あけましておめでとうございました。(今年初のブログなので・・・)
リハビリを兼ねて、久々にお便り返しを軽く。目次
質問は
差出人: 管理組合初心者
初めまして!
このたびマンション管理組合の理事会に当選しました。築7年50戸弱のマンションです。
電気自動車の充電ステーションについての相談です。
現在平置き駐車場に2基の充電ステーションが設置されています。
その充電ステーションの修繕費に来期200万弱が予定されています。
しかし、充電ステーションの利用は現状ありません。
また実際に使用しようと思うと平置き駐車場を契約している2名の方しか利用することはできませんので実用性は無いと考えています。
そこで充電ステーションの廃却を提案したいと考えています。
今後電気自動車が多くなってくると思いますが、マンションの資産価値という面で充電ステーションは確保しておいた方がいいのか。
廃却への考え方についてご助言いただければと思います。
よろしくお願いします。
結論からいえば
築浅の小戸数のマンションでは、”誰も使っていないから”という理由で、電気自動車の充電施設を廃止している例は非常によく聞くのですが、この手のものは一度廃止してしまうと、なかなか再度導入だとはいきません。管理組合というのは結構施策に対して大きな慣性があるもので、”今の状態から変化”させるのには設置でも廃止でも結構な反対がでがちです。一方で、計画修繕に計上されている200万円(1戸あたり4万円は大金です)をただちに実施する理由も今はないでしょう。
ということで、おススメは、
『拙速にはなにもしないで、今のまんま放置。
今後の方針について、時間をかけて意見集約をする』
です。
理事としては初心者の質問者の方が、まず最初にとりくむべきは、皆が納得する合意形成からじゃないかなと。
最近の動き
電気自動車の充電施設は、どちらかというと、住民側からは、設置しないのか?とついてないと意見を受けるケースが多い。住民はマンション共用部の電気代の仕組みとか知らないから損得計算はできませんからね。一方で、それを実現しようとすると、きちんと受益者負担で検討すると、平置き区画を充電専用にして使いまわす設定以外では、今みたいに全車両の1%あるかないかという段階では絶対ペイしない(残り99%の住民にはもちだしになる)ので理事会側ではあんまり乗り気になれないケースが多いものです。
スムログで記事にしたこともありました。受益者負担でなりたつためにはかなり厳しい条件をクリアしていなければなりません。
電気自動車の充電器を組合に導入して貰うには?【お便り返し】
https://www.sumu-log.com/archives/31701/
一方で、今は、電気自動車に~100万円級の補助金がばらまかれているほか、充電設備も新設すると、都内なら”国”+”都”で助成がダブルで、極めて安価にEV受電施設を設置できます。実は私のマンションも、先月工事をして、今は500台ほどの自走式駐車場に2区画の順次使いまわすスタイルの充電ステーションを設置していて、補助金のフル利用でかかって初期投資は2区画で50万円ほどです。
テスラがモデル3をだしていて(補助金こみだとそんなに高くなく買える)結構魅力的ですよね。ベンツがガソリンエンジンはもう新規には開発しないとか、ヨーロッパ社のEV化の進展は国内のメーカーに比較してかなり早い。マンションの駐車場は結構外車比率は高くて、都心だと過半、湾岸あたりで半分は外国車ですから、ある程度高額のマンションほど最低限のEV対応はしておかないと、停める車のEV化が早く進むことになります。
国産者でも、トヨタも全車種EV化を進めるとかで、15車種同時発表、近未来に1/3くらいにまでEVシェアを高めるために4兆円投資とかのニュースも直近にありました。
”新設する”のはどうかというのは健全な理事会の考え方ですが、”既にマンションにある施設”をわざわざ”今廃止”するのもちょっと時代の流れには逆行しているようにも感じます。7年前に50戸しかないマンションで導入されていたとしたら、”組合初心者”さんのマンションは田舎ではなく、結構都心部のマンションの可能性が高いからです。
そもそも更新って今必要??
修繕計画は、対応する積立金計画のもとになるもので、入れ替えが必要なものは一定周期で修繕計画に計上しますが、壊れてもいないのに必ずその年次で更新しないといけないという性格のものではありません。充電器で最初に傷んでくるのは、野ざらしにでもしていなければ、車に充電を行うコネクター部分からです。質問に書かれているように”誰も使っていなかった”なら、別にどこも傷んでいない可能性も高く、誰も使っていないのに更新に200万も支払う医理由はなく、最悪でも壊れるまではそのまんま放置で構わないのでは?と。あと数年とかの間にかなり世の中の風向きも代わってくるかもしれず、1円も損しないなら様子を見るってのはありだからです。
更新に200万円もかかる??
受電器そのものは6kW のもので”定価”がせいぜい30-40万円程度です。それでも私はかなり高く感じるのですが。都内だと新設だと国+都で100%補助が続いています。やれ配電盤につなぎこんだりとかで初回は2区画200万でも(助成金などの利用がなければ)おかしくはないのですが、修繕計画で2区画200万は過大計上な気がします。更新するなら充電器だけでもっと安くできるのでは?使うとして課金などのルールは?
今平置きが2区画で、そこにだけ設置ということだと今後EV車が増えてきたときに、EVでない車が貴重な充電可能な区画を占拠していることになります。きちんと充電することに対して、課金を行い、充電ステーションとして使いまわすことができるような設定が望ましいわけですが、現在の50戸で、例えば駐車場を全部使い切りだと、平置きに駐車している”EVでない”車は行き場所がなく、また充電ステーションにしてしまうと”駐車場”としては使えなくなるので、組合にとっては減収になります。
通常平置きの区画が一番高い設定されていますからね。このあたりの意見集約は全マンション的に行うべきで、拙速に”更新”でも”廃止”でもなく、とりあえず今のままハード出来には放置で、今後どうしよう?!とみんなの合意を求めていくのが大事かなと思うわけです。
こんな同意も…
年数的には金に困っていないでしょうから廃止する必要も、障害も出てないのに更新する必要もなく、先延ばしが穏当な判断かなと思いました。
— がすたま (@gasu_tama) January 26, 2022
逆に更新したら今叩かれ、廃止にしたら数年後に無能扱いされ…というシナリオが想定されます。。。 https://t.co/AVQexFaHIS
もう一つの質問が・・・
差出人: 上弦の鬼
誰に答えて欲しいですか?
のらえもん
メッセージ本文:
スムログ運営の方に答えてほしいですが、毎年の忘年会で、のらえもんさんが1年間の振り返りを仕切っていると書いてあったので、のらえもんさんに質問いたします。
スムログメンバーとスムラボメンバーで、入れ替え戦やる予定ありますか?
失礼ながらスムログメンバーを上弦、スムラボメンバーを下弦と位置づけしてます。(マンガの鬼滅の刃をご存知だと思うので意味は割愛いたします)
全く記事の投稿をしない、(もしくは質問リクエストのこない?)スムログメンバーもいる一方で、スムラボメンバーの中には記事の質や取材力、更新頻度等の面でスムログ上位メンバーに匹敵している方もいると思います。
首都圏のマンションであれば、東京都周辺を一体として対策を考えた方がよく、スムラボのテーマにあるような地元ブロガー枠も当てはまらない気がします。
いかがでしょうか?
スムログとスムラボは成り立ちが違います
なかなか怖い質問で、はるぶー氏 下弦に降格か? いやもう解体か・・・とか。のらえもんさんもTwitterで回答していますが、スムログは、そもそも始めようぜで人を集めたのがのらえもん氏で、書き手は全員彼と面識があります。
一方で、スムラボは、ちょっと別の視点からで、この掲示板の運営のミクル社が公募して書き手を集めているもので、成り立ちもことなり、どっちが上とか下とかいう関係にはありません。サッカーのJ1とかJ2とかじゃないので入れ替え戦ってのもないわけです(よかったぁ・・・)
どちらかというと個別マンション記事の多い”スムラボ”は、個別マンションに特化したネタに興味のない私は実はあまり読んでいません。
逆に”スムログ”は、他に自分でブログを持っている人の支店風の扱いのケースが多く実際にお便り返しが中心ですね。
本数は少なくても、一旦書くとすごくアクセスの多いブロガーや、
指名質問の多いニッチなネタ扱いのブロガー(私が典型)もいて、スムログは現在全体としてはバランスがとれているけど、あんまり記事を書かない人はもうちっと頑張ってねというとこじゃないかなと。
のらえもんさんが、”私と面識のない人は”スムログ側じゃありませんよとは返事しにくいと思うので、ちょこっと書いておきました。
のらえもん先生によると、いつでも『新鮮で新しい新しい血』の参加は待ってるとのこと。ただし審査員のらえもん(笑)
スムログで書きたい方は、私宛まで応募してください。規定の審査がありますが、スムログは人数制限をしていません。https://t.co/7D3Kg6IK7V
— のらえもん (@Tokyo_of_Tokyo) January 26, 2022
いつでも新鮮で才能がある血を、私は待っている。
!! 重要 !!
本ブログの内容は、著者の個人的見解であり、著者の所属するマンション管理組合、勤務先、RJC48も含めその他所属する一切の団体の意見、方針を示すものではありません。
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