がけして、パーティースペースをマンション内臨時セントラルキッチンとして宅配ベースステーションにしたと思います。近隣のお店はどこも困っているでしょうから、こういう時こそお互い様の精神です。
事例 ブリリアシティ横浜磯子のキッチン https://www.brillia-isogo.com/facility/kitchen_studio/
広大な庭があるなら、野菜の販売を招聘したと思います。スーパーに行くよりもオープンスペースの販売がより感染リスクを減らせます。また、平日日中の在宅勤務が多くなるのでインターネットトラフィックが心配です。一括契約しているネット業者にモニタリング状況を確認し、回線速度が落ちているなら回線増強やマンション受け側の機器交換などを行うでしょう。
世の中のニーズ変化、入居者の不安にいち早く対応してこそ「周りとの差別化」ができます。
キッチンカー招聘やマンション内セントラルキッチンを作ったら後は、「コンセプトの徹底」と「外部宣伝」です。統一した名前やロゴを至急付けてシリーズ化します。その後、自分たちのホームページで外部宣伝をしましょう。PRTIMESでのプレスリリースやテレビ局にお声がけするのも良いかもしれません。PRTIMESは1回3万円でプレスリリースを出せます。
■緊急事態宣言後は?
ここからはアイデアベースですが、テレワークへのシフトがより活発化するなら、よりマンションの中での生活を充実させることが大切です。まずは、スタディスペースが無いマンションではこの増設が必須課題でしょう。私が第6期に提案して結局頓挫したスタディスペース増設計画ですが、今なら通るかもしれません。
私のマンションの3階にはエントランスホールの一部にあまり使われていないスペースがありました。ここを、
このように改造しようとするプランを第6期に作っていました。紆余曲折あってこれは挫折しました。状況が変化した今、私が理事会に入っていたら通せるかもしれません。あと、これ完全に内部資料ですが、時効でしょう(笑)
生活を充実させるスペース、あとは、「無人コンビニ https://www.600.jp/」「防音兼シアタールームの増設」「宅配ボックススペースの増強」などを矢継ぎ早に提案したかと思います。生活の変化に対して、マンションはあまり可変性を持っていませんが、なるべくスピード感をもってマンション内に周知宣伝したと思います。
繰り返しますがブランド化のためには、変化に対応する柔軟性と、方向性の一致、そして外部宣伝が大事です。取り組みが外に知られていなければ、半ば居住者たちの自己満足に終わってしまいます。まず自分たちのホームページを持つこと、それがブランド化への第一歩です。
栃木県日光市鬼怒川温泉で温泉付きマンションに住んでいます。今このマンション管理組合と管理会社が大規模修繕工事の不正疑惑で対立しています。理事会としては管理会社を変更したいのですが管理会社は、ズル賢く20年間管理していて今までの理事長は、管理会社のお膳立てで、すべて管理会社にお任せで不正を追求出来ませんでした。今回初めて改革派の理事長になり1億以上の工事に不正疑惑で裁判提訴検討中です。でも管理会社には、強力な弁護士がおり素人の理事会には、太刀打ち出来ない状況です。でも手抜き工事の証拠を掴んで刑事事件にしたいと考えています。何かアドバイス頂けたら嬉しいです。
はじめまして、都心部のタワーに住むものです。うちのマンションも緊急事態対応になり、約12名の管理スタッフが6名に半減、管理人、夜間警備、ゴミ出しなどは維持されるものの、コンシェルジュ、ゲストルーム、各種の定期点検、敷地内清掃などが休止されています。この状態が半年・1年と続くとなると不安を感じます。本文に記載された無人コンビニですが、うちのマンションにもあったのですが昨年廃止をいたしました。理由は100m以内にセブン・ローソン・ファミマと3つもオープンしてしまったからです(苦笑)。自動販売機だけは今も置いてあります。コンシェルジュが居なくなると、出入りの際の挨拶が無くなりコミュニティの維持が不安です。また3密をさせずにどうやって総会を行うかも課題、ZOOMの利用を検討していますがお年寄りも多く実現できるかどうかは未確認です。取り留めないですが、最近のウイルス引き籠り状況の雑感を書きました。
コメント機能があることに気づきました。その節は質問に答えていただきありがとうございました。
首都圏での緊急事態宣言もようやく終わりそうですが、ここでご紹介いただいた施策はすべて緊急事態宣言後のwithコロナの時代にも活かせると思いました。
ブランド化のすべての基本は外部に知られないといけないということだとするとWeb構築し、運営が持続的にできる体制にあり、かつプレスリリース出して受け答えできる広報要員も必要だと思い至り、大変な事だと改めて感得しました。
キッチンカー招聘や敷地での野菜販売、パーティールームのセントラルキッチン化なども面白いですね。野菜販売では〜〜〜マルシェ、とか名前つけてできそうです。
でもこれは前提として外部関係者や業者と連携作れる体制も広報とは別に理事会側に求められますね。
スタディスペース拡充+テレカン環境の確保ができればなお良いなぁと共用部を彷徨う動画会議中の居住者を見ていて思いました。
そしてこの企画や設計もできる力(発注でもいいですが)がいるし、実現する財政的余裕とこれを居住者に説得できる力も求められるわけですね。
何という高みでしょうか。
自分のマンションではどれもまだ至難の業ですが、今回お示し頂いた施策はどれもワクワクしてきます。また機会がありましたら質問させて頂きたいと思います。ありがとうございました。