第37回「マイホーム契約までの5つの壁」

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このブログは、マンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介しようというものです・・・原則として毎月5と10の日に投稿しています

 

 マンションを購入するという行為は、近所のスーパーへ行って食料品を買うというようなわけには行かないものです。それに近い衝動買いをしてしまう人もあることはあるものの、決断までには時間と苦悩や迷走が伴うのが普通です。

 

 決断までに立ちはだかる壁は5つあります。自分を客観的に見つめることができれば、案外スムーズに結論を得ることができるかもしれません。その意味から、首題を取り上げることにしました。

 

1)理想の家がない

 人間は元来欲張りな動物などと言われます。理屈では分かっていても、どこかで本能が理想像を求めてしまうに違いありません。ないものねだりをしている自分に気付かないのです。

 

 それゆえに、検討物件のどれもが「帯に短し・タスキに長し」と感じてしまうのです。予算に限りがある以上、理想の家には中々たどりつかないものです。

 

 条件整理能力が問われる、とでも言えばよいでしょうか? 優先順位を考え、後順位は捨てる勇気を持たないと、いつまでも結論は出ないと思いましょう。

 

2)ローンが心配

 住宅ローンを利用する人は90%以上もあります。35年の最長期間を選択する人が圧倒的に多いのです。

 毎月の返済額を確かめて借りることになりますが、現時点の収入から見て無理のない返済、一般的には年収の20%前後に納まる範囲で借入額を決めます。

 最近は金利が空前絶後の低さなので、思いのほか高額な借り入れができてしまうだけに、大きな借金を背負うという感覚が芽生えるようです。そこから生まれる不安と言えるのかもしれません。

 

 今の収入が将来も保証されるなら何も問題はないのですが、そう思えない不安に襲われます。

 

 日本の労使関係では、概ね収入が保証されていると言えますが、勤務先が経営不振に陥るとか、自分が転職する、あるいは定年退職の年齢が借入期間満了前に到来するといったことが懸念されます。

 怪我や大病して収入がなくなるなどの不安もあります。

 

 しかし、先行きをどんなに心配しても絶対大丈夫と言える明快な解はありません。しかし、その不安が払拭できず、購入の決断になかなか達しない人は少なくありません。

 

 先のことを心配ばかりしても仕方ないのです。「赤信号みんなで渡れば怖くない」ではありませんが、何万人という人たちが長期ローンを組んで買っています。

 いざとなったら何とかなります。先輩たちは、そうして乗り切ってきたのです。策は必ず見つかります。勇気を出して前に進みましょう。

 

3)時間がなくてなかなか前進しない

 マイホームの場合、品定めの難しいところが多々あり、即断即決というわけには中々いかないものです。

 

 建物が未完成であることが多く、モデルルームはあるものの、殆んど想像の世界で何千万円の買い物をするわけですから。

 

 完成している物件でも、地震は大丈夫か、手抜き工事はないか、アフターサービスや管理は大丈夫かなどと心配します。価格が高い気がするという感想を漏らす人も、今はとても多いのです。

 

 何度も現地を訪れて確認することを含め、様々な角度から検討を重ねて購入に至るのが普通です。

 

 しかし、仕事の都合や家族それぞれの事情でスケジュールを合わせることができないこともあり、検討がたびたび中断してしまうのも現実です。

 

 そこで、効率よく検討する術も身に着ける必要があります。闇雲に多数のモデルルームを見て回るのも考えものですし、見学するときも漠然と見るのではなく、見るべきポイントや質問ポイントなどを予め用意することが大事なのです。

 

 仕事の成否が段取りで決まるのと同じです。ぜひ、下準備をして取り掛かるようにしましょう。

 

4)情報過多で混乱する

 多額の資金を用意して購入するのがマイホームです。ゆえに失敗したくないという思いが誰にもあります。返品も買い替えも簡単にはできないという商品特性、一方的なキャンセルは多額の損失を招くという契約の原則などにも慎重になる理由があります。

 

 そこで、多くの買い手は予備知識を得ようとします。不動産・住宅・マンションの基礎知識を学習し、同時に物件情報を入手しながら研究します。

 

 ところが、勉強すればするほど分からなくなることがあります。仕事の合間に、本を読み、マイホーム取得の先輩や知人に相談し、インターネット上で知識と情報に触れて行きますが、それらの整理・統合が難しいのです。

 

 結局は、間違った情報や誤解と偏見に満ちた知識が入り込み、混乱を招くことになるのです。とりわけ、インターネットの情報が仇となっているのが最近の特徴です。正しい情報と間違った情報、悪意に満ちた情報を的確に選別して行かなければなりません。

 

 また、たくさんのモデルルーム見学が現実離れした理想像を固定化させたりもします。理想と現実の仕分けができなくなります。

 

 情報は取捨選択が大事と言われますが、いつの間にか取ることだけに囚われてしまい、捨てることができない人も少なくありません。

 

5)将来の売却・賃貸が心配

 転勤その他の事情が発生すると将来に想いを馳せ、そのときが来たら家を売却するか賃貸すると考える人は多いですが、そのときの条件、つまり高く売れるかどうか、有利に貸せるかどうかが心配で前進しないのです。

 

  賃貸についてはともかく、売却の予想は確かに難しいことでしょう。一般論や抽象論に照らすだけでは、答えを見つけられないで立ち往生してしまうに違いありません。

 

このブログやHPに設けている「マンションWEB講座」、無料提供の各種資料などを読んで勉強していただければ、解を得られるかもしれません。最も手っ取り早いのは、ご相談・ご質問をお寄せ下さることです。

  

・・・・・・・・・・・・・・今日はここまでです。

◆三井健太のマンション相談室

三井健太はマンション研究家。マンション業界OBとして業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介しています

また、個別の物件の価値判断やご購入における諸問題について個別のご相談を承っております。営業担当者には聞きづらいこと、聞いても立場の違いから客観的で信用できる回答を期待しにくいことなどに関しても秘密厳守でお答えしています

別サイトのブログ「マンション購入を考える」も是非お目通し下さい。500本以上の記事があります。

 

今週のご紹介マンションは、次の5物件です。

NO. 75 ブランズ南荻窪(20174月上旬販売開始)/NO.76 シティタワー目黒(継続販売中)/ NO.77 ジオ新宿若松町(20172月販売開始)/NO.78 ザ・パークハス宮前平(2017年1月発売)/NO.79 グランドメゾン元住吉(継続販売中)/NO.80 クラッシイハウス神田錦町(2016年12月発売)

 

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