おはようございます、やまちゃんです。上の子が最近、お絵かきをよくやっていまして私の似顔絵を描いてくれました。
、、、なんか色々アレなので詳しく聞き取り調査を行いましたところ、角みたいのが生えているのは髪だそうです。髪みたいに見えるのも髪だそうです。
なんで顔から手と足が生えてるの?と聞いたところ、これは顔(あご)ではなく体だとの主張で、ちゃんと体から手と足が生えてんじゃんと怒られました。
どうやら体の構造としてはモンスターズインクのあの目玉のおばけではなく、ぐでたまのようです。誤解をしてしまい深く反省しています。次はちゃんと首を描いてもらえるよう、もう少し首周りを痩せたいと思います。
さて、今回のご相談に参ります。
差出人:ハム三郎
スムログのメンバーの皆様へ
都内在住のハム三郎と申します。
不動産の世界は、人生に大きく関わる要素な割には、1個人としては経験や知見などが少なく。
プロの皆さんの持つ経験や知恵を是非お借りし、アドバイスをいただきたく質問させていただいております。
忙しい中ではありますが、参考にさせていただきますので、是非よろしくお願いいたします。
現在の私のステータス
・都内/城東区在住の40代後半・健康・IT企業勤務、子供9歳の3人家族。
・2010年前後に財閥系大規模マンション(400戸以上)を城東区内/駅徒歩12分を3500万をフラット35で購入。
・間取りは3LDK/76m/角部屋10F、周辺環境/眺望/管理は良好。
・住宅ローンは残1800万円ほど。現在、値上がりし4,000万強での販売実績あり
大規模財閥系で気に入って+その時は所得もぼちぼち・一馬力、子供の人数も未定だったこともあり
リーズナブルで地縁は特に無い、当該城東区マンションに決定。現在8年~9年目で特に不満は無く。
↓
現在、運良く出世し、世帯年収も2,000万前後までなったこと+ もともと新婚時は清澄白河に住み「街歩きの楽しい・文化的で都心なエリア」にまた住みたいという希望もあり、子どもが中学に入る3年後のタイミングなどで可能なら中央、江東、台東あたりの中古/賃貸に転居したいと考えています。また、これも運が良く、会社のストックオプションなどで一定のお金が入ってくる予定があり、 この3年くらいで頑張れば住宅ローン残金を完済も可能そう、という状況です。
という場合に質問なのですが…(ここから本題、長くてすいませんw)
この3年後に、中央区などに転居(購入なら~9,000万円前後/賃貸なら月30万前後を想定)すると仮定した場合、皆さんならどうしますか?というご相談です。
考えられるシナリオは、
①現住宅ローンを繰り上げ完済する、しないか。
②次の住居は「賃貸」で、現住居は「賃貸」で貸し住居費として充てるパターン
③現ローンを完済して、新しいローンを組み「購入」し、現住居は「賃貸」で貸してローンに充てる
(※当該マンションの現賃料は17万/月くらいの相場感)
④素直に売却し現ローンを相殺、残金を頭金にして新しいローンを組み「購入」する
このあたり、どうするのが賢いのか、どういう視点で考えると後悔が少ないのか。
いろいろとパターンを取れる可能性があるだけに悩んでしまって。
皆さんだったらどうされるのか、どういう視点で判断するのか、その理由なども含めてアドバイスをいただければ嬉しいです。
※城東区に老後に戻って住みたいか、というと微妙です。不可ではないですが。
※収入や健康等はいったん60くらいまで維持される前提で(安定はしてる)
よろしくお願いします。
ご相談ありがとうございます。
よい時期にマンションを購入されましたね!ものすごい勢いでのご出世もおめでとうございます。
ご回答となりますが、もし私がハム三郎様と同じ立場でしたら、
- 現住宅ローンを繰り上げ完済する、しないか → 繰り上げ返済する
- 次の住居は「賃貸」で、現住居は「賃貸」で貸し住居費として充てるパターン → 次の住居は賃貸にしない
- 現ローンを完済して、新しいローンを組み「購入」し、現住居は「賃貸」で貸してローンに充てる → 3年内に下落市況があれば検討
- 素直に売却し現ローンを相殺、残金を頭金にして新しいローンを組み「購入」する → 最も有力
目次
それぞれについて、ご説明いたします。(毎度のことですが、本記事に書くことはファイナンシャルアドバイスではありませんのでご了承ください)
(1)現住宅ローンを繰り上げ完済する、しないか → 繰り上げ返済する
スムログを読んでると少なからずダブルローンの話とか出てきますけども、まぁ、難易度は少しだけ上がりますね。。営業マン的にはあまり扱いたくないです。考慮すべき点は2つあるかなと考えていまして、
(a)支払い出来なくなるリスク
ダブルローンして怖いのは、何らかの事情で支払いが出来なくなることですね。この問題は手持ちの金融資産額によって答が分かれると考えています。もし現時点で株式や預貯金などで十分な資産をお持ちであれば、ダブルローンでバンバン攻めるのもアリだと思います。いざ返済が厳しくなったときに繰り上げ返済して月額を減らすなり、日々の生活費をチビチビ出金して生き延びられます。
ハム三郎さまは現金の工面は問題なさそうですので、繰り上げ返済しなくて良い気もしますが、安全重視でいくなら完済がいいですね。(めちゃくちゃ堅実なプランだと思います)
(b)買いたい中古物件が買えないリスク
こちらが問題です。3年後めどに中古を買うとのことで、良い出物があってタッチの差で勝つためには、「面倒くさい客」にならないことが肝要かと思います。面倒くさいというのは、性格の話ではなくて資金面の話です。端的に言うと「意思決定さえあれば確実に買えるかどうか」です。
売主の立場に立って考えてみましょう。売出しを始めて、満額で買いたいというお客が同時期に2人現れたとします。
- 1人はキャッシュ買い。すぐにでも買える。
- 1人は既存ローンありで完済せずこれからダブルローン前提で銀行に打診するというお客。買えるかどうかよく分からん。
もちろん、欲しい物件がハム三郎さまだけに刺さって、他の人と全く競合しなければいいのですが、往々にして価格含め多人数でバトルロイヤルになるような物件は、ちょっとした差で優劣が分かれるものです。
そこにダブルローン属性がどういう影響を与えるかは理解しておいた方がいいと思います。これは因果関係を知るだけで良くて、ダブルローンがダメだという意味ではありません、念のため。(この問題は新築マンションで登録開始までに日程的な余裕がある場合は起こりません)
上記2点をまとめますと、お金の面では完済してもしなくても問題ないと思いますが、中古を買う際のタッチの差を勝ち取るためには、既存ローンがない方が有利です。
残債をなくして新規にローンを組むとしますと、9000万円の9割(=8100万円)を、金利0.5%、元利均等、ボーナスなしとして、
- 20年返済 → 年間返済額 425万円 → 返済率 21%
- 30年返済 → 年間返済額 290万円 → 返済率 14%
(2)次の住居は「賃貸」で、現住居は「賃貸」で貸し住居費として充てるパターン → 次の住居は賃貸にしない
現在、「特に不満は無い」分譲マンションに住んでおられて、改めて賃貸マンションに引っ越すというのは、ちょっと勿体ない気がしますね。。中央区に転居ともなると賃料支出は回避した方が長い目で見て安上がりではないでしょうか。(もし賃貸だとして、生活水準を落として賃料節約ならまだ理解できますが、月30万円の賃貸ということは、購入予算9000万の利回り4%くらい、つまり分譲マンション相応の「ちゃんとした賃貸」ですよね。)
何年お住まいになるつもりかにもよりますが、頂いた内容からして最低でも10年は住む予定でいらっしゃる想定とさせて頂きました。(根拠は、3年後を起点にしてハム三郎さまの定年時期と、お子さんの中学~大卒までのタイミングがほぼ一致して10年くらいなので)
現居を貸して得られた賃料収入を新居(賃貸)に充てますから、色々差し引き想定13万円/月くらい充当でしょうか?
月額想定:賃料17万円 - 管理修繕3万円 - 固定資産税1万円(適当です、ご容赦下さい)= 13万円(?)
賃貸30万円/月の一部に充てて、17万円/月くらいの実質持ち出しということになりますね(減価償却は面倒なので省略します)。うーん、そこそこの持ち出しですね。
賃貸を選ぶなら、2年後など更新のタイミングで市況が悪くなるようなことがあれば買うシナリオでしょうか?先行きは私にはわかりませんが、市況が落ちるシナリオで行くなら賃貸に転居はありっちゃ、ありかも知れません。
(私の個人的な行動として、手持ち不動産は売り続けていますが特段の市況観は持ってません。市況予想については、なんだかんだ住まいサーフィンの沖社長が精度高いと思います)
さて話は変わりますが、現居を賃貸に出すことを考える際、大規模修繕とのバッティングにはお気をつけ下さい。
2010年に購入して、3年後(2025年?)に賃借人募集となりますと、下手すりゃ大規模修繕とかぶりそうですね(買った時が新築であれば)。内覧客に来てもらったときに、建物外周ががっつり工事中で、部屋内バルコニーからメッシュシートが見えてしまうと、めちゃくちゃ暗いし見栄えが悪く、げんなりします。高い賃料で決めたくとも魅力半減で苦戦してしまいます。
一個人でどうこうできることではないので、大規模修繕予定は横目にチェックしておいてください。工事を気にするあまり新居探しに影響が及ぶと本末転倒ですが、修繕後の募集がベストではあります。(売却する場合も同様です)
(3)現ローンを完済して、新しいローンを組み「購入」し、現住居は「賃貸」で貸してローンに充てる → 3年内に下落市況があれば検討
物件の2戸持ちプランですね。このケースで要警戒なのは、2戸持ちしているときに、なんちゃらショックのデカいのが来て、手持ち不動産の市場価格が落ちることですね。1つは下がった価格に目を背けたくなる気持ち、もう1つはもう少し待ってりゃよかったという後悔でしょうか。
そうなったところで、気長に10年スパンで持っておけば負けることはそうそうないだろうと思いますが、定年後のことも考える必要ありますし心穏やかにいきたいですね(笑)
ウン十年~100年に1度のほげほげも、手を変え品を変えデカいのが来るじゃないですか。金融危機、震災、原発、パンデミック、戦争(!? まじ勘弁!) 、、、もし3年内に下落市況があれば、2戸持ちプランの発動を検討するくらいで良いと思います。
私は、2戸持ちのメリットというのは売りと買いを分離できることだと考えております。
例えば、通常の買い替え(現居を売って、新居を買う)だと、
- 市況が高いときに売ろうと思うと、買うのも高い
- 市況が安いときに買おうと思うと、売るのも安い
下落市況があればというのは、「新居を市況が安いときに買って、現居は賃貸に出して市況回復を待つ」ということです。
参考になるか分かりませんが、私が初めて不動産を購入したのは2004年で、5年半ほど自己居住しました。続く9年間を賃貸に出してまるっと収入を得た上に、2018年の売却時に43%乗せで売れました。
この不動産(旧居)は売り時を分離するために、2011年に購入した現居と合わせて2戸持ちしました。2011年と言えば地震の年で、この頃も今思えば安かったですよね。現居マンションで昨年、同じ間取りの成約事例が出たのですが、同じ単価と仮定しますと55%乗せとなっております。
旧居の購入時は築33年、現居の購入時は築11年、両方23区内です。よく新築や築浅じゃないと値持ちしないのではとスムログに相談が来ますが、駅力の高いエリアで安く買えていれば、そんなに悪くならないと思います。
安さ判定の基準は賃料利回りで、購入時の想定の表面利回りを旧居9.3%、現居6.8%として買いました。旧居は実際には、8.9%~10.7%で回りました。
今は首都圏の駅力あるエリアなら築20年内で4.5~5.0%あれば利回り的に合格ラインだと思います。(自己居住なので利回りに囚われすぎてもダメで、普通に買えば4%前後だと思います。過去10年のように値上がりするかというと難しいでしょう)
「現居を住み替えするときに、市況が悪いなら2戸持ちをして売り時を分離する、市況が良くなって売れるタイミングのとき売りたきゃ売る」という作戦はありです。繰り返しますが、駅力の高いエリアでできるだけ安く買うことが肝要です。
注意事項としましては、
- 賃借人がいつ出ていくかは分からないので売りどきは逃すかもしれない
- かといって定期借家は微妙(利回り的に)
- かといってオーナーチェンジで売るのも微妙(価格的に)
- サイクルを逃したとしても10年スパンで気長に待つ余裕があるならOK
ここから余談で、(私含め)個人が不動産で「◯割高く売れた」とか言ったところで、単にグロスの金額だけ引き算していることが殆どであまり当てにはなりません。
売却のためにリフォームして仲介料も払って税金取られてとかやってると、案外手元に残る金額なんて大した額じゃないです。私の最初に買った物件も売却前にフルリフォームして売りました。実際に懐に入った金額はプラスですが大した金額ではなく、購入価格の17%程度です。
現実的に一般個人が不動産の売買で儲けるって大変で、特に時間軸が短いと難しいと考えておいた方が精神衛生上は好ましいでしょうね。(対家賃を考えれば有利、くらいがいいと思います)
(4)素直に売却し現ローンを相殺、残金を頭金にして新しいローンを組み「購入」する → 最も有力
あまり面白くない回答かもしれませんが、少なくとも現況の回答としては、こちらが最適解ではないかと思います。3年後も不動産市況が高いなら高い内に売っちゃえプランです。お子さんが独立した後に現居に戻る可能性があるならまだしも、「老後に戻って住みたいかというと微妙」とのことで売却は非常にありですね。
現居を売却に際して、私がハム三郎さまと少しだけ考えが違いますのは、手持ちの現金です。現ローンを相殺しますと仲介料などを考慮しても2000万円ほど手残りしますよね(3年後だともっと残るでしょうか?)。その2000万円はポケットにしまって別で運用して、新規ローンで借りられるだけ借ります。
冒頭に書いた条件ですと、9000万の物件を10%頭金で8100万円のローンを組んでも20年返済で返済率21%です。現役の間は、それほどご心配には及ばないでしょう。
これを10年間返済しますと、残債は約4150万円まで減っています。引退後は、取っておいた2000万円をうまく年利4%くらいで回せたら3000万円くらいになります。(これを取らぬ狸の皮算用といいます、ホゲ~)
お仕事を退職された後は、繰り上げ返済するなり、余裕あれば放っておくなり、お子さんが独立したなら小さい物件に住み替えるなり、選択は自由が効きそうです。
ただ、これは個々人のリスク許容度の問題で、運用して、手持ち資金を溶かしてしまう恐怖に神経をすり減らしてしまうようなら、仰せのように頭金に入れるのが最も手堅く、鉄板の選択だと思います。
(3/4追記:現残債を先に繰り上げ返済してしまって、現居を後売りした方がいいです。頭金は最小限で多く借入し、新居に引っ越した後に現居を売りに出し、売れたら手に入った金額を新居ローンの繰り上げ返済に充てる、ですね。)
お子さんが中学に入るタイミングの引っ越しとなりますと受験のご予定でしょうか。中学~大卒までたった10年、もし遠方の大学に行くということになれば6年しか一緒にいられないことになりますね。子供と一緒に生活できる期間って長いようで短いですよね、、
買い替えシナリオをメインに家族皆で快適な生活が送れそうな物件が出てくれば前向きに検討、もし市況が悪くなるようなことがあればラッキー、なんなら2戸持ちシナリオも一応頭の片隅に、そんな感じでしょうか。
的外れな内容もあるかも知れませんが、以上となります。なんなら今現在、私も似た状況でして現居売りはしないつもりではありますが、ここに書いたような住み替えプランをリアルに考えています。
ご参考になっておりましたら幸いです。
こちらの回答は、過去にスムログに頂いた古めの質問をピックアップさせて頂いております。記事の内容は、当方の個人的な見解・意見であり、その内容に関していかなる責を負うものではありませんので予めご了承下さい。