お便り返し その450「都心は下がらない。郊外は厳しい。それ本当ですか?」【マンションマニア】

お便り返しとなります。





差出人:たかまる

いつも非常に面白く勉強になる記事を拝読しております!

下記、宜しければご回答頂けましたら幸いです。

専門家やマンションブロガーの方々が、一般的に資産性や市況のお話をされる際には都心・近郊・郊外といった分け方をして話される事が多いかと思います。例えば、「都心は下がらない」「郊外は厳しい」のような事はよく耳にします。そして、人によって論は異なりますが、「山手線の内側」や「都心3区」が都心と言われたりしています。

一方で、もちろん東京にだけ人は住んでいるわけではなく、横浜、名古屋、札幌、大阪、福岡など、東京以外にも大都市は多数存在します。単純に東京都心を中心に考えてしまうと、そこから離れれば離れるほど「郊外」という言う事も出来てしまいますが、そんなはずないとも思います。例えば人口や鉄道駅の規模等考えても、東京以外の大都市圏(特に大阪や横浜)を全て「郊外」扱いするのはおかしいように感じます。

このような、「都心・近郊・郊外」論に対して、東京以外の大都市圏の住民が何か置き換えて考える基準の様なものについてアドバイス頂けないでしょうか?それとも、やはり東京が全てで、その他大都市圏は「郊外」扱いなのでしょうか・・・?

また、「都心は下がらない」「郊外は厳しい」は本当でしょうか?

ご検討のほど、宜しくお願い申し上げます。

※記事化に合わせて一部編集





たかまる様

マンションマニアです!

お便りいただきありがとうございます!

「都心・近郊・郊外」に関しては過去に記事化しておりますので下記ご覧いただけますでしょうか。

お便り返し その176「どこまで近郊?どこから郊外?」

今回は少し視点を変えてご説明させてください。

まず、「分譲マンションvs賃貸マンション」というよく耳にする言葉がありますね。その点について私がいつもしているアドバイスを再度共有させてください。

私の考えは昔から変わっていません。

資産形成がしたい = 価値のあるマンションを買いましょう

満足度を買いたい = 残債割れしない範囲で好きなマンションを買いましょう

常に自由でいたい = 賃貸マンションのほうが流動性高いため買わなくてよろしいかと思います

いろいろな意見はありますけども私はシンプルにこの3パターンで相談者様へご説明していますし、私自身もそのような考えで住まいを選んでいます。(戸建は専門外なので私からは語りません)

例えばですが持ち家を選ぶことで好条件の転職チャンスを逃すくらいなら賃貸で流動性を確保しておいたほうが良いという考えもありますから賃貸を完全否定することは一切ありません。

下記3つの分譲マンションがあったとします。

Aマンション = 資産性めちゃ高い!!値上がり期待も◎

Bマンション = 値上がり期待はそこまでないけど大きく値下がることはなさそう。

Cマンション = あきらかに割高。売るのに苦労しそう。

私のように資産形成と満足度をミックスした選び方も良いでしょう。一番気に入ったのがBマンションであったならばAマンションではなくBマンションにするのが私流の選び方です。Cマンションは気に入ったとしても買いません。でも資産形成を優先されるなら絶対Aマンションを買うべきですし、満足度を買いたいという方でCマンションを気に入っているなら資産性は捨ててCマンションを買うべきです。

あとは何年住むのかでもアドバイスは変わってきますし、売り時を選べる方なのか選べない方なのかでもアドバイスは変わってきます。市況悪化した際に売らなくても良い(相場が戻るのを待てるのかどうか)ライフプランにできる人ほど資産形成をしやすいですからね。(市況悪化時に買い増しができれば尚◎)

実需である以上は住んでいる間は分譲マンションであろうと住宅費はお財布から出ていきます。それを回収できるのは売却するときです。その売却のときのために資産形成に尖るのか、毎月の支払いと資産形成のバランスをとるのか、長く住む前提で家族の満足度を買うのか。自分たちに合っている選択をすれば良いのです。

基本的な考え方としては

短期売却の可能性があります!資産形成しまくりたいです! = 予算上げてでもAマンションを選ぶべき

数年で売却する可能性もなくはないですが中長期的に住む予定です!でも実は資産形成もしたいのです! = ほどよい支払い額に抑えつつBマンションを選ぶべき

長く住みます!売りません!資産形成にはまったく興味ありません! = Cマンションが気に入っているなら資産性低いからと買うのをやめるべきでない

という選び方となります。

もちろんケースバイケースのため基本的には~です!!

さて、ちょいと話が脱線してしまいましたが本題へ。

「都心でマンションを買えば値下がらない」という言葉をよく耳にしますよね。その通りだと思います。物件によります~とはなるもののザ・都心は全体的に強いですよね。

とはいえ誰しもが都心でマンションを買えるはずもない。

でも「郊外の新築マンションは買った瞬間2割値下がる」という言葉もよく耳にしますよね。んなぁ~ことはない!!これが変な勘違いを生んでいるのですよね…

予算1億円以上の人しか資産形成できないというわけではなく、売れる近郊・郊外の新築マンションを選べばちゃんと資産形成できます。あくまで私が主に活動している関東圏で~という話ではありますがここ数年の間だっていわゆる近郊・郊外で資産形成できてきたマンションはたくさんあります。

近郊・郊外と言われる街だからダメだなんてことはありません。ただ、資産形成を優先したい中で近郊・郊外で買うなら選択肢が少なくなることは事実です。

かなり昔を語っても信憑性低くなるためここ数年で資産形成できている一例をご紹介いたします。

※70㎡換算
※売却すると戻ってくる金額=含み益+隠れたる含み益
※含み益=購入時より値上がった部分
※隠れたる含み益=フルローンで購入していた場合に減っている残債
※売却時は仲介手数料がかかります
※売却時に利益があった場合は税金がかかることがあります(ほとんどの方は3000万円特別控除を発動させます)

[埼玉県]

ザ・パークハウス和光市 2019年10月竣工
新築時の坪単価約265万円
現在の坪単価約320万円
売却すると戻ってくる金額=約1500万円

シントシティ 2020年12月竣工
新築時の坪単価約255万円
現在の坪単価約290万円
売却すると戻ってくる金額=約950万円

[千葉県]

クオン流山おおたかの森 2020年2月竣工
新築時の坪単価約205万円
現在の坪単価約330万円
売却すると戻ってくる金額=約2880万円

津田沼ザ・タワー 2020年3月竣工
新築時の坪単価約265万円
現在の坪単価約320万円
売却すると戻ってくる金額=約1550万円

スカイグランドタワー 2020年10月竣工
新築時の坪単価約215万円
現在の坪単価約255万円
売却すると戻ってくる金額=約1100万円

[神奈川県]

コスギサードアヴェニュー 2020年6月竣工
新築時の坪単価約365万円
現在の坪単価約435万円
売却すると戻ってくる金額=約1850万円

プラウドシティ日吉レジデンスⅠ 2021年2月竣工
新築時の坪単価約295万円
現在の坪単価約360万円
売却すると戻ってくる金額=約1600万円

上記はあくまで一例ですし、良い例ではありますが昔話というほどの過去ではありません。ここまでいかなくとも資産形成できている近郊・郊外のマンションはたくさんあります。

当然相場が上昇している影響は大きいです。ただ、坪単価200万円台、70㎡換算で4000万円ほどであったとしても資産形成できていることは事実です。

少なくとも関東圏では「郊外は厳しい」は本当でしょうか?は誤りとなります。

もちろん実需である以上は資産形成を意識しすぎることはおすすめしませんが郊外だからすべてダメ~という誤解を解けたのであれば幸いでございます。

引き続きよろしくお願いいたします。




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3 件のコメント

  • 都心住人 より:

    自分は四ッ谷15年赤坂12年住んで最近感じるのは超都心がなぜこんなに高値のままなのか
    かなり中間層がかなりいなくなり、
    貧乏人がたくさん増えましたが、
    金持ちもかなり増えました。
    よって、都心の案件を買いたい人は増えて
    昔は中間層が買ってくれた郊外の案件は
    貧乏人が増えていなくなり、別の価値観で生きてく人が増えました。
    資本主義なので、ピケティ理論がもっと進むと思います。

  • たた より:

    今のマンション価格は土地の高騰ではなく、物質の高騰によるもの。都心マンションは2010年の倍近くまで高騰しているのを見ると、今後数年で売却するなら良いけど、中国ウクライナ等の情勢が以前の通りになれば5年後10年後は確実に下がりそうなので損することは違いないでしょう。バブルを経験しているので、本来の価値と価格がズレているものを見極めるようにしています。どうしても今首都圏でマンション必要なら地盤が固く値上がりが少なくかつ都心アクセスの良い地域=例えば多摩地区の中古とかですかね。

  • 地方民 より:

    >東京以外の大都市圏の住民が何か置き換えて考える基準の様なものについてアドバイス頂けないでしょうか?

    ここについて気になるのですが、地方ブロガーさんとかで補足頂けないでしょうか。

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