潮目が変わった!?意外な傾向も!湾岸エリア2022年5月迄の最新状況アップデート

こんにちは!
ふじふじ太です!

本日のテーマは「潮目が変わった!?意外な傾向も!湾岸エリア2022年5月迄の最新状況アップデート」ということで、定点観測的に東湾岸エリアの不動産市況をお伝えいたします。

 

※「湾岸マンション価格ナビ登録物件(中央区・江東区)」のみの推移となります。

 

近々の成約価格、募集数、成約数の推移をデータで出しておりますので、今後の予測と意思決定の判断材料にお役立て頂ければと思います。

 

 

東湾岸エリア合計成約平均坪単価推移

 

 

では早速いつものように、成約価格(坪単価)の推移を公開いたします。

下記グラフをご確認下さいませ。

 



 

ご覧の通り、直近3カ月の推移としては「下落傾向」となっております。
比率でいうと3カ月間で3.7%下落という結果となりました。

 

大幅下落とは言えないものの、価格上昇の勢いにブレーキがかかってきたということは否めません。

 

第一回緊急事態宣言明けの2020年6月以降、基本的に一貫して上昇を続けてきた湾岸マンション価格ですが、直近の3カ月は連続して下落の方向に動いております。

これは直近2年間の価格推移を振り返っても初めての動きとなります。

 

 

振り返ってみるとこの3カ月間は様々なことがありました。
ロシアのウクライナ侵攻の長期化、アメリカ株式市場の歴史的な下落、日経平均株価の乱高下、仮想通貨急落、賃金が変わらない中での物価上昇など、なかなか厳しいニュースが連続していた印象です。

不動産市場においては、一般的には3月・4月は繁忙期ですので、取引も活発になり価格も上昇傾向になることが多いのですが、今年は逆の結果となりました。

 

不動産価格と日経平均株価は相関があると言われている通り、景気後退感が否めず、湾岸マンション価格も下落に転じた形となっております。

悪いニュースが重なり過ぎたということもありますので、このまま下落が継続するとは考えにくいですが、これから2~3年は大規模な新築の引き渡しもありますので中古の価格上昇も期待しにくいです。
今後数年は、横ばいから一時的な下落傾向が想定されます。

 

詳しく要因をみていくため、続けてエリア別の推移を見てみましょう。

 

 

 

東湾岸エリア別成約平均坪単価推移

 



 

結果を見ると、中央区が下落傾向で、江東区は横ばい傾向となっております。

何となくエリアの価格差が縮まってきているようにも見えますね。

 

中央区の成約単価が落ち着いてきた要因としては、新築のパークタワー勝どき・晴海フラッグの販売の影響で盛り上がりを見せているものの、いよいよそれら新築マンションの引き渡しまで2年を切ってきたという点で、中古購入よりも新築にチャレンジしたいという傾向が強くなってきた結果かもしれません。

 

コロナ特需もあり、中古価格が新築価格を押し上げてきたという異例の状況であった中、現在も新築価格と中古価格の差があまりない状況が続いております。

 

それでも中古が売れてきた要因はすぐに引き渡しを受けられることと、新築が人気過ぎてモデルルームにも行けず、抽選倍率も高過ぎて買えるかわからなかったからです。

 

ですが、いよいよ新築の引き渡しが迫ってくると、中古のメリットである早く引き渡しを受けられるというインセンティブが働きにくくなってきます。

 

さらに、以前記事でも書かせて頂いた湾岸2024年問題に伴う中古物件の売り出し増加による一時的な中古価格下落という可能性も脳裏に浮かんでくるでしょう。

 

 

そうすると、今の購入検討者様の心理としては、焦って割高な中古を買わずに、「当たるかわからないけど新築の抽選にチャレンジし続けよう、だめなら来年辺りからもしかすると中古物件も今よりも安く買えるかもしれない」という期待感も出てきます。

 

現在売却を検討している、または売却中の売主さんからすると由々しき事態かもしれませんが、潮目はいつか変わるものです。

その片鱗が見え始めているように感じますので、今までの相場上昇フェーズにはいないという前提で売却戦略を組み直した方が得策であると考えます。

焦らず、冷静に、自暴自棄にならず、市場の状況を把握して臨機応変に対応していきましょう。

 

あくまで私の主観での考察ですが、「少し弱気過ぎないか!?これからまだ湾岸の相場は上がると思う!」という方もいらっしゃると思いますが、私が少々厳しめに相場を予想している理由は現在の在庫状況も根拠にしております。

 

現在の在庫状況は以下の通りです。

 

※ちなみにこちらの記事は直近の価格予想として書いております。長い目で見たとき、例えば今後10年先を考えると、新築が売れ切ってそれに伴う買い替えが一巡すれば、湾岸の不動産価格はまた上昇していくと予想しております。

 

 

 

東湾岸エリア在庫数合計推移



 

ご覧の通り、在庫はかなり増えてきております。

 

在庫が増えてきているということはつまりライバル物件が増えてきているということですから、市場の原理として価格は下がっていくのは必然です。

 

この在庫数が上昇傾向にある内は、成約価格が上がっていくという可能性は低いかなと考えております。

 

ただ、ひとつ意外な結果がありました。

 

このグラフを見ると、「全然物件が売れていないから在庫数が急増しているのではないか?」と思われるでしょう。
事実私もそう思っておりました。

 

以下、成約数の推移となります。

 

 

 

東湾岸エリア成約数合計推移

 



 

ご覧の通り、5月中盤からの成約数の伸びが凄まじいです。

 

今年の3月、4月まではあまり繁忙期感はなく、取引数もそこそこという状況であったのですが、5月になって成約数が急増しております。

 

これはかなり意外な結果でした。
在庫数は増えているのに成約数が多いという一見矛盾しているように見えますよね。
そして物件価格は下落傾向にあります。

 

今の状況を私なりに解釈してみました。

わかりやすく一文で纏めるとすると、

 

「高値で募集している物件はずっと決まらず、少々割安に募集をした部屋からどんどん売れている」

 

という状況かと考えます。

 

この景気後退感が否めない中で、かつ新築との比較がある中、これだけの中古物件の成約数があるという点は湾岸マンションの人気と底堅さを感じます。

 

あまりにも中古マンション価格が高騰しているということで買い控える買主さんも増えてきている中、先読みをして少々割安にしてでも早めに売却をしようとする売主さんが現れてきているのも事実です。

 

まだまだ強気で募集をしている物件が多い中で、少し割安に募集をしている物件があればかなり目立ちますので、そういう物件が先にどんどん売れていっているのだと思います。
そのため成約価格も少々下がり気味になっていると考えると辻褄が合います。

 

纏めると、今購入をご検討されている方は、相場もしくは少々割安で買える物件が出てくる可能性がありますので、積極的に購入をご検討されることをお勧めいたします。

事実、少々割安な部屋からすぐに売れている状況です。
マンションやお部屋の状態によっては割安でなくても売れております。

 

全く買い急いでいないという方は、新築が希望条件内であれば抽選にチャレンジしつつ、湾岸2024年問題の影響が出始めるであろう来年2023年の秋以降まで待ってみるという選択肢もひとつですが、大幅な価格の下落はあまり期待しない方がよく、低金利は続いておりますので早めに住宅ローンを走らせた方が価格の下落を期待するより確実に残債を減らすことができますよ!

 

 

今ご売却をご検討されている方は難しい判断を迫られそうですが、相場上昇フェーズにはいないという前提で、あまり高値で粘り過ぎずにまずは相場付近で募集をしてみると良いと思います。

 

湾岸マンションは人気ですので売れないということは決してありません。
湾岸エリアは成約数も多く、買い手の目もプロレべルに肥えておりますので、募集価格を少し変えるだけで一気に問い合わせ数が増えるということはよくあります!

 

価格を下げたくないということであれば、腰を据えて焦らずに募集をしていきましょう。
内装状況を良くして室内の印象を良くしたりと、価格を下げること以外でもできることはありますので!

本日は以上となります!
ご講読頂きありがとうございました!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

不動産コンサルティングマスター。2022年MBA取得。現場で仲介営業を10年経験済。取引件数500件以上。賃貸・売買どちらにも精通。多数メディア出演経歴あり(NHKクローズアップ現代・ABEMA TV・香港TV等)。不透明な不動産取引業界を透明化させ、失敗のない購入・売却のサポートをすることが使命!マンション購入は怖くないと発信していきたい!皆さんのマンションライフを応援しています!YouTubeもやっておりますので是非ご覧下さい!

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