晴海フラッグ【選手村】とは何だったのか。もう晴海フラッグの誘惑に惑わされない!

こんにちは!
ふじふじ太です!

オリンピック選手村として使われた晴海フラッグ(板状)の販売が一旦終了し、ついにタワー棟晴海フラッグの予想価格が発表されましたね。

 


画像出展:HARUMI FLAG SKY DUO公式HP

 

お部屋による価格差は大きいものの、ざっくり坪単価で400万円少々というイメージでしょうか。

駅遠ということを考慮するとかなり適正相場に近づいてきましたので、今までのような投資家が殺到するような大バーゲンセールのお祭り騒ぎにはならなそうです。

 

周りの中古相場を押し上げるほどインパクトがある高値設定でもありませんので、新築プレミアムということで普通に売れていくのかなと思っております。

ただ、割安感のあるお部屋には申込が殺到する可能性は秘めております。

 

階数と眺望による価格差は中古販売になると圧縮されますので、坪単価300万円台前半~中盤の割安感のあるお部屋に投資家が殺到するような気がします。

 

とは言え、全体的に価格が上がったことで実需層の皆様が買いやすくなるという何とも逆説的で不思議な構造です。

 

タワー棟は思ったより割安感がないということで晴海フラッグの検討をやめて近隣中古を探したいというご相談も増えてきました。

 

晴海フラッグタワー棟の考察は他の多くのブロガーさんもしておりますのでこの辺にしておいて、このブログはちょっと違った切り口として、晴海フラッグ板状の販売を振り返ってみようと思います。

 

マンションマニア先生が書いている晴海フラッグタワー棟の記事は以下より。

晴海フラッグ タワー棟(HARUMI FLG SKY DUO) 個人的な検討編【マンションマニア】



 

 

 

 

晴海フラッグ(板状)とはなんだったのか

 

振り返ってみると、板状の晴海フラッグとはなんだったのでしょう。

現場で多くの相談を受けてきましたが、良くも悪くも本当に罪深い物件でした。

 

コロナ禍以前の2019年から販売を開始したマンションでしたが、第1期販売の時は今ほど殺到していた訳ではなく平均倍率2.57倍で、比較的まだ買いやすい物件でした。

 

当時のことを思い返すと、坪300万円前後くらいの売り出しで、それは東湾岸エリア全体の平均成約単価と近い水準でしたので「駅遠にしては思ったより安くないな」という感覚でした。

 

その後2020年中盤から始まったコロナ特需により、都内マンション価格は急激に値上がりをし、それに引っ張られるようにブランズタワー豊洲パークタワー勝どきも徐々に値上げをしていきましたが、なぜか晴海フラッグの販売価格だけは据え置きで、新築の方が中古より大幅に安いという特異な状態になり、その価格差は販売が終了するまで開き続けていきました。

 

最終期の販売は最高倍率266倍で、他の部屋も数十倍がごろごろあるなんて異常と言わざるを得ません。

 

私も詳しいところはわかりませんが、元々オリンピック選手村で公的なプロジェクトであったという背景もあり、多くの人に適正な価格で住宅を供給するためトップダウンで指令が入ることで、利益最大化を目的とした資本主義の価格決定メカニズムが機能せず、どうしても値上げができなかったのでしょう。

 

その結果、価格の歪みに目を付けた資本力のある投資家が買い漁り、結局実需層に行き渡らず、投資家が得をするという何とも皮肉な結果になってしまいました。

 

ここまで倍率が上がった理由は価格が安いというだけではないでしょう。
行動経済学でいうところの「バンドワゴン効果」もあったと思います。

※バンドワゴン効果とは多くの人が支持しているものに対して、より多くの支持が集まることを指します。

簡単にいうと、行列に並びたくなる心理です。

これだけ倍率が入っているということは間違いないということで、物件や立地のことをよく調べずにとりあえず申し込むという方も多かったように感じます。

 

 

 

罪深い晴海フラッグの誘惑

 

販売当初から一貫して晴海フラッグに住む目的で狙っていた方も大勢いらっしゃいました。

 

その方々からすると、晴海フラッグの価格が基準になってしまっているため、他の中古物件がどうしても割高に見えてしまい、益々買えなくなるという悪循環に陥ります。

 

そして時が立てば立つほど湾岸中古マンション価格はぐいぐい上昇し、最終的には2020年初と2023年初を比べると3割以上価格が上昇しました。

 



 

 

抽選倍率が上がるにつれて中古価格も上がり、感覚的には買い逃した株がどんどん上がっていくのをただ眺めているようなものです。


 

ここまで買わずに粘ってきて、今から高い中古マンションに切り替えるのは損をするようで癪だし、抽選が当たる可能性を信じて最後まで抽選にチャレンジしたいという方も多かったです。

 

そのお気持ちは痛いほどよくわかるので、私も相談を受けていて心が痛かったです。

低くても当たる可能性がある以上、中古へ強く誘導もしにくいですから。。
まさに晴海フラッグの誘惑ともいえる魔力です。

 

思わせぶりをされ、追いかければ追いかけるほど逃げていく彼女のように何とも罪深い物件でした。

当たった方にとっては勝利の女神が微笑んだようなものですが、美しい薔薇には棘があったりするかも?
※ちゃんと晴海フラッグのことを調べずに申し込んだ方もいるようですので念のため注意喚起です。

 

 

 

 

これからどう判断していくか

 

これからタワー棟の販売が始まりますが、ご希望のお部屋の倍率がどのくらいになるかを見極めましょう。
ご予算内で現実的に買える可能性はどのくらいあるのかと。

ご希望のスペックの物件が、もしもまた数十倍の倍率がつくようなことがあるなら、これ以上チャレンジをしないという選択も英断です。

 

板状も待って、タワー棟も待ってとなると、せっかくの楽しく過ごせたはずのマンションライフがどんどん先延ばしにされ、時間がもったいないです。

 

晴海フラッグの誘惑を振り払い、近隣中古を購入された方からは、早く中古マンションを買って良かったですというお声も多く頂いております。

 

早めに引渡しを受けるメリットは以下のブログに書いた通りですので、まずは一期販売の倍率をみてからでも遅くはないと思いますが、あまりにも倍率が現実的でなければ晴海フラッグを買わないという選択も立派な前進です!

 

早く買った方が良いとか、不動産会社のポジショントークでしょ?



 

抽選にチャレンジするにしろそうでないにしろ、このブログを通してより多くの人が後悔のない選択をして頂けると幸いです。

 

本日は以上となります!
ご講読頂き有難う御座いました!

 





 

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不動産コンサルティングマスター。2022年MBA取得。現場で仲介営業を10年経験済。取引件数500件以上。賃貸・売買どちらにも精通。多数メディア出演経歴あり(NHKクローズアップ現代・ABEMA TV・香港TV等)。不透明な不動産取引業界を透明化させ、失敗のない購入・売却のサポートをすることが使命!マンション購入は怖くないと発信していきたい!皆さんのマンションライフを応援しています!YouTubeもやっておりますので是非ご覧下さい!

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