どうも和田です。
日経に以下の記事が出ていました。
「住宅難民」東京から隣県へ 30・40代、転出超過2万人 チャートは語る
新型コロナウイルスの影響が弱まり、再び人口の東京圏への一極集中が強まっていることが話題となっています。しかし、高騰する住宅コストの影響で子育て世代を中心に周辺3県への転出超過が止まらない現象が続いており、地方自治体も住民誘致策の練り直しを求められています。私の周りでも、港区から埼玉県に最近移住した人が何人かいるので、実感があります。
コロナが落ち着いてからの新しい動きとして、フルリモートワークは一般化しきっていないものの、週に1,2回の満員電車を我慢して埼玉などの周辺県に住むことで、家が広くなり物価も安くなるというメリットが大きいと考えている人が増えています。
都心を出る際には、「何分で都心に出られるか」という交通アクセスが重要であり、これまで良いとされていた立地や単純な距離を参考にするのではなく、都心へのアクセスの良さが求められているのです。
また、良い中古物件は都心以外でも奪い合いになってきており、早めに動いていくことが今後はより重要だと思います。新築住宅の増加も、空き家増加のリスクをはらんでいますので、既存住宅の活用が今後の住民誘致策で求められることでしょう。
一方で、高齢者や子育て世代など多世代が共生して住める街づくりが、人口を多層的に増やしていく知恵として問われています。地方自治体や周辺3県も、新たな住民誘致策を練り直すことで、地域活性化につなげることが期待されています。シニア層の誘致や、魅力的な仕事の創出を通じて若い世代を呼び込むことが、人口減時代の地方の活性化につながるでしょう。
東京圏の人口問題は、地方だけでなく、東京都心やその周辺3県でも住民誘致策の練り直しが必要となっています。高齢者や子育て世代を含めた多世代が共生できる街づくりは、そのための重要なアプローチの一つです。自治体は、子育て支援や高齢者の介護サービスの充実、公共交通の利便性向上、地域の雇用創出に努めることで、多様な世代が住みやすい街になることが期待されます。
また、東京圏以外で転入超過の数少ない自治体の一つである長野県や茨城県の事例からも、交通の利便性と割安な住宅費が子育て世代だけでなくシニア層の支持も広がることが示されています。これらの地域では、シニア層の転入超過数が人口規模がより大きい東京周辺3県を上回っているため、地方の中核都市では既存住宅を活用できる余地があるとされています。
資産の保有額が相対的に多いシニア世代を誘致することで、地方の消費を喚起し、仕事の創出につなげることができます。その仕事をテコに若い世代を呼び込むことで、地域の活性化が期待できます。人口減時代の住民誘致策は、新築を増やすのではなく、既存住宅をどれだけ活用できるかが鍵となっています。
さらに、企業も地方圏や周辺3県への移転を検討することで、地域の雇用機会を増やし、多様な働き方を実現することが求められます。リモートワークやフレックスタイム制度の導入により、都心への通勤時間や満員電車に頼らない働き方が可能となり、地域の魅力を高めることができるでしょう。
最後に、東京圏の人口問題に対処するためには、自治体、企業、住民が一体となって取り組むことが重要です。多世代が共生できる街づくりや、地域活性化に向けた取り組みが、人口集中の問題解決につながることでしょう。
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