【お便り返し_16】エレベーターと隣り合う住戸のデメリット

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あけましておめでとうございます。

すまいよみです。

本年もよろしくお願い致します!

皆さんはどのような正月をお過ごしでしょうか。私は元日にディズニーランドに行ってきました。

早速ですが、お便りをいただきましたので、ご返答致します。

差出人: 立地最優先

メッセージ本文:

いつも楽しみに拝見しております。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

エレベーターの食い込み住居について、質問です。

気に入った立地のマンションがあり検討を進めていますが、ちょうどよい感じの広さがエレベーター食い込み住居です。メリットは価格の安さだとして(あまり感じないのですが)、デメリットは何かありますでしょうか。一般論で構いませんのでお教えいただけると幸いです。

(以上、原文のまま)


まず、メリットは感じたことがありません。しいて言えば、重い荷物を持っているときにエレベーター降りてすぐ住戸に入れる事くらいでしょうか。

デメリットは、生活満足度が低下する要因を孕んでいることです。

エレベーターが隣り合う住戸のデメリット

いくつかの視点があります。

 

不整形な空間により空間効率が落ちる

エレベーターが隣り合わせになることで「不整形な間取りになる場合」、非効率な空間になるケースがあります。

例えば、田の字型の間取り。長方形ですが、ほぼ整形な空間。



その中で、共用廊下側の片面がエレベーターに充てられた2LDKをよく見ます。

エレベーターが浸食することにより空間が不整形な形になると、効率が落ちます。つまり使いづらい空間になります。

比較してみましょう。

63.98㎡の2LDKです。

LDを10.5畳としていますが、生活に使えないキッチン横の長い廊下部分を含むため、LD生活有効スペースはかなり削られます。実際は8.5畳くらいでしょうか。

上記より狭い62.22㎡ですが、住戸スパンが6,8mmある2LDKです。

正方形に近い整形された空間です。LDが13.7畳、デッドスペースを除いても、12畳以上を確保した効率的な空間となっています。極端な例ではありますが、生活に使用できる有効スペースに、これだけの違いがあります。

50㎡、60㎡など、ただでさえ狭い面積の中では、長い廊下などのデッドスペースに割かれる割合が大きくなるため、その傾向が高まります。

以上の2つの部屋が、仮に近しい条件、同価格で出ていたら、どう判断しますか。

数字上は、63.98㎡住戸の方が単価が安くなり割安に思えますが、実際に暮らしやすさを考えると、そうでないことがわかります。

生活使用面積が減る非効率な間取りなら、坪単価を下げるべきだと思いますが、それだけが理由で単価を抑えているケースはあまり見たことがありません。特に2LDKなど小型住戸は、大型住戸より坪単価が高く設定される場合もあります。生活満足度をよく考えた上で、本当に「安い」のか「割安」なのか注意して選ぶべきだと思います。

 

住戸内環境が悪くなりがち

エレベーターが間取りに食い込むことは、開口部が制限されやすくなることでもあります。

例えば以下の間取り。

住戸幅が7mのワイドスパンなので、70㎡住戸の割に各居室の生活使用空間がしっかり確保され、整形された間取りに引けを取らない効率的な作りです。ただしエレベーターが浸食している分、開口部が限られ、窓が3つしかありません。そのため洋室(3)は窓が無い環境に。また、好みもありますが、2つの洋室がLDに隣接しているのでプライバシー性に劣り、多感な子どもの部屋に充てるには心もとなく感じます。

共用廊下側の部屋の付近にエレベーターが存在する場合は、人の気配や足音など就寝時の環境も気になります。可動式ルーバー格子などの設備が最低限欲しいですね。


音の問題も懸念材料の1つになります。コンクリートを挟んでいるとはいえ、マンションでは生活音がどこからともなく聞こえてきます。電気設備を使用する共用施設に隣接した住戸に住んでいたとき、電気音なのか、機械がぶつかり合う音なのか、人が使用する際に出る音なのか、原因不明な音に悩まされた経験があります。


 

住戸周りの環境の悪化

エレベーター付近に玄関があると、エレエーター前のトラフィックを気にする人もいるでしょう。玄関周りが常に人の滞留に晒されている環境は気持ちよいことではありません。人の気配や視線を遮るポーチや奥行きがあるアルコープ部分、玄関の袖壁などの配慮があれば良いですね。


 

まとめ・最後に

プライバシー性や音などは、物件、立地の良さからすれば優先すべき問題にないかもしれません。一方で、間取りによって影響する住み心地は、日々の生活でじわじわ響いてくるものなので、上記のような、使用空間効率や住環境については、最低限吟味した上で選ばれることをお勧めします。私が思い当たる所では以上になります。

ありがとうございました!

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ファミリーで永住できる居住性を第一に、資産としての側面も合わせて見るのが、すまいよみマンション選びのモットー。ただしマンション選びに失敗しても深刻になる必要はありません。今や住まいは一生物の買い物ではなく、僕も4度のマンション購入を経て満足の境地に達しました。
東京東5区(墨田、江東、足立、葛飾、江戸川)のマンションを日々探訪しています。
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