晴海フラッグを賃料査定してみた!価格が安いからといって決して甘くみてはいけません!

こんにちは!
ふじふじ太です!

 

今話題の新築・晴海フラッグですが、第2期2次の販売期間真っ最中ですね。

 

晴海フラッグもいよいよ残りの住戸も少なくなってきており、倍率もどんどん上がる一方のようです。
まさに宝くじです。

ここまで倍率が高くなるのは、もちろん人気であることは大前提ですが、晴海フラッグの販売方法にも問題があるようにも感じます。
※晴海フラッグが特に目立つだけで、他の新築販売にも同じことが言えますが。。

 

売主さんの値付けや販売方法に関して私がどうこう言える立場にはございませんが、ここまで倍率が上がるのであれば、「申し込めるお部屋は一人何戸まで」という形で規制を設けても良い気がします。

現状は、上限なく一人何戸でも申し込んで良いという形なので、必然的に「お金持ちに有利」な販売方法となり、倍率も異常に高くなるでしょう。
※オンライン申し込みは3戸までだそうです。

 

それこそ、円安の影響もありドルを持っている海外勢など桁違いのお金持ちが参入すると、大量に数十戸申込を入れてまとめ買いを狙う方も一定層いるのではないかと想像してしまいます。
晴海のタワーマンションの「フロア買い」を思い出します。

大量に申込みをするリスクと言えば、「当たった部屋を全部買わなければいけないこと」ですが、そのリスクを背負える一定層が圧倒的に有利となります。
世知辛い世の中です。

 

さて、早速脱線してしまいましたが、投資用で晴海フラッグを検討されている方もどうやら多いようですので、どのくらいインカム収益を狙えるものなのか、勝手にシミュレーションしてみようと思います!

 

※あくまで私個人の感想であり、賃料を約束するものではございません。

 

 

 

ケース① Park Village C棟・66.59㎡・2LDK・5,610万円(坪単価278万円)・中層階

 

6,000万円以下で購入できるお部屋であり、グロス価格を抑えることができるという点でリスクヘッジになり、投資用でご検討される方も多そうなお部屋です。
お庭ビューとなりますが、Sun Villageとは距離が離れているので、眺望もそこまで悪くないでしょう。

間取りも非常に綺麗ですね。

 

<6C66Bタイプ> 出展:晴海フラッグ公式HP


 

 

まず、参考にできる類似マンションと言えば、敷地に隣接している「晴海テラス」・「ザ・晴海レジデンス」が最も条件が近いです。
勝どき駅近のタワーマンションはあまり参考になりませんね。

 

上記マンションの平均的な成約坪単価の目安は、坪単価11,500円~12,500円程度となりますので、今回はそのままその数字を参考にしたいと思います。

 

新築なんだからもっと賃料上がるでしょ!と思いそうなものですが、新築マンションの引き渡し後即賃貸について、私はあまり楽観視しておりません。
それで何度か痛い目を見ております。

その理由は後半で詳しくご説明いたします。

 

晴海フラッグのケース①の物件に当てはめると、目安の賃料は「23万円~25万円」程度になるかと予想いたします。

 

単純に表面利回りにすると4.9%~5.3%ですので、中央区の新築マンションにしては十分な水準ですね。

 

ただ、気を付けるべきは実質利回りです。
晴海フラッグは新築時からすでにランニングコストが高く、今後さらに上がるということを忘れてはいけません。

 

賃貸に貸し出す際のコストをざっと纏めると、「管理費修繕積立金・固定資産税・月額管理手数料・ローン金利」があります。

 

キャッシュフローに着目するのであれば、もし満額フル投資用ローン(金利2%)で組んで購入すると、コストを合わせて計算すると月々の手残りキャッシュはほとんど残らない形になるでしょう。
ほぼトントンかなと思われます。

 

購入価格が安いからと言って、当然キャッシュフローが出ると想定するのは少々危険ですのでご注意下さい。

 

キャッシュフローを出すためには、自己資金を投入しつつ、なるべく安い金利の投資用ローンを見つける必要があります。

 

 

ケース② Sun Village E棟・82.84㎡・3LDK・6,450万円(坪単価257万円)・中層階

 

坪単価がまさかの250万円台ということでピックアップさせて頂きました。
80㎡越えの広々3LDKで、間取りも綺麗ですね。

浴室サイズが1418と専有面積の割に少々狭いのが気がかりですが。
欲を言うなら1620サイズ欲しかったですねー

こちらのお部屋が特に安いのはF棟と眺望が被るからでしょうね。

 

<5E82Aタイプ> 出展:晴海フラッグ公式HP


 

 

ケース①と同じ根拠で、近隣類似マンションと比較をすると、目安の賃料は「28.5万円~31万円」程度になるかと予想します。

 

単純に表面利回りにすると5.3%~5.7%となります。
ケース①よりも購入単価が安い分利回りが高くなりましたが、コストも増えるので手残りのキャッシュという点では、ケース①と同様にほとんど残らない可能性が高そうです。

 

ちなみに、「手残りキャッシュが残らない(トントンくらいである)」ことは、今の湾岸エリアの投資用中古タワーマンションと比較をしても、かなり良い方です。

 

それこそ勝どき駅近のタワーマンションを投資用で、満額フル投資用ローン(2%)で購入するとキャッシュフローは確実にマイナスになりますので、相対的に比較をすると投資用で検討する方が多い点も納得できます。

 

最低限キャッシュフローはトントンで残債を減らしていくつつ、キャピタル(転売益)を狙える可能性もあるという点での投資判断なのでしょう。

 

 

 

大規模新築物件の即賃貸を甘くみないこと!

 

 

大規模新築物件、特に晴海フラッグの即賃貸を甘くみてはいけません。
投資用で検討されている方は特にご注意下さい。

 

その理由を3つ挙げます。

 

理由① 賃料減額合戦になる可能性が高い

 

晴海フラッグについては、どうやら投資用で検討をしている方が全体の2~3割くらいいるという噂も耳にしました。
衝撃的な数字です。

 

仮に分譲棟の総戸数の内10%程度が投資用だとすると、250戸の賃貸募集が一斉にスタートするという形です。
考えただけで恐ろしい数値です。

私も新築の賃貸募集の経験は豊富な方ですが、今までにない規模感です。

 

大規模新築募集の何が難しいかというと、差別化が難しいのです。

他のどの部屋も「新築・未入居」ですので、内装状況にほとんど差はありません。
投資用でご検討されている方は特に室内にオプションなども加えていない方が多いので尚更です。

できることがあるとすると、エアコンを全居室付けるかどうかくらいでしょうか。

 

スペックも眺望も同じような部屋が大量に募集に出たとすれば、「賃料を下げる・フリーレントをつける・礼金0」等の金銭面でメリットを出す他ありません。

 

 

 

理由② 晴海フラッグ賃貸棟の賃料設定に左右されやすい

 

晴海フラッグの場合、そもそも「賃貸棟」が敷地内で好立地な場所に存在しております。
総戸数にすると約1,400戸です。

その中に高齢者住宅やシェアハウスもありますが、分譲棟以外でも賃貸棟というライバル物件もあるので、さらに競争が厳しくなることが想定されます。

 

賃貸棟は分譲棟に比べて仕様は多少落ちるらしいですが、立地が良い分賃貸棟を選ぶ方も一定数いるでしょう。

 

その賃貸棟がいくらで募集が始まるか次第で、分譲棟の賃料も自ずと決まってきそうです。

もしも賃貸棟が相場よりもかなり安い賃料で募集が始まってしまうと、分譲棟はより厳しくなることが予想されます。
賃貸棟が高く募集されれば、それは分譲棟にとっては吉報になり得ますが、いずれにしろギャンブル要素が強いことには変わりないです。

今の所賃貸棟の募集賃料は未定です。

 

 

理由③ 引越し日が確定できない

 

これは補足的要因ですが、新築大規模物件の難しいところは引越し日を自由に決められないことです。

晴海フラッグがどのような形になるかわかりませんが、多くの場合引越し日は抽選になり、直前にならないと引越し日を確定できないことが多いです。

いつから入居できるかわからない以上、賃貸契約を調印するのも難しくなります。

 

引き渡しを受けても予約がいっぱいで実際に引越しできる日が先になってしまうと、賃貸の契約開始日もその分遅くなってしまうので、空室期間が無駄に長くなってしまうというリスクもあります。

鍵の引き渡しを受けてすぐに賃貸を確定させたとしても、借主さんが引越しできなければクレームになります。

 

新築の賃貸募集の際は、「いつ引越しができるか」にも注意して募集をする必要があります。

 

 

総括

 

晴海フラッグのポテンシャルを考えると、本来は近隣の類似中古マンションから+10%くらい上乗せして成約してもおかしくありません。

おそらく現実的には、ケース①であれば賃料28万円、ケース②であれば賃料35万円程度でチャレンジ募集をする方も多いのではないかと思います。

ただ、前述の3つの理由から、晴海フラッグの賃料査定の金額は強気にしにくいです。

 

経験上、シティタワーズ東京ベイパークタワー晴海勝どきザ・タワーの時も、引き渡し後大量に賃貸募集が増えましたが、引き渡し当初は結局近隣の類似中古マンションとほぼ同水準の賃料で落ち着きましたので、今回も同じような感じになる可能性が高いと見ております。

 

大なり小なり値下げ合算は避けられないと見て間違いないでしょう。

 

中途半端に高値成約を狙って募集をすると、3ヵ月~半年以上決まらないという事態も想定できます。

 

投資目線で考えると、売却に比べて賃貸は空室期間が長引くことが最も損害が大きいので、それであれば他の部屋が高値で募集をしている内に早々に割安にして成約を確定させるという募集戦略に出る貸主さんも一定数いらっしゃると思います。

 

ライバル物件の様子をみながら、いかに募集戦略を考えて差別化させていくかが重要ですね。
募集条件以外にも広告を目立たせる方法はありますので!

 

最後に余談ですが、晴海フラッグは近隣の湾岸エリアからの買い替え需要はあまりないと考えている方も多いようですが、新築営業マンさんの感触では、1~2割くらいは湾岸エリアからの買い替え需要だそうです。
(個人の感触なので、信憑性はやや薄そうですが。。)

 

 

本日は以上となります!
ご講読頂きありがとうございました!

 



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不動産コンサルティングマスター。2022年MBA取得。現場で仲介営業を10年経験済。取引件数500件以上。賃貸・売買どちらにも精通。多数メディア出演経歴あり(NHKクローズアップ現代・ABEMA TV・香港TV等)。不透明な不動産取引業界を透明化させ、失敗のない購入・売却のサポートをすることが使命!マンション購入は怖くないと発信していきたい!皆さんのマンションライフを応援しています!YouTubeもやっておりますので是非ご覧下さい!

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