未だに価格表を渡さないデベがいるのが不思議でならない今日この頃です(本物件の積水ハウスはちゃんとくれました!)。
さて、今回レビューするのは名駅徒歩エリアの「グランドメゾン名駅三丁目」です!
物件概要
所在地:愛知県名古屋市 中村区名駅3丁目106番(地番)交通:名古屋市営地下鉄東山線・桜通線「名古屋」駅4番出入口徒歩8分
JR東海道本線・中央本線・関西本線・東海道新幹線「名古屋」駅桜通口徒歩10分
名古屋市営地下鉄桜通線「国際センター」駅1番出入口徒歩3分
総戸数:58戸(他に管理事務室1室)
構造および階数:鉄筋コンクリート造・地上17階建
間取り:2LDK ・ 3LDK
専有面積:52.10㎡ ~ 150.25㎡
駐車場:45台
バイク置場:無し
自転車置場:58台
完成時期:2021年12月上旬
入居時期:2022年1月下旬
敷地面積:1,010.66㎡
用途地域:商業地域
売主:積水ハウス株式
設計・監理:株式会社計画工房
施工会社:株式会社鴻池組 名古屋支店
管理会社:積水ハウスGMパートナーズ株式会社
エリア
名駅徒歩圏内、名駅東側エリアなります。最寄り駅は「国際センター駅」徒歩3分、名駅は地下鉄が徒歩8分、JRが徒歩11分になります。国際センター駅はユニモール地下街で名駅まで繋がってますので、天候の悪い日でも、駅まで苦労することなく辿り着くことができます。そもそも、名駅東側エリアは高層ビルを中心としたオフィス街になりますので、徒歩で通勤することが可能です。
今後、リニアは現在の名駅の線路と垂直(南東↔北西)に線路が伸びて本物件の北側を通ります。名古屋市が公表している「リニア駅周辺のまちづくりの方向性(案)」記載の地図でリニア駅の位置を確認すると、おそらく、本物件から近い位置(地図上の「リニア駅」の北西の端)に出入り口ができる可能性があります。つまり、「リニア中央新幹線名古屋駅徒歩5分」といったインパクトのある表記がとれる可能性を兼ね備えた場所になります。
また、地上部分についても、地図記載の様に「にぎわいのあるまちづくり」を掲げて整備が進めていこうとしている場所に隣接していますので、本物件はそういった意味で今後の発展が期待出来るエリアに建つことになります。
周辺環境
物件周辺は、名駅のオフィスや飲み屋街から少し離れた場所になり、築古のマンションや、店舗付き住宅(1階は店舗で2階を住戸している建物)が多くたち並んでいるエリアです。近年では名駅の発展をきっかけに新たなマンションが次々と供給されるようになりました。この辺は名古屋の人でも意外に知らない(というかあまり通らない)場所なので穴場感があります。名古屋市民の一般論では、堀川より西(名古屋駅含む)は水害の多いエリアと言われ敬遠されがちで、実際にハザードマップ上でも内水氾濫で0.2~0.3m、庄内川・矢田川が氾濫した場合で2~3m浸水する予想となってます。しかし現在、名古屋市が地下に巨大なパイプを名古屋港方面まで張り巡らせ、水を逃がすための工事(名古屋駅周辺の浸水対策)が進んでおり2024年に完成予定とのことです。完成すれば1日に180mmの雨量には耐えられる(180mmは平成12年の東海豪雨の記録を基準にしている)。ので、水害のリスクは少なくなります。
こういった計画は立ち消えになることもありますが、名駅周辺はリニアという国策事業が控えているわけですのでしっかりと完成するでしょう。
建設地は西と南が接道した角地です。東側は15階建ての賃貸マンション(上記の写真の茶色い建物)、北側は5階建てのビルになります。
接道している南側もすぐ先には、14階建ての「ライオンズ名古屋ステーションアクシス」が建ってますので、15階以上でないと抜け感はありません。
唯一、西側だけは4~5階以上からパースの通り名駅のビル群がしっかり眺めることができます。
本物件の建つ場所は元は時間貸し駐車場があった場所で10年ほど所有者に交渉して取得した土地だそうです。そのため入札ではなく相対での取得だそうですが、その割には…(後述します)。
モデルルームでの説明では、名駅徒歩10分以内かつ、最寄り駅徒歩3分以内の物件は数年ぶりらしいです。その縛りに意味あるのかという気もしますが、貴重な立地であることは確かだと思います。
建物・敷地
南に機械式駐車場を設置することで南側の離隔を確保しています。 駐車場導線上にもしっかりと屋根がある他、キュービクル(電気設備)と自家発電機を高床式倉庫の様にグラウンドレベルを一段挙げて設置することで、水害等の対策としてしています。
植栽(パースに描かれているのはヤマザクラ)が多く設けられており、ライバル物件の「シティハウス名駅那古野」との差別化ができています(というよりシティハウス側の植栽が無さすぎるだけですが)。低層階でもダイレクトウィンドウから植栽を臨むことができるのも良いですね!
エントランスアプローチ横には屋根付きの車寄せがあり、雨に濡れることなくタクシー等を乗り降りすることができます。目の前の道路はそれほど幅が広くないため、気兼ねなく車を待たせることができるという点からも良いですね。
風除室やその先のエントランスは2層吹き抜けというわけではありませんが、風除室の左には内側に植栽があったり、天然石・タイル貼りとなっていたりと作り込みがされていることがわかります。
間取り
代表的な間取りを紹介してきます!各間取りで共通した部分では、玄関前のアルコーブ部分にニッチが設けられており花などを飾ることができる様になってます。つまり、アルコーブ部分は管理規約で専有利用できる共用部にするそうです。ちなみに、営業さんは傘を掛けておくこともできますと仰ってたのですが、個人的には玄関前に雨に濡れた傘を目にするのはみっともないので嫌なのですが…。一般的にはそんなことないんですかね…。
また、1フロア2~4戸であるため全戸角住戸になってます。
Cタイプは若干広めの2LDKです。2つの洋室と洗面室がリビングインしておらず、プライバシー性が高いのが良いですね!そのあたりは角住戸率100%の恩恵を受けている部分と言えるでしょう。ただし、LDがキッチンに対して横長となっているため、間取り図の様にソファを置くと、ダイニングセットが上手く置けそうにないのが残念なところです。
Dタイプは広めの2LDKです。52㎡という微妙な面積帯ですが、内法で50㎡を超えており住宅ローン減税が使えるそうです。この辺りの配慮があるのはさすがグランドメゾンという気がします。名古屋中心地の物件でも野村やセキスイハイムはギリ50㎡を超えない物件が結構ありますからなおさら。
Cタイプと対象的に2つの洋室がリビングインしてしまっているのが残念なところです。その点のあってか、モデルルームでも洋室(2)を壁をぶち抜いて、広めのLDに拡張するメニュープランがおすすめとのことでした。
また、個人的にはLDに収納があってほしかったなと。結局収納家具を置かなければならず、さらに実質使える面積が限られてしますので。
Hタイプは王様住戸にあたる間取りです!洗面ダブルボウル、トイレ2つ、広いシューズクロークという素晴らしい設備!いつかはこんな間取りに住みたいと思わせる間取りですね!17mのワイドスパンからは名駅のビル群を間近に見ることができます!というかリビングにグランドピアノ置く人います?w(すみません。完全に貧乏人の僻みです)
共用部・管理費等
共用部はエントランス併設のラウンジのみです。ただ、この戸数で各階ゴミ置き場があります。
管理費は144円/㎡です。58戸でディスポーザーあり、内廊下、各回ゴミ置き場ということを考えれば激安かと思います。が、週3日午前中のみの巡回管理です(営業さんは日勤と仰ってましたが内容的には巡回ですよね…?)。1億以上の部屋が10部屋はあるのに巡回管理とは如何なものでしょうか。管理費が上がってでも日勤でコンシェルジュサービスぐらい入れるぐらいの方が富裕層にはもっと訴求できたのではないかと。
修繕費は119円/㎡です。ただし、10年毎に7,300円/㎡程(Cタイプ64.12㎡で47万円程)徴収されます。この辺りは大抵、長期修繕計画にしれっと記載してあることが多いですから、維持費の資料に明確に記載している点は個人的に好感が持てました。
駐車場設置率は77%程です。名古屋は都心でも車を持ちたいという層が一定数いるので、ちょうど良いのはないかと。
仕様
- 二重床
- T2サッシ、複層Low-Eガラス
- 床暖房
- 食洗機
- キッチン天板御影石(側面も!)
- 手洗いカウンター、ローシルエットトイレ
- ミストサウナ
価格
ざっくりとした予定価格のみの公開でした(以下は予定価格範囲の最大の値段を記載)。Aタイプ 2LDK 67.01㎡
11階 7,999万円
4階 6,999万円
Bタイプ 3LDK 82.38㎡
11階 13,999万円
4階 8,999万円
Cタイプ 3LDK 64.12㎡
11階 7,999万円
4階 6,999万円
Dタイプ 2LDK 52.10㎡
11階 6,399万円
4階 5,999万円
上記を平均すると約400万円/坪です!ただ、あくまで予定価格の上限で計算してますし、上層階100㎡超え住戸の価格次第で平均の坪単価は大きく変わってくる可能性はあります。営業さんの口ぶりでは条件の悪い部屋は上限値ではなさそうでした。例えば、Dタイプは5,500万円程度になるだろうと。
総評
とうとう名古屋も坪400万円超えかと。橦木町や白壁などで富裕層向けの小規模低層マンションなら平均400万円超えはあったかもしれませんが、2000年以降の一般向けマンションで坪400万円超えは名古屋初ではないでしょうか。
名古屋の中心でマンションを既に買っている身としては、坪単価が上がっていくことは喜ぶべきことなのかもしれませんが、何故か喜ぶ気になれないんですよね…。というのは、本物件は囲まれ感が強い場所に無理やり建てている感があるのに、立地の希少性や将来性を必要以上に謳って価格を盛っているようにしか見えないんですよね。
営業さんは「永住向きだから高いんです!」と仰ってましたが、この囲まれ感で永住と言われても納得できないです。例え今は眺望が抜けている住戸でも今後は高層ビルが建っても何ら不思議はないのでなおさら。
条件のいい部屋にもっと単価を盛って、前立てがきつい住戸については、ぐっと価格を抑えるなどであれば納得できるのですが…。ただ、前述の通り、条件で良い部屋でも確定眺望ではないので、やっぱり今条件のいい部屋に乗せるのは難しかったのかもしれません。
近年、名古屋の中心地では野村不動産が数多く分譲していますが、積水ハウスとしては我こそがプライスリーダーであるという意気込みでもあるんですかね。
アドレスは異なりますが、目と鼻の先で分譲中の「シティハウス名駅那古野」が坪280万円程度です。共用部や設備のグレードが高いのは確かですが坪100万円以上高い理由は見いだせないです。シティハウスも決して超低グレードという訳でもないので(シティハウスについては私のブログにレビューを記載してます)。
賃料という目線でみると、すぐ隣の「ライオンズ名古屋ステーションアクシス」で77.76m 3LDK 7階が22万円で募集されてますので、例えば、「Aタイプ 2LDK 67.01㎡ 4階 6,999万円」を新築とグレードを考慮して24万程度で貸せたとした場合でも利回りは4.1%程なので完全投資としても難しいですね、
ちなみに、上記のライオンズマンションは築2015年築で新築時の坪単価は約193万円ですので、グレードやブランドは異なるにしても、たった6年で2倍ぐらい相場が上がったことになります。恐ろしや。
これは一体誰におすすめなんだろ…。名駅の夜景が間近でガッツリ拝めて、グランドメゾンに住みたい、大規模マンション嫌いの富裕層…ですかね。周辺で資産性を考えるなら「シティハウス名駅那古野」をおすすめします。無論、エリアを若干変えてもいいなら「ザ・パークハウス 名古屋」も(こちらは抽選に当たればの話ですが)。
おまけ
今後、積水ハウス(グランドメゾン)は大須エリアで2件、池下で1件出すそうです。先発の「グランドメゾン栄南」はどのぐらいの価格で出してくるのでしょうか。現状分納されている大須エリアの物件は- サンクレイドル上前津
- オープンレジデンシア大須門前町
どうでもいいですが、ネーミングをわざわざ「栄」をつけるのはどうかと、これが許されるなら大須・上前津の物件は全部「栄(の)南(方向)」になりますけど(笑)
約400万円/㎡には焦りましたが、坪の誤記ですね。
さておき、名古屋都心部の値上がりっぷりには驚きです。
匿名様
ご指摘ありがとうございます。一番大事な箇所をミスってました笑(修正致しました)
コロナの終息や景気動向次第ではありますが、今後名古屋でも坪400万円がスタンダードになってくるかもですね。
パークハウス名古屋のコメントもお願いしたいです!
匿名様
コメントありがとうございます!
ザ・パークハウス名古屋については、近日中に記事を公開しますのでお楽しみに!
いつかシティタワー丸の内の記事もお願いします!
匿名様
コメントありがとうございます。
竣工間近なので個別レビューはしませんが、近日、他のスミフ物件を含めた比較記事をアップ予定です!
以上、よろしくお願い致します。