第365回 郊外マンションを選ぶ人

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「マンションは利便性」、この常識に逆らうような郊外マンション。こうした物件を検討する人はどんな基準で選ぶのでしょうか?

 

都心からは遠いが、現住所からは近い。

つまり、現状と利便性は変わらないからです。 郊外でマンション開発をする事業者は、周辺の、いわゆる地元需要を狙っていることになるのです。

 

勤務先が都心にあるわけでないから、そもそも不便ではない。

自分にとっては便利なのだ。こうした顧客も「地元需要」 の部類に入ります。 現住所は別のところにあったとしても、その郊外マンションに住むことは勤務先に近くなる条件を備えているというケースもあります。

*現住所より通勤時間が長くなるが、その代わりに別の魅力を手に入れることができるから・・・・・別の魅力とは、自然環境の良さです。 例えば、子供の健康問題を抱えている家庭。 問題とまでは言えないが、子育てに自然環境は重要だからと考える家庭。

 

郊外なら、都心では困難な広さの住戸が手に入るから

この理由を挙げている人もあります。

 

二つの暮らしを共に楽しみたい

平日は都心の最先端ビジネス環境や都会の文化に触れ、週末は山や川や空気などの自然界を堪能するという2つの生活を味わいたいからという人生観が郊外マンションを選んだ理由だという人もあります。

 

利便性より、自然環境や住戸の広さなどを魅力として選択した場合、もし、それが子育てのためだったとしたら、子育てが終わるとどうなるのでしょうか

余計なお世話かもしれませんが、その先が心配になります。 通勤は痛勤になるかもしれません。 会社での地位が上がり、責任の重い立場になると、付き合いも増え、帰宅が深夜になり、若いときよりも辛さを感じることでしょう。

 

子供が大きくなって都心の高校に通いたいというとき、受験できる対象が狭くなってしまうかもしれません。

購入してから10年くらい経てば、きっと買い替えたいと思うようになるに違いありません。 さて、そのとき、首尾よく売却できるでしょうか? 郊外マンションには、不利なものが多いのです。 このことも、よく考えて選ぶ必要がある。

 
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