お便り返し その187「転職するかもだけど住宅ローン組んでOK?・買い替え時などの住宅ローンおさらい」【マンションマニア】

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お便り返しとなります。




差出人:cold

誰に答えて欲しいですか?
マンションマニア, のらえもん

メッセージ本文:


住宅ローンについて教えていただきたいです。

現在は35歳のサラリーマンですが、一定のメドがついたためそのうち退職しようと考えています。いわゆるFIREというやつです。

のんびり暮らせるところでマンションを購入しようと考えていますが、退職前に現在の与信を活かして住宅ローンを申請し、借りた後に即退職、というのは違法性があったりはしないものでしょうか。

なお、現金で買えるだけの資産は持ち合わせており、退職後もそれは変わりません。そのため、もちろん毎月のローン支払いも問題あるありません。

必要情報が不足していれば、適宜仮定を補っていただいて構いません。
よろしくお願いいたします。





cold様

マンションマニアです!

お便りいただきありがとうございます!

のらえもんさんが回答済みですが私からもご回答いたします!

のらえもんさんの回答記事 → 「退職前に与信を活かして住宅ローンを申請、借りた後に即退職」ってありなの??

回答としてはのらえもんさんと同じです。

住宅ローンに関しては実行後の職業の選択の自由までを奪う権利はありません。退職するかもしれないなんてのは皆同じです。退職金のない60歳定年の企業に勤めている人にだって80歳くらいまで貸し出すわけです。住宅ローン実行後の転職や退職で銀行から突っ込まれるなんてのはまずないでしょう。もちろん延滞なんてのはもってのほかですがそれは転職や退職関係ない話です。

ただ、ご注意いただきたいのは事前審査に通ったからといって実行前に転職してしまうことは絶対NGです。本審査で落っこちて家が買えなくても(ご相談者様は現金で買えるようですが)自己責任となり手付金が戻ってこないでしょう。

勤続年数をしっかりと見る理由の一つに「その人は長く同じ収入を保てるのか」という意味合いもあるのでしょう。

私自身も独立前の鉄道会社勤務時代に住宅ローンを使いマンションを購入、入居後に退職してしばらく住んでいましたが当然なんのお咎めもありませんでした。

参考になれば幸いでございます。

さて、お便りとはズレますがおさらい1つと余談を1つ。

まずおさらいから。

これまで何度もお伝えしていることではありますがせっかくの住宅ローンに関するご質問ですから新規読者様へ向けて住宅ローンを組むための基本的な部分を共有いたします。

[どんな方にも共通する住宅ローンを通すためにしてはいけないこと]

・クレジットカードや携帯電話の分割払いでの延滞はしない
・不動産投資ローンやカードローンはもちろんカーローン、カーリースも0が好ましい(借金0が理想)
・勤続年数を見られるためできる限り勤続年数が長いと好ましい
・事前審査通過からローン実行まで転職や独立はしない

住宅ローン実行後にカーローンを組むことは問題ないですし、カーローンは住宅ローンを組んでいるからといってマイナス材料にはなりにくいです。

[自営業者が住宅ローンを通すためにしてはいけないこと]

・節税しすぎなない

実質年収2000万円の生活ができる人でも節税で所得を500万円にしていたならば3000万円台借りれれば良いほうでしょう。ただし、法人側の収入で不動産投資をしたいという方は個人の所得は抑えても問題ないでしょう。(もちろん脱税とかそういう話ではないですよ。税金面は必ず税理士さんに相談しましょう。税理士さんでないと深い話をすること自体NGですから。)

細かいことは他にもありますが代表的なのは上記で挙げた点でしょうか。

続いては二次取得者向けのお話です。

■買い替え先の住宅ローン審査で売却条件が付いた

A銀行から住宅ローンを借りてAマンション(以下、現居)に住んでいる状態でBマンション(以下、新居)に出会い買い替えることに。

現居の査定をしつつ新居を買うべくB銀行で住宅ローン審査をしたところ…

見事通りました!!よし!買い替えるぞ!!

ん?「売却条件…」

言い方は銀行ごとに異なったりしますが売却条件とは

「新居に対する住宅ローンはA銀行からの借金を0とみなして審査します。だけどA銀行から借りている借金を消してくださいね~。」

というものです。

借金を消せば(抵当権抹消)良いわけで売却ではなく全額繰り上げ返済でもOKです。

年収800万円でA銀行から5500万円の住宅ローンを借りている状態でB銀行から再度5500万円借りれるようなイメージです。でも「年収800万円で1億円前後の借金されてはあなたは破産しますからA銀行の借金を0にしてね!」と。

そして売却条件でも2パターンあります。

①新居に対する住宅ローン実行前にA銀行からの借金を0にしてください

②現居の借金を0にするのは新居に対する住宅ローン実行後でいいですよ

というものです。

①となってしまった際には基本的には仮住まいが必要です。売りと買いを同日にしたりちょっと早めに売却しつつも引き渡し猶予を付けることで仮住まいなしもいけなくはないのですがけっこうアクロバティックになってしまいます。そのため①の場合は先に売却して仮住まいする方がほとんどです。

②であれば仮住まいは不要です。新居に引っ越した後に現居を空室状態でゆっくり売却したり、ちょっと早めに売りには出すけども引き渡し時期を新居へ引っ越した後に設定するなど高値売却へ向けた活動もしやすいです。デメリットは一時的にダブルローンになることです。

■買い替え先の住宅ローン審査で売却条件が付かなった

A銀行から住宅ローンを借りてAマンション(以下、現居)に住んでいる状態でBマンション(以下、新居)に出会い買い替えることに。

現居の査定をしつつ新居を買うべくB銀行で住宅ローン審査をしたところ…

見事通りました!!しかも当時より年収が上がった影響かA銀行の借金は返さなくてもOK!!

ここで迷うのが現居の扱いですよね。

そこでありがちなのが「新居に越した後に現居を賃貸に出せば資産形成もできちゃうぞ…」という考えです。

住宅ローンで借りている現居を賃貸に出していいのか…

いつもお伝えしているところですが無断で貸し出すのはNGです。

貸したいなぁ~となった際には銀行に相談してみましょう。もちろん本当の理由で。

「単身時代に買った現居ですが結婚することになり引っ越すことになりました。でもいつか戻る可能性もあるためひとまず貸したいのですが。」

「転勤になりました…戻ってきたときに再度住みたいため貸したいのですが。」

相談してダメならそれはもう諦めて売却するしかないでしょう。もしくは金利は変わりますが住宅ローンから投資用ローンに切り替えるか。

そもそも転勤族であれば住宅ローン審査時点で銀行に相談しておくべきではあります。そして新築マンションで引渡しまで長いならデベにも。売主によっては転勤なら事情気の毒で手付金返還となることもありますから。

ちなみに私も事情があり住宅ローンで借りて購入した埼玉のマンションを貸し出したことがあります。もちろん銀行に相談して。その際の理由は同棲相手が千葉の端っこのほうの会社に勤めることとなり勤務開始時間からして埼玉からの通勤が不可能になったからです。でもいつまでその勤務地で仕事するかはわからないわけでいつか戻る可能性を考えると埼玉の物件は手放したくはなく貸し出すことにしました。結果的にはその数年後に諸般の事情で売却してしまいましたが。

ちゃんとした理由があれば相談にのってくれることもあります。銀行員さんだって転勤などがあるくらいですから。ただ、住宅ローンのままの状態で賃貸に出すことは年々厳しくなっているとは感じますし(業者の不正問題などなどの影響でしょう)、すべてはケースバイケースですから同じような条件でもOKかNGかは変わってくるでしょう。

最後に雑談を。

ご相談者様の35歳でFIREとはすごいですね。

私はFIREにはあまり興味なしです。できない奴の遠吠えですが(笑)

仮にFIREできる状態になったとしても私は地方移住はしないかなぁ~。(東京出身というのもあるかもですが)

私なら

①晴海フラッグ、新浦安や海浜幕張など都心からそんなに離れないけど自然を感じられるところでFIRE

②都心を自宅にしつつリゾート会員権でFIRE

③都心を自宅にしつつ自然豊かな郊外でセカンドハウスを所有してFIRE

みたいな感じでしょうか。

いや、どれも程遠い話ですので楽しくマンションを語りつつまだまだ働いていきたいと思いますのでどうぞ皆様よろしくお願いいたします!!

ファイヤー!!(違うw)
ご相談お待ちしております!!


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3 件のコメント

  • 通りすがり より:

    質問です。
    住宅ローンの実行というのはいつになるのでしょうか?購入が正式に決定になった時?それとも引き渡し時でしょうか?
    もし引き渡し時であれば、転職が多い職業であれば事前に銀行への相談が必要でしょうか?

    • 通りすがり様

      マンションマニアです!コメントいただきありがとうございます!

      ローンの実行は売主から自分に対して物件が引き渡される日となります。
      ローン実行後に転職して怒られたという話は聞いたことがありません。
      ローン実行前に転職するのであれば相談して再審査となるでしょう。契約後の場合、転職を理由にローンの実行ができない場合には白紙解約とならず手付金放棄となる可能性が高くなります。

      事前審査→契約→本審査→引渡しまでは同じ会社にいるのが一般的です。

      引き続きよろしくお願いいたします。

  • 通りすがり より:

    マンションマニア様

    さっそくご返答頂きありがとうございます。
    契約→引き渡しまでに転職を考えた場合には、まず銀行に相談してから決定します。

    いつも有益な情報を発信してくださり本当にありがとうございます。

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