こんにちは、やまちゃんです。
先週、遅ればせながら劇場版「鬼滅の刃」を見に行きました。子供の保育園で流行ってて、アニメ見せろとせがまれるんですけども、あれ首飛ぶし血吹くし気になります。でも自分が子供の頃も、「あーたたたたたっ!お前はもう死んでいる」「お前は何を言って、、おごごご痛でぇええあばばばば~、、、たわば!!」「ブシュー!」とかいうアニメを見てたので一緒かもしれません。
映画を見て感じたのですが、これはバブルですね。いやまぁ、鬼滅は面白いですよ。漫画も勢いで読んじゃいました。いい映画なんですけども、歴代興行収入上位と比較したときにどうなのかというのはありました。ライバルがいない中、脚光を浴びたものが1人勝ちする構図ではないかと。いま株もバブってますけど、来年もっとデカいのが来るんじゃねーか、と。
前置きが長くなりました。
5年前にスムログを立ち上げてから、(元々分かってましたが)読者の皆さまからの圧力をひしひしと感じるのが、マンションの資産価値信仰です。
マイホームは人生最大の買い物ですよね。値下がり勘弁、少しでも損したくない。資産価値重視の物件選びをされておられる方は、言うまでもなく多いです。
駅近の大規模物件やタワマン、いいですよね。共用施設や設備仕様が充実してて住みやすい、マンション内で色々事足りる、ランドマークでカッコイイ、リセール価値が高い、何より人様に見せても恥ずかしくない。ただそうなると価格が高い。最近は非都心エリアでもこんなに高くなったの?と目玉が飛び出そうになります。
でもリセール価値が落ちないなら多少背伸びしてでもマンションを買おうかと。分かります。分かりますよ。でもですね、住まい選びは人生全体のトータルコーディネートの一部でしかありません。住宅の資産価値にばかり囚われていてはバランスがおかしくなります。
そこをちょっと、考えてみましょう。
人生とは送りバントである
この記事、タイトルの意味わかんなかったですよね。これからその話をします。何年か前に地元に帰って飲んでるときに面白いこと言う友人がいてですね、「人生、送りバント」だと。
相手を見つけて子供を残して次の世代へお膳立てが出来ていれば人生おおむねOKという意味ですが、お~、めっちゃ良いこと言うなぁと。全くもって同感です。
私が発信する情報には根底として、自身が送りバントをきちんと出来るかどうか、そして将来、子もそのように育てられるかという思想が強く入っています。
その他のあらゆること、仕事、お金、地位、住まい、娯楽、時間、教育、人間関係、恋愛結婚のたぐいは、送りバントを成功させる(=血縁獲得)ための手段であり枝葉に過ぎないと考えます。
これら一連も大切なのは言うまでもありません。ぜんぶ叶うに越したことないですが、実際ぜんぶを手に入れることが出来る人なんてごく少数でしょう。
互いに干渉して、あちらを立てればこちらが立たずになるのが普通です。例えば、住宅購入で背伸びするということは、住まいで満足するためにお金で苦労するということです。
背伸びが原因でお金に困ることになって、子供は余裕が出来るまで待とうねとなったら、本当にそれでいいんですか?と思っちゃいます。
資産構築はマンションだけではない
スムログのご相談で届く内容でも、皆さん当然のように資産価値を気にされます。住まいの資産価値は、万人に「私ごと」として当てはまるので、売主もマンションを売るための便利ワードとして頻出しますし、いろんなデータを引っ張り出してきて「だから当マンションは資産価値が高いです」という営業トークが組み立てられます。なんなら多少背伸びしてでも良い物件を買いましょう、これは「マイホーム投資」ですよ、と。
私は思うのです、特にファミリー層や、将来子供が欲しい方は、住宅の資産価値を気にしすぎるあまりに頑張って身の丈に合わない予算で買うのはマジで止めた方がいいです、ほどほどでいいんじゃないでしょうか。
ほどほど = 返済率20%以内の単独債務、ボーナス払いなしです。単独債務とは、夫婦合算しないという意味です。
返済率20%の予算とは、たとえば年収800万円の方がいたとして年間160万返済、これを35年元利均等で組むと
- 変動金利0.5% → 自己資金10%で予算5700万円
- 固定金利1.24% → 自己資金10%で予算5000万円
20%を超えるなという意味じゃないです。でも超えていたら「背伸びをしている」という自覚は持ったほうがいいです。
現実的には20~25%の間が多いと思いますが、これくらいで返済されてる方はどうでしょう?ローンに加えて管理修繕費や固定資産税まで支払ってたら、正直ちょっと支払いしんどいでしょ。旦那の稼ぎが悪いんじゃないですよ、少し無理してるんです。
ちゃんと、身の丈に合った価格の物件を買ってください。うまく予算を抑えて買えたら、ちゃんと貯金してください。貯金は寝かしていてはダメです。iDeCoとNISAで積立投資でもして運用してください。それでもお金が余ったら、別のことに投資してください。
自己居住する限り、買ったマンションは収益を生みません。多くの方にとって、お金が増えればOKなのであって、なにも不動産に特化してお金を増やす必要はないですよね。
都心で選んで{流通価格-残債}>0 が有利な物件を買いたいのはよく分かりますが、単利の借入をコツコツ減らすのと、複利の投資でコツコツ増やすのと、どちらがお金が増えるスピードが早いんだという話です。
安い物件は残債割れするからダメという意見もあります。でも安い物件にして余剰の貯金を投資に回す作戦もあります。(私は実際こちら側です)
なぜ、安い物件を買って余剰のお金は消費に回る前提で「安いのはダメ」となるのでしょう?トータルで資産構築ができたらOKですよね。
値下がりしにくい物件を、確実に安く買う方法、知ってますか?
駅力の高いエリアで、家族数の割に「狭い」物件を買うのです。
住宅の購入やアップグレードは、高望みせずゆっくりでいいんじゃないでしょうか。
狭くたって構いませんよ、古くたっていいではありませんか。買い替えできないならできないで住み続けていいではありませんか。
お金がなくて不幸になることはありますが、家が狭くて不幸にはならないですよ。
会社員というポジションは、一方的に首を切られる心配が少なく賃金の下方硬直性も担保されます。
本業を堅持して生活コストを抑えつつ積立投資、余力があれば別のビジネスモデル(株?不動産?個人事業?)を作るのが一番安全で手堅いのではないかと思うのです。
背伸びして買った方が良い属性とは
逆に、背伸びしてでも都心の値落ちしないマンションを買った方がいい人はどんな属性か?を考えてみます。- 住まいに対する要求が高い
- お金があると使っちゃう
- ローンの支払いがある方が仕事の励みになる
- 会社が安定していて自分から辞めるつもりがない
- 給料の右肩上がりが見込める
- 本業以外は興味がない
ここで気付かされることがあります。将来の資産構築をまじめに考えられている方は、マイホームに全集中した方がいいのか、余力を残した方がいいのか?
この答えは、第1の収入源である会社員としての給料のほか、個人として、第2・第3のビジネスモデルも構築したい意思があるかどうかだと思います。
背伸びして値落ちしない最高の物件を買って、お金の自由を犠牲にすると、新たなモデルを作るハードルが上がります。端的には、副業収入が欲しければ自分が労働者にならなければいけません。
別にそれでもいいですよ。それこそ、Uber Eatsやったっていい。ただですね、働き盛りになって本業の時給換算報酬が上がるほど、自分が動かないとお金になんない仕事では、キツくなります。
子供が出来たら余計に時間がなくなります。本業以外に学習機会がないことも問題です。予期しないライフイベントが起こることもあるでしょう。
一方、余力を残せると、お金に働いてもらう方法でモデル構築のチャンスを作れます。
繰り返しますがどちらが正しいという話ではなく、どちらが好きかという話です。
私は言うまでもなく後者を志向します。競争嫌いです。他人様と比べられながら、結果を要求されるとしんどいです。
時にやりたくもないことをやって、上がらない給料を底上げする努力なんて、いつまでもやりたくない。でも、個人としての収入源を会社のみに依存していると、嫌なことにも従わざるを得ません。
若い頃はお金がないから会社のことだけでいい。でも年齢が上がるに従って、収入源の多角化は必要だと考えます。今のコロナ禍の直撃を受けている業界を見ていると、余計にそう思います。
手元資金で資産構築
余剰の手元資金はとにかく大事です。説得力担保のため過去の経験を書いておくと、私が独身のころは、ボロアパートに住んで手取り給料の半分以上は余裕で貯金できてました。あまりに貧乏生活してましたので女性に全然モテませんでしたが(笑)
昔から、利益を生まない贅沢目的の消費に抵抗があります。今は多少贅沢するようになりましたが、考え方のベースは変わりません。
浮いたお金はどう運用したか?今みたいにiDeCoやNISAなんて便利なものはありませんでしたので、ずっと個人事業や副業などに使いました。
これまでに個人でまとまったお金を投下したものはこんな感じです。
- 2004年 23区 ワンルーム 中古マンション購入(前の自宅) → 2018年売却
- 2005年 今の会社設立に参画(資本金を拠出)
- 2008年~2010年 事業用Webサイト購入(計10件)
- 2011年、23区 2LDK 中古マンション購入(今の自宅)
- 2013年、大阪 3LDK 中古マンション購入(賃貸用)
- 2015年、大阪 2LDK 中古マンション購入(賃貸用)
- 2017年、大阪 3LDK 中古一戸建て購入(事業用)→ 2020年売却
- 2018年、仮想通貨マイニング事業、ICO(ド失敗)
- 2019年、大阪 4LDK 新築一戸建て購入(事業用)
車は10年落ち・10万kmの中古車を買って、5年ほど乗ってます。十分です。食事は、お腹が満たされたら満足です。
生活水準を抑えることに慣れていると、普通の生活で勝手にお金が貯まります。
一方で、去年、事業用で新築の一戸建てをポンと建てました。オリンピックに合わせて満を持して民泊施設をオープンしたのに、コロナのお陰で完全に死んでますが。。
(シェアリングエコノミーはとても期待していました。人の往来が増えて不稼働資産も動くようになる。ウイルスまで往来しちゃったという笑えないオチでした。本当に残念です。)
手元資金で資産構築をするというのは、
- お金を生むものに資金投下すれば、お金持ちになる
- お金を生まないものに資金投下すれば、貧乏になる
なんだかんだ、1~2年に1度はトライしてみたい対象が出てきますが、当てが外れることも多々あります。
持論なのですが、事業というのは自分で授業料を決められるお勉強です。本番で悪い点をとっても誰にも怒られません、手持ちのお金が減るだけです。
お勉強して得られるものは実務経験です。金銭的リターンは、結果として付いてくることも、付いてこないこともありますが、経験こそ大事だと思います。結果的に、本業にも役立ちます。
消費に回せば楽しい思いが出来るのに、投資するんです。
たくさん失敗しますが、上手く行くこともあって、徐々に雪だるまが大きくなっていきます。
雪だるまが大きくなると、次の大きい資本投下にもチャレンジできます。
手持ちの現金は、力そのものです。目の前にチャンスが見えているのに、資金不足でトライできず、チャンスが目の前を通り過ぎて行くなんて、まっぴらごめんです。
12年前、初めてWebサイトを買った時(Webサイトの仲介業というのがあるんですよ)、Webサイトの価格は270万円で、仲介料やほか色々込みで300万円ほど支払いました。
Webサイト購入 → サイト改善・SEO対策(検索エンジン上位表示対策) → 収益改善 → 利回り向上というビジネスモデルです。不動産を買ってリフォームして賃貸で回収するのとやってることは同じです。
当時はまだGoogleがおバカで、SEOが簡単でしたので成り立ちました。買収基準は、最低で18ヶ月回収(利回り66%)でした。最も成功したサイト買収で、利回り450%というものもありました。反対に、30%ほど回収して死んだサイトもあります。
当時300万円は現金としてカツカツ出せる金額だったので、失敗したらどうしようと不安で仕方ありませんでしたが、今となっては慣れたもので、コロナで死んでる民泊施設もまぁしゃーないか、です。
前回相談で「返済率20%以内推奨。賃借人がつかない期間や、意図的に付けない期間があっても、本業の収入で無理なく返済できる」と回答したのは、実は私が経験中の話でして、民泊施設を定期借家に出しても、それで賄える家賃を鑑みて意図的に不稼働にしています。自宅ローン1本、事業ローン2本、計3本組んでますが合計の返済率が19%なので耐えられます。
一方、自宅は60平米2LDKで、5人家族+犬2匹で狭いままです。この年末に、4人目の子供が生まれる予定なのですが、広い物件に買い替える予定はありませんし、そもそも与信されないでしょう。
妻には買い替えもしないで外にばかりお金を使って呆れられていますが、ありがたいことに自由にさせてもらってます。
雪だるまを十分大きくして、もっと広い住宅を買いたいときにポンと買えるようになりたいですが、非力なのでできません。送りバント(= 子が将来血縁者を獲得)のための余力がまだ欲しいです。
そのために、経験を積んで挑戦することをこれからもやりたいと思ってます。1度2度ダメが出ても挑戦し続ければ、たまにうまくいきます。
長くなりましたので、あとは後編で!!!
注釈:
記事の内容は、当方の個人的な見解・意見であり、その内容に関していかなる責を負うものではありませんので予めご了承下さい。
記事の内容は、当方の個人的な見解・意見であり、その内容に関していかなる責を負うものではありませんので予めご了承下さい。
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