今回はタワーマンション購入において何階を購入すべきかを成約データに基づいてお話しします。
中古マンションは近隣、及び物件内の取引事例によって相場が形成され、
階数、向き、配置
によって補正されます。
では何階あたりを購入すればリセールバリューが維持しやすいのでしょうか。
今回の記事は階数ごとの居住快適性や嗜好性は考慮しておりません。
タワーマンションの値付け
タワーマンションの傾向として上層階はプレミアムフロアとして仕様が高く広い部屋を配置し
中層階に売れ筋の50~80㎡の2LDK~3LDKを配置することが多いです。
坪単価は中層階に基準階、基準住戸を設けて上階を高く、下階を低く設定します。
勿論例外的に下記の様な場合は補正が入ります。
・ルーフバルコニーがある場合坪単価が上がる
・駐車場等の使用権が付帯していると坪単価が上がる
・日当たり、眺望が悪いと坪単価が下がる
階数ごとの値上がり率の比較
今回のデータはマンションリサーチ株式会社様にご協力頂いて作成しております。
下記データをご覧下さい。
本データは港区、江東区、品川区の取引事例を基に作成しており、
2013年→2018年、2018年→2023年、2013年→2023年の比較となっております。
・高騰率は11階~30階が約67%と標準
・低層階は分譲時低価格に設定され中古流通時はマンション全体の相場につられるため上昇しやすい
・41階以上は物件数も少なく大きい間取りが多いため購入者が限られ大幅上昇はしていない傾向
具体例
実際のタワーマンションの事例で見てみます。
こちらは芝浦アイランドケープタワーの例となります。
左側に坪単価、右側に上昇率を入れております。
41階以上の坪単価低いのはサンプル数が少ないからだと思いますのでエラーと考えて良いでしょう。
全体の傾向と同じように、
・~10階と31階~40階が若干ですが上昇率が高いことが分かります。
余談ですが、芝浦アイランドケープタワーは平均より値上がり率が低くまだ購入層にとってはねらい目ですね。
結論何階を買うのが良いか
では何階を購入するのが良いといえるでしょうか。
予算的に余裕があまりない
→~10階を検討するのが良いでしょう。
エレベーターが使用できなくなった場合非常階段で上り下りできたり、
4階程度だと緑が視界に入ったりと低層階ならではのメリットもあります。
予算的に余裕がある
→31階以上を検討するのが良いでしょう。
唯一無二の眺望を得られタワーマンションのメリットを存分に享受できます。
今回のお話は居住性や嗜好性は考慮せず、
階数とリセールバリューの相関性のみでお話しております。
自宅は資産ではありますが、各家庭ごとに快適な階数や間取りは異なりますのであくまで一つの参考とお考え下さい。
カープタワーの表の7桁の数字はなんでしょう?
中古成約した住戸の価格の総計でしょうか?
数字の内容と単位など教えてください。
失礼しました。
坪単価です。
見にくいので文章修正致しました!
新築マンションの値付けには階層ごとに値差が大きいこともあるが、中古売買では補正される、という話ではなく、中古売買の推移比較でも低層階が有利というデータということでしょうか?
それであれば、近年、中古の低層界坪単価と中高層階坪単価は近づいてきているという分析でしょうか?(肌感覚もそうなのでしょうか?)
はい。築年を追うごとに価格差は縮まる傾向がありますので築浅中古であればまだ低層階を狙うと中層階以上の値上がりもしくは資産性維持が期待できると考えます。実際現場感覚もそうです。
新築時は階層の価格差がつくが、中古になると価格差が減少。結果として売値が安い低層階ほど値上がり率が高くなるという捉え方もできますね。
はい!コメントありがとうございます!