こんにちは、やまちゃんです。
最近、新しいiPhoneを買いまして、eSIMって分かります?iPhoneに内蔵されているSIMでau回線を契約したんですね。これが便利でですね、個人のiPhone1台で電話番号2個持ち、仕事用の電話発信、着信、データ通信もできるようになりました。
テザリングするとバッテリーを消耗しますので注意が必要ですが、これまでスマホとデータ端末2台持ちだったのがスッキリしまして、仕事の通信用経費も落としやすくなりましたし、こりゃもう便利で仕方ないです。(1点だけ注意で、個人契約しか出来ません)
さて今回ですが、久々に勝手ネタということで、昨年ハワイに行ってまして新築マンションを見てきた話となります。本当は昨年末までに仕上げたかったのですが遅れに遅れました。それではどうぞ。
目次
ウォールアートの街 カカアコ
物件の場所はウォールアートで有名なカカアコ地区です。カカアコ地区は、元は倉庫街で1990年代から開発が始まった場所で、アラモアナショッピングセンターの西側約1kmに位置します。車で移動する分にはとても便利な場所となります。今回滞在では、カカアコのウォールアートを見に行く時間がなかったのですが、コロナ前に撮影した写真がありますので載せておきます。アートが描かれている壁は、アートと関係なく普通に営業している倉庫や工場のプレハブの壁です。
アートは狭域に集約されているわけではなく歩いて見るには結構つらい位に広域点在しており暑さとの戦いになります。それぞれに作者のTwitterやインスタのIDが書かれていて、興味がある人ならすぐに作者のページにアクセスできます。周辺は、カフェやレストラン、ショッピング施設も近く、観光客向けの無料トロリーも出てます。周辺環境も自然と整備されて一大観光エリアになっています。
参考記事:2022年最新情報!カカアコミューラル・アート 次の書き換えはいつ?!
このウォールアートの南東側に位置するエリア一帯で、米大手不動産会社ハワード・ヒューズ社が「ワードビレッジ・プロジェクト」として、1社で東京ドーム5個分の土地を開発する一大プロジェクトが進んでいます。約20年かけて16棟のコンドミニアム、商業施設、公園などが作られる計画となっています。
当エリアにはハワイ初の鉄道プロジェクトHARTによって新駅ができる予定で、オアフ島西側のカポレイからアロハスタジアム、空港、ダウンタウンなどを経由してカカアコ地区も通り、終点はアラモアナショッピングセンターまで移動できます。最寄りの新駅(Kūkuluāe‘o ククルアエオ駅)から空港までは、約14分で移動できるようになるとのことで大変便利になりそうですが、プロジェクトは遅れに遅れている模様で現在は2031年全面開通か?といったところだそうです。
余談ですが車両開発は日立製作所グループ会社が担当しており無人自動運転で運行されるそうです。そういえば日立のCM「この~木なんの木、気になる木~♪」のあるモアナルア・ガーデンも空港近くにありましたね。
なおハワイ不動産についてはスムログでも記事がありまして、部長さんの過去記事も併せて紹介させて頂きます。
カラエ
今回ご紹介する「カラエ」は、ワードビレッジ・プロジェクトの10番目に開発されるマンションです。それぞれの物件の位置関係は下図の通りです。<エリア内マンションリスト>
- 1棟目 ワイエア
- 2棟目 アナハ
- 3棟目 アエオ
- 4棟目 ケキロハナ
- 5棟目 アアリイ
- 6棟目 コウラ
- 7棟目 ヴィクトリア・プレイス
- 8棟目 ザ・パーク
- 9棟目 ウラナ
- 10棟目 カラエ(本物件)
物件概要
- 物件名:KALAE
- 所在地:1000 Ala Moana Blvd, Honolulu
- 総戸数:330戸
- 間取り:1~3ベッドルーム
- 専有面積:74.22~174.46平米
- 階数:地上38階建
- 敷地面積:10,563平米
- 権利:所有権
- 竣工予定:2026年
- 事業企画:ザ・ハワードヒューズ・コーポレーション
- 売主:KALAE, LLC
- 共用施設:リゾートプール(40m)、フィットネスプール、スパ、グレートローン(芝生エリア)、フィットネススタジオ、パーソナルトレーニング室、パーソナルトリートメント室、ムーブメントスタジオ、プライベートダイニングルーム、ケータリングキッチン、サウナ、ゲストスイート、BBQエリアとピザオーブン、BBQクイックグリル、コートヤード付きの4つのバンガロー(内1つはプール付)、オーナー専用ラウンジ、ドッグラン、自転車置き場、サーフボード置き場
共用施設
カラエでは共用施設が1階と5階に配置されています。それぞれの配置図を見ていきましょう。1階共用施設
(※以降、文中に出てくる米ドルの円換算表記は、1ドル=130円として記述しています。また販売価格・施設利用料などは口頭説明のメモであるため詳細は異なる場合があります。)
1階部分にはメインエントランス、コートヤード、駐車場、ストレージなどの施設が入っています。
駐車場は自走式で、住戸に付随しています。部屋の大きさによって1ロット付いているか2ロット付いているかが違っています。2ベッドルーム(2BR)以上の住戸が2ロット付いているとのこと。なお、月額料金はありません。
同じく1階に配置されているストレージは、希望者が買い取る方式となっています。こちらも月額の支払はなく、販売価格は2万ドル(260万円)とのこと。
こういった日本のマンションとの常識の違いというのは、面白いものがありますね。特に駐車場については車社会ですから設置率が100%あるのは当然で、機械駐なんてものはあり得ず、どちらが良いのかはさておき運用方法の違いに非常に興味を掻き立てられます。
メインエントランスは、物件規模の割に小さく落ち着いた作りです。海外のラグジュアリーホテルで少なからず見かけますが、日本のタワマンみたいに玄関キラーン!3層吹抜けドーン!景色バーン!!みたいなことをしないのは思想の違いなのかも知れませんね。
ロビーから横に抜けてコートヤード(外庭)にある4つのバンガローではフルキッチンが用意されており、家族や知人を招いての会食・パーティができる場があります。一番奥の大きなバンガローにはプールまで設置されており、テンション上がりすぎて溺れそうです。
使用料は1回あたり50ドルとのことで、非常に割安に設定されておりすぐに予約が埋まっちゃうでしょうね。
5階共用施設
次に共用施設が集積しているのは5階となります(4階までは駐車場)。ゲストルームは3部屋用意されており、1泊150~200ドルだそうです。
入っている施設は「まぁ、あるよね」といったものばかりですが、さすがリゾート仕様が充実しておりプールの大きさや種類には目を引くものがあります。またジャグジーも設置されており、プールとジャグジーの無限往復を実現可能です。
小さな子供連れの家族だと分かると思いますが、たとえすぐ向こうまで歩けば海があるとは言っても、セキュアな環境で大人の目の届く場所で子供を水遊びさせられる気楽さというのは非常にメリットが大きいんですよね。
メインプールはお約束のインフィニティプールです。非常にカッコイイ作りとなっており、テンション上がりすぎて向こうに落ちそうです。
フロアプランと間取り
住戸プランは1~3Bedroom、建物は内廊下の設計となっています。
私が見学した時には、すでに第1期販売の全330戸のうち約半数は契約が入っており、160戸に対して500件以上の申込みがあったとのこと。申込日の当日は、販売事務所に人が並んだそうです。
全体の価格表は見せてもらえず、1Bedroomで概ね$1.2M~1.9M(1.56億円~2.47億円)、2Bedroomで$1.8M~3.0M(2.34億円~3.9億円)との説明を受けました。
私には1部屋だけ、上のフロアプランの南西側にある10階のResidence 03(1Bedroom)を紹介してもらいまして、価格は$1.338M(1.74億円)でした。広さは829SF(=約77平米)となりますので坪単価@745万円ということになります。さすが、お高いですね(笑)
案内してもらった営業マンは売主所属ではなく、電話で売主にどの部屋でどれくらいの価格かを聞いていたため、客を見て出す住戸を決める売り方なのだろうと思いました。
それでは、2つほど間取りを見ていきましょう。
Residence 03
こちら私が紹介された住戸となります。エレベータ抱え込みの1Bedroomの間取り、77平米です。
玄関に上がり框はありません。近頃は日本でも玄関に段差を作らず完全フラットな物件も見かけるようになりましたが、個人的にはどう考えても框は必要で玄関で靴は脱ぐべき、なんでそのまま部屋入ってベッドまで上がっちゃうの?としか思えないですが、文化の違いですね。
玄関横にはコロナの名残か、書斎が設置されており、これはクロゼットにも変更可能とのことでした。寝室への導線も悪くない間取りとなっています。
バスルームの洗面所はダブルボウル、浴槽はなくシャワーのみの作りとなっています。やはりこのへん違いがあって面白いですよね。
日本の感覚ですと、外国の住宅はどこも水廻りの低仕様ぶりに驚くわけですが、機能面含めこのあたりが全然底上げされてこないのは、そこまで必要とされてないということなんでしょうかね?曲がりなりにも高級レジデンスを謳っているわけで、そこは投資すればいいのに(そんなにコストかからんだろ)と思わんでもないです。
ちなみに管理費はこちらの住戸で約1,000ドル/月、つまり約13万円/月だそうです。ほぇ~~。
こちらの住戸は窓面が北西を向いており、海岸線もしっかり見える方向ではあるのですが、あいにく本物件西側には将来的に別のタワマンが建つ予定があり、上層階でないと景色が一部目隠しされるということで、ちょっと残念です。
ちなみに間取り図をよく見れば分かるように、この住戸にはバルコニーがありません。隣の寝室から出られる、ではなく、本当にありません。この住戸だけでなく、他の住戸にもありません。いやいや本当はあるんでしょ?と思うのですが、マジでありません。
落下防止のためにそうしたのかと思いきや、上のパース画像で窓面に1本、腰高のバーが渡っているの分かりますか?このバーの下半分がガラスの立ち上がりになっていて窓はしっかり開きます。つまりダイブ可能です。小さなお子さんがいる家庭だと、家具の置き方含めちょっと気になりますね。
めちゃくちゃ尖った設計だと思いませんか?私は、設計士ガッツあるなぁ~と思いました。
洗濯物はどうすんの?という話ですが、間取り図のW/Dと書いてあるところがWasher and Dryer、つまり洗濯機&乾燥機の置き場となっており外にはそもそも干しません。1台で洗濯乾燥機、ではなくて、下が洗濯機、上が乾燥機の二段構えでして、これはこれで分けて使えるので便利だったりします。
私は小っぽけで貧乏性な人間なので営業マンに「乾燥機だけだとすぐに服傷まないですか?」と聞きましたところ、「傷んだら新しい服買いますよ、だから高い服にはお金かけないんです」と、(こいつ何言ってんの?)くらいの感じで至極まっとうな回答を頂戴しました。ああそうか、こちらの人は日焼けが茶飯事だし服どころか皮膚の傷みとかも全然気にしてなさそうだしな、と失礼極まりない腹落ちをした次第です。
Residence 00
こちらは一番大きやお部屋、3Bedroomの1,720SF(=159平米)の南向き住戸となります。こちらの価格は教えてもらっていませんが、お隣の2Bedroom住戸の価格帯から推測しますと、上層階で6億円(坪単価@1240万)くらい?かと思います。間取りをぱっと見の感想としましては、廊下が長くて畳数効率があまりよくない部屋だな、という印象があります。たださすがに159平米だけあって、収納が至る所に設置されており余裕を感じますね。玄関すぐの場所に書斎もしっかり用意されています。
欧米の住宅の特徴だと思うのですが、バスルームの数が多いんですよね。こちらの部屋でも、共用のバスルーム1つ、寝室1と2にそれぞれ1つずつ付いており、合計で3つあります。私は日本のマンションでも、平米数の余裕ある住戸ならこれら水廻りを複数設置して、寝室の内側にもつけるべきだと思います。メゾネット住戸だとトイレ2個設置は見かけますが、それ以外では100平米台の住戸でもそんなに無いですよね。
こういった間取りの思想の違いは面白いです。トイレやシャワーも「寝室=プライベート空間の内側」なんですよね。これは、正しいですよ。家族間であれ誰か客人を呼んだ時であれ、寝室から出てきたときはすでに身ぎれいになっている、共用のバスルームを使わなくて良いというのは、生活動線としてとても理に適っています。
ちなみにこの物件は玄関に靴箱がないのですが(この物件に限った話でなく玄関に靴箱はない)、一般的には寝室のクロゼットに靴を置くそうです。なぜなら靴を履いて家に入るし靴も含めたトータルコーディネートを自分の寝室でキメて出るからだそうです。
こちらの住戸は平面図の南東側住戸に位置し、南側と東側の景色が全部見える一番良い棟内配置の角住戸となります。
本物件から見て南東側にアラモアナ方面、ワイキキ方面が見えるのですが、ダイヤモンドヘッドもその奥にあり、こちらのパース画像でも描かれています。まさに一列目の特等席ビューですね。
本物件は書斎を収納にするセレクトのほか、カラーセレクトも用意されています。Residence 00の間取りでパース画像がありますのでご紹介します。ライト系、ダーク系の2種類から選べます(昨年11月時点)。どちらも非常に洗練されていますね。
日本のマンションだと単にコンクリートで箱を作って設備は後からくっつけて、あとは好きにしてねというスタイルですが、こちらの物件のように冷蔵庫やキッチン家電類を最初からビルトインしてしまうことを前提に設計されている方がカッコイイですよね。キッチン収納、洗面所のリネン庫もしかりでシンプルモダンなデザインで面材部分も面一(ツライチ)になっており高級感があります。
モデルルーム
今回物件を見るにあたり、2026年完成の青田売りとなりますので現地には当然現物は存在せず、ビル内の販売事務所で説明を受けました。事務所内にはいわゆる「ビルイン」のモデルルームがあり、住戸全体ではなく一部の間取りを切り取った作りとなっていました。
日本のように両手仲介はせず、バイヤーの仲介/セラーの仲介それぞれが分かれており、買い手/売り手双方の利益相反が起こらないようになっています。
私が案内してもらった営業マンは売主所属ではなく外部企業のエージェントで、こちらでの不動産仲介のビジネスモデルは成約時に買主からは仲介料を貰わず、売主からのみ仲介料をもらうとのことです。(売主が取引価格に応じて手数料を支払い、それをバイヤーのエージェント、セラーのエージェントが折半)
なおアメリカではフロリダやテキサスなど9州で両手仲介(dual agency)が禁止または非常に厳しい制限があり、ハワイでは州法で禁止されている訳ではないものの仲介業者が適切な情報開示を行い、買主/売主双方が承諾すれば両手仲介も可能ですが、やはり一般的ではないようです。
それではモデルルームの雰囲気を見ていきましょう。
本物件は1フロアあたり全10戸(計12,073SF=1,121平米)で、それが33フロア分あるため販売床面積は約37,000平米(=11,200坪)、平均坪単価を仮に坪850万円としますと総売上950億円となり、(適当ですが)仮に広宣費4%としますと38億円使えるわけです。
こちらは売主の仲介料負担が大きいようですし、こちらの常識があるのだと思いますが、営業目線ではもっとモデルルームを豪華に作って、シアター動画キラーン!模型ドーン!王様住戸バーン!!とやれば高く売れるんじゃないかと思いました。
日本の首都圏大規模物件の「豪華な」売り方は、とても洗練されていてこちらでも十分通用しそうです。そういうコンサルもビジネスになるのでは?
カラエの買い方
※以下は口頭の話で正確性は保証しませんのでご了承ください。申込~契約
申込み書面を出してから24時間以内にエスクローサービスに売買代金の5%を支払います。これで30日間部屋を押さえることができ、契約に至らない場合は戻ってくるお金となります。その後更に5%を支払って契約を行います(契約後30日間はクーリングオフができます)。
その後120日以内に残り10%を支払い、以後は入居前まで決済はありません。
借入れ
ハワイ現地の銀行で借り入れするなら、プリ・クオリファイ(pre-qualify)「お前は本当に借りられるのか?」のプロセスが必要です(事前審査はWebで出来る)。収入や資産などの情報を提供し、実際に物件を購入できる支払い能力があるかが判断されます。
日本の金融機関で借り入れる場合は、プリ・クオリファイができないため別途支払い能力の証明が必要になるそうです。また「ローン特約が付かない」という問題が出るため、最初は現地銀行でプリ・クオリファイしておいて、同時に日本の銀行にも融資を打診し、実際には日本の銀行で実行するという流れになります。
これら審査を通すハードルはそんなに高くないそうですが、両方通っていても実行時に資金状態が変わった場合は、両方覆る場合がありますので、現地銀行のローン特約が確実に付くかどうかは確認必須となりますね。
現地銀行では融資率80%まで借入可能なのですが、金利が引くレベルで高く、今日時点での参考レートで変動金利(5年)で5.87%、30年固定金利で6.31%となっています。
一方で日本の金融機関では、ハワイ不動産に対して融資できる銀行自体がかなり限られるものの、変動金利で2.80%などかなり低い金利で借入できるものの、融資率が50%上限となっています。
このあたりは、次回もう少し深掘りしたいと思いますが、とりあえずここまでということで。
後編をお楽しみにどうぞ!
(2023/3/11追記: 後編はこちらをクリックしてください)
注釈:
記事の内容は、当方の個人的な見解・意見であり、その内容に関していかなる責を負うものではありませんので予めご了承下さい。
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