2013年以来、現在に至るまで10年間マンション価格は高騰しております。
今後はエリアや物件のコンディションによって資産性が、
まだ上がるところと下がるところに差が出てくると予想されます。
・行政区の人口動態、ハザードマップ
・建物の管理体制
によって資産性と流動性が大きく変わってくる時代になると思います。
現在の日本の状況
・人口減少(東京は増加)
・GDPが上がらない(給与が上がらない)
を考慮すると今後更なる価格の高騰はあまり考えにくいと思いますので
経済情勢等による相場の変動は一旦置いておいて
マンションの資産性についての一般的なお話をしていきたいと思います。
今回は
・築年数が経過すると資産性にどう影響がでるのか
・住宅ローンの元本と残存価値の関係
についてお話します。
・これから住宅を購入する予定の方
・これから自宅を売却する予定の方
は非常に参考になると思いますので最後までお読みください。
築年数と残存価値の相関性
下記の表をご覧ください。
こちらは公益財団法人東日本不動産流通機構のデータを基に作成しております。
不動産は資産価値が0になることは基本的にあり得ません。
築15年程度のマンションは下落が緩やかになりますが、更に10年経過した築25年以降から
年3.6%と大幅に下落します。
築年ごとに値下がり率に相違があるものの
だいたい年2%ずつ残存価値が下がる
とお考え下さい。
住宅ローン元本の推移
住宅ローンは殆どの方が変動金利の元利均等で組まれると思います。
元利均等は返済当初利息の比率が高いですが、
後半にかけて元本の比率が高まります。
下記の表をご覧ください。
こちらは7000万円を35年ローンで0.475%借りた場合のシミュレーションになります。
時の経過により返済に占める利息の割合が減るのが分かると思います。
そこに先程の築年数毎の残存価値を追記しました。
【5年で売却】
売却金額 6125万円
元本 6068万円
キャッシュフロー +57万円
※諸費用、固定資産税、管理費修繕積立金を考慮するとかなりのマイナスになります。
同物件を賃貸で借りた場合より総支払が低ければぎりぎり良いかと思います。
【15年で売却】
売却金額 4760万円
元本 4139万円
キャッシュフロー +621万円
【30年で売却】
売却金額 2632万円
元本 1071万円
キャッシュフロー +1561万円
手元にそれなりの現金が残ります。
まとめ
今回のお話は一般的なシミュレーションになりますので、
エリアや物件ごとに残価がもっと残るものと減るものに分かれます。
同じ物件であれば賃料より毎月のコストは抑えられ、
残存価値が元本を割ることは基本的にないのでマンションを購入することは正解と言えます。
勿論住宅ローン完済後のマンションは居住コストをかなり抑えられるので、
長期的に考えて大切な資金使途と言えます。
公益財団法人東日本不動産流通機構のデータは何年時点でのものでしょうか。
特にここ数年は、掲載されたデータ通りではないケースも多いと思いますが、これは一過性のもの、というお考えでしょうか。
その内(?)年2%ずつ残存価値が下がる、という傾向が取引価格にも反映されるようになる、という事でしょうか。
コメントありがとうございます。
公益財団法人東日本不動産流通機構の2022年発表の2021年のデータになります。
これは新築を100として築年数に応じでいくら値落ちしているかなので
例えば
2012年 新築5000万 築30年2000万
2023年 新築10000万 築30年4000万
となります。
分かりづらくて申し訳ございません。
経年による値下がり、経済情勢による値下がりは別軸ですが複雑に絡まって値段形成されるので不動産は難しいです。
「マンションは買うべきかを解説します」の回では35年後残存価値を50%として賃貸との比較を行っていましたが、それは単なる希望的観測であり、実際の統計上は約35%ということでしょうか?
コメントありがとうございます。
残存価値についてはエリアによって大きく変わります。
今回の記事は首都圏全体で、23区都心部は50%程度になるのが一般的なのでその様に記載しました。
分かりにくくて申し訳ございません。