おはようございます、やまちゃんです。
噂のChat GPT、すごいですよね。うちの社内でも掲示板やブログの大量の過去データを使って、マンションのQ&Aが出来るツールを作りたいと調べてみたのですが、あれって学習のために質の高い1質問:1回答のペアになる大量の学習データが必要だそうで、学習データを作るところからハードルが高かったです。今リリースされているものの学習データの準備って、どうやったんだろ。。
さて今回のお便り返しですが、先にすまいよみさんが回答されてました。私はサイト運営の観点から、無回答の質問を後で拾うようにしていますが、途中まで書きかけてしまったためそのままアップさせて頂きます。まずは、すまいよみさんの記事をご案内させて頂きますね!
差出人:湾岸おじさん
近年マンションを購入したアラフォーです。Dinksで家族構成が変化する可能性は大きくなく、今の住居には満足しています。
一方で、ふと気づけば35年ローンが組めない年齢に近付いており、自分事ながらこの先ってどうするんだろ?と思ってしまいました。
同じ場所に死ぬまで住むことのイメージも湧かないのですが、高齢になった場合(ローンが長期間組めない、年収のピークを過ぎる可能性がある場合など)の住み替え戦略とかどうお考えなのか興味があり、教えて頂けましたら幸いです。
よろしくお願い申し上げます。
ご質問ありがとうございます。最初に、ご質問文から以下のような推定としてご回答しています。
- ご年齢は40代中盤である
- 今後少なくとも1回以上の住み替えがしたい
- 将来的なお金の心配がある(年収が下がる、定年後にどうするか等)
- 東京湾岸エリアで購入した(湾岸おじさんというお名前から)
目次
ローンは満期まで返そうとしなくて良い
私の意見なのですが、そもそもの話、住宅ローンを借入期間の満期まで返そうとしなくて良くて、定年などのイベントで住宅ローンから降りようと思ったときに、終の棲家の予算が決まるものだと思います。どういう意味か?
現居が東京湾岸エリアであれば、例えば15年後の定年を迎える頃に住み替えしたいとなった時に、{物件価格 - 残債}は少なからずプラスの金額になるでしょう。
つまり現居を売却したときにまとまったお金が戻るはずです。(例えばですが金利0.5%で35年返済で借りたら、15年後には残債が約4割減ります。一方で不動産価格が4割暴落はないでしょう。)
ここで買い替えの選択肢は、大きく2つです。
手持ち資金の範囲内で買う
新たにローンを組まないパターンです。(※簡単な理解とするため、売買時の諸費用などは考えないものとします)予算 = [{物件価格 - 残債}+ 自己資金 ]
ぱっと分かると思うのですが、ローンを組まない場合は現居と比較してローンのレバレッジを使わないため新居のレベルを下げる(または狭くする)ことになります。
新たにローンを組を組んで買う
買い替えされる時点で、まだしばらく仕事をする予定で、金融資産(預金や株式など)を多くお持ちなら、攻めるのもありです。予算 = [{物件価格 - 残債}+ 自己資金 + 新規ローン額 ]です。
まとまった現金があっても可能な限り温存して、いざとなったら残債の繰り上げに充てられる余力を持ちながら、新規に借入を起こすのが良いと思います。
例えば、今から10年経過して50代中盤にマンションを買い替えましょうとなり、ローンを25年しか組めないとなっても、とりあえず最長で借りておきます。
ここでも25年かけて返そうとする必要はなく、次も{物件価格 - 残債}のプラスを維持できるような物件選びをすることが必須条件になります。
あまりガチャガチャ売買したら手数料負けするため、短くとも10~15年くらいの居住期間を想定しています。
蓄財目的のマンションの買い方
私は、「自宅マンションを購入して蓄財しましょう」の文脈において、基本的な買い方はすでに確立されている、と考えています。- 手持ちの資金はできるだけ使わない
- 住宅ローンは最長で借りる
- {物件価格 - 残債}のプラス維持が期待できる物件を買う
(1)手持ちの資金はできるだけ使わない
手持ち資金はとにかく利殖のために多く持っておくべきと考えており不動産購入に多くを使うのはもったいないと思います。住宅ローンで借りられる金利なんてめちゃくちゃ低いのですから、借りられるものは借りておいて、金利より高い利回りを期待できるNISAやiDeCoなどで運用する方が、長い時間軸では賢明でしょう。
(2)住宅ローンは最長で借りる
最長で借りることの意味は、家計のキャッシュフローに余裕を持たせるためです。日々の生活で困らない程度の月額負担にします(返済率20%以内を推奨)。どうせ借入期間の満期かけて返さなくて良いので、月の支払いは少ない方が良い(= 期間は長い方が良い)という考え方です。
例えば年収800万円の方なら返済率20%で年間返済額160万円。これを金利0.5%、ボーナス返済なし、元利均等で計算したとすると、
- 35年返済 → 5,120万円(年収の6.4倍)
- 25年返済 → 3,750万円(同 4.6倍)
- 15年返済 → 2,300万円(同 2.8倍)
なお若い方の1次取得でしたら現実的にもっと借りないと買えないでしょうから買い上がって良いと思いますがどこまで許容するかですね。
私が若かりし頃、1次取得は、駅だけはいい1DKの築古中古を年収の約2倍で買いました。今だったら年収3倍です。
(3){物件価格 - 残債}のプラス維持が期待できる物件を買う
物件価格の維持は、スムログでもよく出てくるワード、大規模とかタワマンとか主要駅とか駅近とか商業施設とか再開発とか学区とか、そういうことですね。個別の相談はぜひ各ブロガーまで!(ものすごくシンプルには、駅力さえ良い物件を相場より安く買えれば他は多少無視しても値持ちすると思います)多くを満たそうとしてもグロスが上がるだけなので、私の意見としては、広さの要求を下げて(=間取りを1つ減らして)価格維持できる物件を買うのが妥協しやすいと思います。
実際に今の新築マーケットは傾向がはっきり出ており、消費者は広々グロス高住戸よりグロス圧縮住戸を選んでいます。
また残債の減り方について、昨今の長期金利上昇はあれど変動金利なら関係ないと言う意見もありますが、10年以上のスパンで見たときには上がる見込みでいた方が良いと思います。高齢になれば尚更で、返済率をもっと保守的にしても良いくらいです。
終の棲家の予算
人生100年時代ですから、年をとっても働ける内はローン返済をモチベーションに働くのも1つの幸せな生活なのかも知れませんが、もう借入したくない、毎月支払いに追われる生活はやめようとなった時に、終の棲家のグロス価格が決まることになりそうです。例えば、
- 現住居を売却したら手元に3000万円残りました
- 手元資金から3000万円なら出せます
まとめますと、この住宅すごろくの終着地は、
- 終の棲家の「1つ前」までは、物件力があり値持ちしやすい物件を買う。手持ち資産があるなら借入フル活用も可。
- 終の棲家は、本当に住みたい物件を手持ち資産の範囲で買う。借入しない分、新居のレベルは下がる(or 狭くなる)。
住宅ローンの活用は、将来の{時給 x 労働時間}が原資ですから、いずれは借入の「下駄」が急になくなります。
それまでの間に、上手に一財産築きたいものですね(笑)
注釈:
記事の内容は、当方の個人的な見解・意見であり、その内容に関していかなる責を負うものではありませんので予めご了承下さい。
記事の内容は、当方の個人的な見解・意見であり、その内容に関していかなる責を負うものではありませんので予めご了承下さい。