シティタワー大阪本町の記事内で、、
先日、アップロードしたシティタワー大阪本町の記事内で店舗部分は、、、なんと、このマンションのモデルルームです!!!
という記載をいたしました。
自己紹介の記事でも少し触れましたが、私の仕事は不動産デベロッパーで物件の新規開発をすることです。ですから、常日頃、街を歩きながら自分だったらここにどういうものを作るか、ということを考えています。(本当か!?)
今回は誠に僭越ですが、天下の住友不動産様にシティタワー大阪本町の店舗開発はこうしたらええんちゃう!?という提案を頼まれてもいないのに勝手にしたいと思います!!!
(通称:スミフうざ絡みシリーズ。近々、もう一本あげる予定です笑)
分譲マンションにおける店舗区画とは
そもそも、マンションの店舗部分とはなぜ生まれるのでしょうか。動機はいくつか考えられます。例えば、、、
- 地権者が戻ってくる場合→再開発など
- 条例や地元協議などで、賑わい施設の設置が義務付けられる場合→京都のなんかに多い
- 単純につくったら儲かりそうだし、作りたいとデベが考えた場合→グランドメゾン新梅田タワー The Club Residenceはたぶんこのパターン。スーパーなどがある場合はだいたいこれ。
- 平面図を収めていたら場所が余っちゃったから、店舗にでもしとくか、という場合→今回はこれ。
そもそも、分譲ビジネスとは、オフィスビルなどの賃貸する前提のアセットと違い、全てを売り切って投資したお金を回収して利益を上げることが目的なので、中途半端な権利が残ってしまっても、はっきり言ってうざいだけってことになるのです。
「じゃあ、区画も区分所有で売っちゃえばいいんでないの?」となりますが商業的な立地の良さと住宅としての立地の良さというのは少し違うので、大抵のマンションの立地というのは商業的に見るとちょっと微妙だな、、、ってなることが多い。
→店舗部分の床を売ろうとしても、微妙な立地の店舗の区分なんて商品はなかなか売れない。
→だから、やりたくない。
という考えになるので、ほとんどのデベが店舗をつくることに消極的です。マンション住民の思惑と店舗オーナーの思惑も異なることが多いので管理組合も大変になるしでいいこと無いよね、と。(具体的な話はDJあかいさんの記事を参照。大なり小なり、こういうことは起こり得ますよね。)
今回の問題点
では、店舗があることは悪いことばかりなのか!?と言われると、必ずしもそんなこともありません。住民目線で考えると、、、
- 生活がより便利になる
- 街に活気や賑わいが生まれる
- (入る店舗によっては)格が上がる
今回のシティタワー大阪本町の店舗部分について、個人的に問題があると思っていることはマンションギャラリーではそこに住んでいる人にとってのメリットが無いに等しいと思うからです。一般的に自分の住んでいるマンションのモデルルームを訪問することはありませんからね。
マンション内の店舗とは、前段で語ったような事情の上に生まれているので、事業収支上はほとんど利益に貢献しないような金額で入っていることが多いはずです。
言い換えれば、マンション購入者が実質的に土地代と建物建設費を負担していることになります。
そうであるならば、住民の生活がより豊かになったり、その店舗があることでマンション自体の資産価値が向上するようなものがあるべきですよね。
大阪で素敵だと思う例
私が店舗付きマンションの中でも素敵だと思う例を紹介します。それは「 グランサンクタス淀屋橋 」です!
元々、旧八木通商本社ビルとして使われていた歴史的建造物を東京・丸の内の高層ビルと同様に、上に引っ張ってマンションを継ぎ足したというものです。
詳しい解説は下のリンクをご覧ください。
歴史的建築物がマンションに。 「グランサンクタス淀屋橋」を訪ねる https://t.co/gzc07WHMc6
— 生きた建築ミュージアム (@ikitakenchiku) January 27, 2016
そして、店舗部分にコホロという人気カフェ&雑貨屋さんが入っています。いつ行っても、女性でいっぱいです。東京では、世田谷区二子玉川にお店があるそうです。
今回の本題とはずれるところなので、スルー気味でいきますが技術的な解説はこの日経の記事を読んでください。面白いので、お時間ある方は是非。
(当時のプレスリリースも置いておきます。見ない方がいいかも。値段とか価格とか特に、、、笑)
グランサンクタス淀屋橋から学ぶこと
ちなみに、このグランサンクタス淀屋橋は大人気マンションで有名です。滅多に中古など出ることもないですが、出たとしてもだいたい瞬間蒸発で売れてしまいます。(他にもこの周辺でいえば、サンメゾン北浜ラヴィッサなども人気マンションで有名ですね。)
周辺はオフィス街ではあるものの、マンションが決してないわけではありません。他にも選択肢がある中で、敢えてここが欲しいという人が多くいるのが現状です。
人気である理由はデザインや立地が優れているというのは当然ですが、店舗としてコホロが入っているから、というのも大きな理由であると考えます。これがもし、店舗がなかったり、コンビニでも入っていたとしたらどうでしょう?
周辺のマンションに比べて、映えることもなかったのではないでしょうか。
ただ、こんな声も(同業者から)聞こえてきそうです。「そりゃ、魅力的な既存建物があったからコホロが来てくれたわけで、ありきたりな建物でリーシング(=テナント誘致)なんてできるか!?」って。
でも、そんなこというデベ担当者に、(ドヤ顔で)私は言いたい!!「魅力的な建物があっても、生かすも殺すもあなた次第ですよ!」って。
例えば、最近できた新築レトロフィットのザ・パークハウス神戸タワーは店舗等ではなく、マンションのエントランスとして活用されています。住民でない者からすると、勿体無く感じてしまいますね。。。
特に、(神戸タワーの場合は曳家ではないけれど)新しくなる際には歩道部分がセットバックされて、街路樹も整備され、環境が良くなるので、賑わいが欲しくなります。逆に、何もないと寂しい印象が募りそうです。
既存がなくてもできる!
もちろん、新築であっても、いい事例はあります!!大阪の事例で最適なものがあれば良かったのですが、知見がないため、東京の物件で申し訳ありません。ご紹介するのは、レ・ジェイド世田谷砧です!
ホームズプレスさんの記事で紹介されていますが、Cafe Apartment 183というカフェが入っています。運営は南船場のGARBを運営しているバルニバービです。この会社の系列店は中之島公園やグランフロントにもあるので、ご存知な方も多いのではないでしょうか。どこもオシャレな内装のお店です。
ここが特徴的なのは、カフェのスタッフがマンションのコンシェルジュも兼ねており、住民も幅広いサービスを受けることができるそうです。
モモレジさんの記事にもあるように、店舗があることで管理費も抑えられているようですね。。。
シティタワー大阪本町はどうしたらいいのか!?
さて、話が脱線気味でしたが、シティタワー大阪本町に話を戻します。おさらいすると本町で決まっていることは、、、
- 2階分のそこそこ大きい店舗部分がある
- テナントは「住友不動産 総合マンションギャラリー本町館(名前は予想)」となる
だったら、あとはどういう店づくりにするか!?!?
だけですよね?
だったら、答えをお教えしましょう!住友不動産(住友不動産販売)さん!!!御社の店舗ですごく良いお店があるじゃないですかッッッ!!!!
独立した店舗で仲介店とスターバックスが同居している「住友不動産販売 本山営業センター(名古屋市)」です。
過去にもカフェっぽいモデルルームもありましたし、店舗にも入りやすくなるし、オシャレに内装を仕上げて(バルニバービで運営してもらえばいいのでは!?)しまえば、一石二鳥では!?と思います。
私の経験則からいえば、あの場所であれば、家賃さえ無理しなければテナントは付くと思いますよ。そして、真っ当なテナントが入れば、竣工後には、分譲価格も今より高値で販売も可能となるのではないでしょうか!?
まさしく、三方良しだと思いますので、住友不動産様、是非よろしくお願いいたします!!!
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