マン点流!(回答)グリーン住宅ポイント獲得の条件は厳しいか

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新型コロナウイルス感染症の影響により落ち込んだ経済の回復を図るためとして、一定の性能を有する住宅を取得する人を支援するために「グリーン住宅ポイント制度」が創設されました。

20年度第3次補正予算が今国会で成立すれば、同制度の運用が開始されて、1戸当たり最大100万円相当のポイントが付与されることになっています。
※詳細については、「グリーン住宅ポイント制度について|国交省」参照。

さて、同制度を踏まえて、ちくわぱんさんからの質問です。

質問:「一次エネルギー消費量等級4」は厳しいか?

誰に答えて欲しいですか?
⇒全員

こんにちは。いつも興味深く拝見しております。

2021年3月に新築マンション引渡を控えております。
コロナによる需要喚起策として、エネルギー住宅ポイント制度が実施されますが、

その適用条件として

次の①又は②のいずれかに該当すること
高い省エネ性能等を有する住宅
a)認定長期優良住宅
b)認定低炭素建築物
c)性能向上計画認定住宅
d)ZEH

一定の省エネ性能を有する住宅
日本住宅性能表示基準で定める断熱等性能等級4かつ一次エネルギー消費量等級4以上の性能を有する住宅

とあります。

現在、売り主から受領している設計住宅性能評価書では、断熱等性能等級4は満足しておりますが、一次エネルギー消費量等級については未実施となっております。

売り主いわく、「一次エネルギー消費量等級4」を満たすのはかなり厳しいという説明でした

巷ではエコ住宅ポイントと同様に、新築であれば適用されるような記載が目立ちますがかなり厳しい条件なのでしょうか?ご教示いただければ幸いです。

回答:必ずしも厳しい条件ではない

結論を言えば、「一次エネルギー消費量等級4」は必ずしも厳しい条件ではありません。マンションの4割近くがクリアしています。

以下、その論拠を記します。

国交省が主催する「住宅・建築物のエネルギー消費性能の実態等に関する研究会」の第6回会議(18年3月27日開催)で配布された「資料3-3 住宅・建築物のエネルギー消費性能の実態等に関する研究会とりまとめ(案)参考資料」のP35には、17年度時点の共同住宅の規模別の省エネ基準適合率の表が掲載されています(次表)。

住戸規模別の省エネ基準への適合率
一次エネ基準適合率(BEI=1.0)は、大規模共同住宅で42%、中規模共同住宅で46%が適合しています。

BEI=1.0とは、BELS(建築物省エネルギー性能表示制度の略称)の指標で、一次エネルギー消費量等級4に相当します。

ようするに、半数近くの共同住宅(≒マンション)は、一次エネルギー消費量等級4以上を満足しているということですね。

ただし、30m2未満の住戸の多くは一次エネルギー消費量等級4以上を満足していないようです。

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