首都圏では3LDKの供給戸数が激減している、という話。
首都圏では新築マンションの価格が高騰し過ぎて、もはや庶民には手が届かない状況にあることは、これまで様々な記事で紹介してきた(たとえば、次図)。
「首都圏新築分譲マンション市場動向(23年7月)」より
上図は不動産経済研究所が毎月発表しているデータを元に作成している。
じつは、同研究所は間取りタイプ別の供給戸数についても毎月発表している(次表)。
(タイプ別戸数|首都圏新築分譲マンション市場動向、23年7月)
筆者は同表を元に、間取りタイプ別供給戸数・割合の推移を可視化分析し、ブログにアップした記事を適宜更新している(次図)。
「新築マンションの間取りタイプ別戸数・割合の推移(首都圏・23区)※適宜更新」
月次データでは明確に表現できていなかったのだが今回、年度別に集計してみて可視化できた、驚愕の事実をお伝えしたい(チョットオーバーか)。
首都圏では3LDKの供給戸数は14年度に約3.5万戸を記録したあと、毎年減少していたのだが、19年度以降2万戸前後をキープしているのである(次図)。
23区の場合はもっと顕著で、3LDKの供給戸数は14年度に約1.4万戸を記録したあと急減するも、20年度以降6千戸前後をキープしているのである(次図)。
なぜ、このような現象が生じているのか。
おそらくこういうことではないか。
3LDKの供給戸数が減少したのは、いわゆる標準世帯(夫婦と子供2人)が減少し、単身世帯が増えたため。
20年度以降、3LDKの供給戸数の減少に歯止めがかかったのは、リモートワークが増えたことにより、自宅で仕事をするための部屋数増のニーズが増えたため。
現在2LDKにお住いの方で、家族が増えるあるいはリモートワーク・ニーズから3LDKへの転居を計画する場合、新築だと選択肢が少ないかもしれない。ということで中古も視野に……。
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