「スーパーゼネコン施工の無名マンション」と「無名ゼネコン施工のブランドマンション」とでは、どちらのほうが施工が優れている可能性があるか、また、リセールしやすいか……。
ちょこさんからの質問
こんにちは。
いつも勉強させていただいております。
スーパーゼネコン施工の無名マンションと、無名ゼネコン施工のブランドマンション、立地が似通っている場合、どちらが施工が優れている可能性があるか、また、リセールしやすいかお聞きしたいです。
上記でかなり悩みました。実際は竣工時期が違ったり、駅が同一ではない、スロップシンクがあるないなど、条件が異なるのですが、もし同じ条件だった場合、どっちの方がよいのだろうと…
お返事をいただけるとき、私は既にその一次所得の契約を終えていると思います…
上記で悩んで悩んで、介護移住などの可能性があるため、値崩れしなさそうなブランドの後者にする予定です。(ちなみにプラウドです)
後学のためにお伺いできますと幸いです。
「スーパーゼネコンの無名マンションvs無名ゼネコンのブランドマンション」という比較対象がやや漠然としているので、具体的にマトリックスで表現したのが次表。
すなわち、「スーパーゼネコンの無名マンション」とは、スーパーゼネコンとメジャーではあるがブランド力が高くない不動産会社の組み合わせによるマンション(表中のA)。一方、「無名ゼネコンのブランドマンション」とは、弱小建設会社とメジャーでブランド力の高い不動産会社の組み合わせによるマンション(表中のB)。
あくまでも一般論としてですが、無名ゼネコン施工のブランドマンションのほうが、施工が優れていてリセールしや可能性が高い、とマン点は考えています。もちろんそうでない例はいくらでもあります。
理由は以下の通りです。
どちらが施工が優れている可能性があるか
ちょこさんが言うところの「施工が優れている」とは、工事管理がしっかりしていて、その結果「品質の優れた建築物が期限内に完成する」ことを意味しているものと理解しています。品質の優れた建築物を期限内に完成させる最大の要因は、現場の所長の力量です。難度の高い現場経験が豊富な建築技術者が配置された現場では、品質の優れた建築物が期待できます。
一般論として、スーパーゼネコンは難度の高いプロジェクトには現場経験が豊富で技術力の高い建築技術者を所長として配置しますが、マンションの建設プロジェクトは特殊なタワマンなどを除けば、必ずしも難度が高いプロジェクトとはいえません。ですから、スーパーゼネコンが施工するマンションの建設現場の所長は(以下略)。
一方、マンション建設に注力している無名ゼネコンは、建設現場にはエース級ではないにしてもそれなりのクラスを所長として配置していることが考えられます。
また、ブランドマンションを組成する多くのメジャーな不動産会社は、独自の品質管理基準によって、無名ゼネコンの建設現場の施工監理(工事管理ではない)を実施しています。
以上のことから、無名ゼネコンのブランドマンションのほうが「施工が優れている」(≒品質の優れた建築物が期限内に完成する)可能性が高い。
※誤解されないために念のため申し添えると、マンションは難度の高い施工管理を要しないため、「スーパーゼネコン施工の無名マンション」であっても品質が問題になることはありません。上述したのはあくまでも、一般論としての、可能性の話です。
どちらがリセールしやすいか
上述したのはマンションの「品質」に限った評価です。どちらがリセールしやすいかを評価するためには、マンションの品質に加え、設計仕様で規定されているグレードの高さや維持管理のしやすさ、販売後にもしっかりと対応してくれるという不動産会社への信頼性の高さなど、総合力が評価の対象となります。このことをマンションの「ブランド力」といえるのかもしれません。
メジャーな不動産会社の多くは独自の設計基準を持っています。ブランド力の高い不動産会社ほど、顧客満足度が高くなるようなグレードが設定されている傾向があります。
よって、無名ゼネコンのブランドマンションのほうが、スーパーゼネコンの無名マンションよりもリセールしやすい可能性が高まります。
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