このブログはマンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています
問えば答えるが、問われなければ説明を省く。都合の悪いことは黙っている。これは、業界を問わず営業マンの習性とも言えるものです。そうであれば、トコトン質問をして物件を深く知るか、何を質問すれば分からない人の場合は、事前の学習で自衛するしかありません。
気づきにくい事柄や忘れがちなチェックポイントのうち、最低限を箇条書きします。ご検討のツールになれば幸甚です。
<建設地について>
■液状化の心配 質問例:「ここは液状化の心配はありませんか?」(この告知をしてはくれません。安全度が高いエリアの場合のみ、手元資料でアピールすると思った方がいいので)
■水没の危険度 質問例:「ここは水害の危険はないですか?」
(同上)
■隣地の再建築について 質問例:「隣が建て替えされるとしたら、何階の建物ができますか?」
(将来のことは全く分からないものの、想定できる範囲を知っておきたいのが購入者心理です。しかし、目の前が駐車場など、危険とすぐに気づく場合以外、想定できる建物の規模・高さなどを主体的に説明することはありません)
<建物構造に関して>
■耐震性 質問例:「耐震性のレベルは等級何番ですか?」(耐震性能の最低ランク「等級1」のマンションの場合、ことさら説明はしません)
■直床構造 質問例:「二重床ですね?」
(二重床の場合は、そのメリットをわざわざ説明することはありますが、直床=じかゆか構造の場合は説明をしません)
■個室の窓が斜めであること 質問例:「どうして斜めにしてあるのですか?」
(玄関側の個室の窓は廊下に対して平行に設けられるのが普通ですが、ときどき斜めになっている間取りを見かけます。わざわざ曲げているのは採光を遮蔽する何かがあるためですが、その説明をしてくれることはありません)
■下がり天井のこと 質問例:「天井が低い部分がありますが、圧迫感があるのでは?」
(下がり天井はほぼ全部のマンションに誕生します。しかし、それが目立たないケースと強い圧迫感をもたらすケースがあります。その位置を点線で、天井高をCH=2000などと表記してありますが、そのことに気付かない買い手も多く、完成後の内覧会で落胆する人も少なくありません。事前の説明は一切してくれないからです)
小さな文字で「下がり天井」とある部分に注目しましょう。
■エレベーターの数 質問例:「1台では少ないのでは?」
(意外な盲点のひとつです。コストダウンの一環で十分とは言えない台数で抑えている物件は、それに関しては何も語らないのが常です)
<販売や管理について>
■売り出し戸数 質問例:「●●戸しか売り出さないのはなぜですか?」よく売れている物件なら良いものに違いないと思いたがるのが買い手心理です。ゆえに、買い手は販売状況を知りたいのですが、売れ行きが「並み」の物件はそれを売主は隠すと思った方がよいのです。聞けば、「おかげさまで順調です」くらいの答えは返って来ますが、そう語っていた物件が竣工後1年経って売れ残りを抱えていたなどという実例はたくさんあります)
■値引き提示の理由 質問例:「売れ行きはイマイチなのですね?」
(買い手から要求をしたわけでもないのに、営業マンの側から「今週中に結論を下さるなら〇〇〇万円お引きします」などと提示して来ることがあります。「決算期なので」が最もポピュラーな値引き理由ですが、本当の理由は単に販売促進のためです。計画通りに販売が進んでいない証拠ですが、「売れないから」とは言うはずもありません)
■管理費・修繕積立金が高いこと 質問例:「この管理費・修繕積立金は高くないですか?」「管理費が高いと思うのですが、理由は何ですか?」
(管理費等が高いか否かは、基準を知らない買い手にとって判断しにくいものです。規模や高さによって管理費等は割高になってしまうのですが、数字を提示するだけです。「割高なマンションではございますが・・・」などとは決して言いません)
※チェックリスト(モデルルームでの確認&質問 便利シート)は、本稿とともに、モデルルーム見学にお持ちになるといいと思います。
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