番外編 「中古マンション購入時にインスペクションは必要か」

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はじめに

インスペクションとは、わかりやすく言うと住宅の健康診断のことです。

購入後のトラブルやリスクを防ぐことができるため、インスペクションをしてある不動産を望む傾向があると伝わってきます。

 

しかし、この話は一戸建てのことで、マンションの場合では例が少ないのです。

マンションのインスペクションの範囲は専用部(室内とバルコニー)に限られます。マンション全体について調査するのではないのです。

 

このために、インスペクションを依頼する買い手も売り手も極めて珍しく、筆者のご依頼者の中にも過去の10年余で2人しか記憶がありません。確か、費用は3万円程度だったはずですが、意味があったのかどうか今も疑問が残ったままです。

 

マンションの専用部の不具合とは?

表面的には、壁・床の傷や汚れ、建具の傷と汚れ、建具の開け閉めの不具合、設備の不具合がないかどうかをチェックします。

 

三井リハウスのサービスでは以下のようにしています。

物件に付属しているエアコン・給湯器等の40項目の住宅設備について、動作確認を実施いたします。

引渡し後に故障が発生した場合にメーカー保証に準じた「技術料」、「部品代」、「出張費等」の修理費用を2年間・最大20万円(税抜)まで(1作業あたり)弊社が負担するサービスです。

修理が不可能な場合は、同種同等の製品へ交換いたします。対象は、設備調査を実施した物件を購入した個人の方、弊社規定の仲介手数料をお支払いの方、自己居住用物件として購入される方です。

 

ただし、製造から15年以内の設備について20万円、製造から15年超30年以内の設備は3~10万円です。

 

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上記のような保証は、多くの仲介業者が用意しており、業者によって細部の差異はあるものの、大差はないと言ってよさそうです。

 

売り手が、居住中か最近まで居住していたマンションならば、エアコン・給湯器等の40項目の住宅設備に不具合があることは考えられませんし、契約後に不具合が生じても引き渡し直前に点検する機会もあるので、不具合のあるマンションを買ってしまうことは殆どないのです。

 

希に不具合があった場合も、修理・交換を明記してもらってから契約するようにしておけば実害はないと考えられます。

 

家具が隠している壁・床、網戸の破損に注意

マンションの場合は専門家を頼らなくても大丈夫とは言えるものの、居住中の中古を見学する場合は、目視できない部分もあるので注意しなければなりません。

 

購入前の見学のときは見つからなかった壁・床等の破損が、空室になると剝き出しになりますから、その点を知らん顔というわけには行きません。 ところが、契約は既に締結済みのためか「知らん顔」する売主もいるようです。減額要求をしたいものです。

 

退去時にクリーニングして見学者を迎え入れるのは常識ですが、クリーニングでは取り切れない汚れは、そのままで退去してしまう売主が多いのです。 見学時点では、家具が邪魔して見られなかった傷の目立つ床などもあります。

 

こうした点については、売買契約時に明確にしておく方がいいのです。契約時点で確認できなかった部分については、「現状有姿の取引条項に関わらず、修復・交換などについて誠実に対応することを約諾する」などの加筆を要望するとよいでしょう。

 

・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました・・・・・次は5日後の予定です。

 

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