購入した新築マンションのリセールが低そうで後悔している。解約すべきか?


こんにちは!すまいよみです。

こんな相談をいただきました。

30代前半の子育て世帯です。(3歳の息子)

先月、○○マンション(マンション名は伏せます)を契約しましたが、非常に後悔しております。

後悔の理由は、比較検討していたマンションの方が、資産性が見込めたであろうためです。

さらに○○マンションの売行きが低調である事もあり、資産性が大丈夫なのか不安でなりません。手付金10%を支払済なのですが、放棄して契約解除解約すべきか、何年で売ればいいのか、などずっと考えてしまっております。

私が今の活動をしている原動力にもなった、初めてのマンション購入後の後悔。痛いほどわかります。

今の私が答えうる選択肢を洗い出してみました。

 

手付金放棄による解約

契約後、こちらの都合で解約する場合は、1度支払った手付金は全額放棄になります。売主都合の場合は、売主が手付金の2倍を買主に支払うことで解約することができます。

本体価格の10%が通例のため、放棄する金額は大金になります。放棄して、次のマンションが見つかっても、また現金の持ち出しによる手付金が必要になります。もし、経済的に余裕があって全然痛くなく、既に次の入居先も余裕を持って購入できる手はずが整いそうでしたら、解約する選択肢もあるかと思いますが、そんな人は中々いないでしょう。

100万円程度の少額しか手付金を支払っていなければ、勉強代として割り切ることもできます。

 

売主に手付返金を相談してみる

あくまで契約ですから、売主に何か落ち度でも無い限り、こちらの都合で契約後に手付を返してもらうことは、まず不可能です。

手付放棄、返金交渉、いずれにしても、売主との信頼関係に問題が生じることは確かでしょう。相互に後味が悪くなりますね。

 

引き渡された直後に売出す

引き渡し後、すぐに中古で売出される物件をみかけます。駅前の再開発タワーなどをバイヤーが完売後に売出したり、居住用で購入したものの、後悔してすぐ売りに出す場合もあります。最近の新築の中で、人気のタワーなどは、完売後、販売時より相場が上がっていて、高値で売却できるケースもありますが、ごく希です。例えば、住友不動産の物件は、竣工後も1~2年売出していることが多いので、もし今より相場が上がっていれば、購入時より高く売り出せるかもしれませんが、購入する側も仲介手数料がとられるため、それほど旨味がありません。新築より当然安く出さないと売れないため、結局、当初支払っているプラスの諸費用分と、売却にまつわる仲介手数料などで、手付金放棄と同じくらいの持ち出しになってしまうと考えた方が良いでしょう。

 

ご家族のことを考えて早めの入居を!

◯◯マンションは22〜23年度の入居予定。比べていたマンションは24年度の入居見込みです。マンション内や地域、幼稚園や保育園の両親友達などのコミュニティは、子どもが4~5歳くらい(幼稚園で言うと年少、年中くらいまで)までが、醸成しやすくなります。親が関与する子供のイベントが多いからです。小学校に入ると、子ども1人で行動できるようになるため、親の関わりが少なくなります。地域に溶け込むためには、小学校から新居では遅いです。古くからの知り合いは、何か困ったときに助け合える貴重な存在になるので、早めに入居できることは、お金に替えられない大事な視点だと思います。

価格でなく、マンションの条件に目を向ける

私が大きな後悔をした理由は、物件自体の特徴でした。中小デベロッパー分譲、小規模、駅徒歩10分以上、バルコニー前が駐車場(数年後に駐車場にマンションが建ち、住環境が潰れました)。

◯◯マンションは、駅徒歩10分以内の大手大規模マンションで、素晴らしい物件です。

『さらに◯◯マンションの売行きが低調である事もあり、』と言われているので、売れ残っていたり、人気が無いように思っているかもしれませんが、販売の売れ行きを気にとめるより、自分が選んだ物件の良さに焦点を当てましょう。

大事なのは、良いマンション、良い条件の部屋をしっかり選ぶこと。マンションの条件で失敗したら、後悔は消えませんが、お金のことは、暮らし始めれば案外気にならなくなるもの。価格ばかりに目を取られないようにしましょう。

「パークタワー勝どき」「晴海フラッグ」のような人気のマンションは、誰でも購入できるわけではありません。自分の予算の範囲で手に入りやすい物件を選ぶしか無いと考えたほうが賢明です。

 

資産価値・リセールは、結局の所よくわからない

相談者の中には、リセールを気にされている人が結構多いです。私は、今まで何度も買い替えてきましたが、正直、そこまで気にしたことがありません。

気にしないというと嘘になりますが、投資用に事業を営んでいるわけではありませんから、先ほどの人気マンションのように、都心エリア、人気タワーなど、一部の恵まれた物件でもない限り、リセールを精緻に見たところで、それほど変わらないと考えています。というか未来はわかりませんし。

「住めば都」。暮らし始めて生活が楽しくなれば、例え数%くらい自分のマンションの資産価値が他のマンションより低くなったとして気にならなくなります。結局売却しなければ同じ事ですから。

であれば、住環境、住空間、子育て環境などのバランスを重視して、生活の満足度に重きを置いて選んだ方が間違いありません。

資産価値の視点で最低限見るべきは、例えば「主要エリア、主要駅の徒歩10分以内、大規模」などです。これ以上いくつも視点を見すぎると、目的の住まいと合い入れなくなってきます。住みたくもない街の住環境で、狭い部屋のタワマンを買いますか?お金に目がくらんで家族の幸せな生活をないがしろにした、本末転倒な買い物になってしまいます。

それより、将来、売却を余儀なくされた場合、売却金額がローン残債を上回ることが一番重要です。月々に支払う住宅ローンから逆算した購入予算を事前にしっかり見る必要があります(関連記事:すまいよみブログページへ)。マンションを購入して後悔しないために1番大事な視点は、購入予算を明確にしておく事

リセールありきで悩むと、後でお金のことを気にしなくなった時に逆に後悔します。「暮らしやすい、自分達に合ったマンションを選べばよかった!」と。

手付解約するより、その分貯金して将来に備える

手付金を無駄にするなら、その分、将来、また落ち着いて好きなマンションを購入するために蓄えておきましょう。子供が小学校のうちは、友達と離れ転校することはハードルがありますので、次に検討するとしたら、義務教育終了後でしょう。貯蓄しながら家族での生活を楽しみ、気楽に次回を待ってみてはどうでしょうか。ひょっとしたら、買い替えする動機も低くなり永住を前向きに考えられるようになるかもしれません。選択したマンション、部屋選びが間違っていなければ、徐々に満足度は高まり、買い替えをしたい気持ちは薄れていくでしょう。

 

将来の人生設計を明確化する

以上のことを踏まえ、専門家に家計診断をしてもらい、将来のライフプランの設計をしてもらうことをお薦めします。将来が少しでも見える化できれば、不安も和らぐかもしれません(関連記事:すまいよみブログページへ)。マンション購入予算を決める前に、FPによる家計診断を!

 

それでも買い替えの選択肢

それでも、後悔の念がやまないのであれば、早期に買い替え、またマンションを探すしかありません。たいていの場合は、損することになるでしょう。かく言う私も、最初に購入したマンションは、結局1年ちょっとで買い替えてしまいました。諸費用込みの購入代金から、仲介手数料込みの売却価格を引いて、約800万円もの大損!その後買い替えでさらにローンを組んだわけですから、月々の支払いは嵩むようになりました。私の場合は、選んだ物件が間違っていたので、買い替えて精神衛生上は良くなりましたが、結局今でも、身分不相応な多額なローンを抱えてしまっています。

それでも今は低金利ですし、一度しかない人生ですから、そこまで後悔しているのであれば、少しくらいの損でも、買い替えの検討をする価値はあると思います。

私の経験上、考えられる視点は以上になります。

最後に、気休めに聞こえるかもしれませんが、そんなに深刻にならずに!

暮らし始めれば、素敵な生活が待っていると思います!!


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ファミリーで永住できる居住性を第一に、資産としての側面も合わせて見るのが、すまいよみマンション選びのモットー。ただしマンション選びに失敗しても深刻になる必要はありません。今や住まいは一生物の買い物ではなく、僕も4度のマンション購入を経て満足の境地に達しました。
東京東5区(墨田、江東、足立、葛飾、江戸川)のマンションを日々探訪しています。
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