このブログは、マンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線で、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、後悔しないためのハウツーをご紹介しようというものです・・・原則として毎月5と10の日に投稿しています
性格にもよるのでしょうが、高額な買い物を衝動買いすることに抵抗をあまり感じない人もあるようです。マンションを購入する場合でも同様で、一目惚れして初めての見学で即決してしまうタイプが現実にいるのです。
リクルート社の調べによれば、契約を決めるまでのモデルルームの見学件数は平均7件だそうです。中には30件という猛者(もさ?)もいるらしいのです。
熟慮型と衝動型の、どちらがいいかは一概には言えない部分があると筆者は思いますが、それぞれのメリットとデメリットを整理してみました。
<熟慮型のデメリット>
①あれこれ迷って、結局は良いものを手に入れることができないどのマンションにも良い点と悪い点があるものだが、見過ぎると知らずしらず、それらの良い点ばかりを望んでしまい、理想が高くなってしまいがち。つまり、百点満点のマンションはどこにもないことは分かっていながら、いつの間にか『夢』の物件を求め、いつまでも決断できないという結果になってしまう。「下手の考え休むに似たり」の格言通りの行為で無意味なことも。快適住宅にいつまでも転居できず、不満が持続
②タイミングの悪い時に買うハメになることもある
半年前のあの物件が良かったと言っても後の祭り。また、金利が上がってしまい、去年の内に買っておけばよかったなどと後悔する。
熟慮した結果で一目惚れでなかった物件選ぶと、後悔するのではないかという気もします。また、「考えに考えた結果で選んだのがそれかよ」などと言われてしまった人もいたのではないか、そう思うときもあります。
熟慮型が絶対ではないのですね。
<熟慮型のメリット>
①残り物に福あり、という幸運に当たる可能性がある②よく考えた結果だからと、失敗しても納得感を持てるかも
<衝動買いのメリット>
①「思い立ったが吉日」の格言どおりの行為は、あまり悩まずにすむので苦労が小さい
②タイミングの良い買い物をする結果になりやすい
③早く買えば、それだけ幸せ気分に早く浸れる
<衝動買いのデメリット>
①「営業マンの口車に乗せられて」と後悔することもある②物件の欠点に気付かずに後悔することもある
③「知らなかった。聞いていなかった」と腹を立てることも
買い手の行動軌跡をお聞きすると、購入を決めるときは案外単純なものだと思うことがあります。「L字型のキッチンが夢だったから」とか、「バルコニーで食事したハワイのホテルのシーンを思い出して」、「リビングが明るくて気持ち良い暮らしができるような気がしたから」といった「一目惚れ」が決め手になるのも現実です。
その一方、条件をすべて満たしていても、好きになれない箇所が一つでもあると、「〇〇が気に入らなかった」で止めてしまうこともある。そんな経験談を聞くと、何やら結婚と同じではないかという気になります。
★衝動買いも悪くない気がする★
最近、強く感じることがあります。
筆者は長くアドバイス業を続けて来ましたが、言葉の選択に苦悩することがあります。
事実を淡々と述べるだけなら楽ですが、仮説を立てて未来を予測することの難しさと戦っているからです。
右の道へ行くか左かを迷っているご相談者に「納得感」を持ってもらうため、論旨明快な助言をすることを仕事として選んだ以上は宿命でしょうか、あれでよかったか、自分は間違っていないかと、何度も反芻しなければなりません。
ともあれ、ここまでマンション選びのハウツーと関連情報をブログで展開する中で「慎重な選択を」と繰り返し述べて来ました。しかし、それが仇となった読者やご相談者はなかっただろうか?そんな疑問が湧いて来るときがあるのです。
一生に一度かもしれない大きな買い物をしようかという人にとって、失敗は許されないはずです。しかし、「契約をしてしまったが、とても後悔している」とか「キャンセル住戸なので今日中に決断してくれと言われて決めたが、早まった」といったメールが来ると、後悔しないための助言をしようと始めた「マンション相談室」を止めるわけにはいかないなと改めて強い意欲が湧くのです。
しかし、中には衝動的に買ってうまく行く人もあるのです。単なる幸運なのか、その人なりの真理を見抜く才能のある人なのか、どちらかは分かりませんが、共通しているのは「そこに住むことで得られる楽しさ・快適さ」を感じ取る、または想像力のようなものに長けているということではないかと思うのです。
筆者がよく話す(またはマンション評価レポートに書く)言葉に「マンションを買って得られる利益には、経済的なものと精神的なものがあります。仮に経済的に損が出ても、精神的な利益(=心理的価値・満足感)が大きければ、その買い物は間違いではない」があります。
考えに考え抜くことで素晴らしい果実が得られるなら、その行為は賞賛されて当然ですが、もし迷ったままで何もしない機会損失をするくらいなら、あるいは熟慮の結果、ストレスの多いマンションを買うくらいなら、いっそのこと深く考えず、半ば直観的に、あるいは衝動的に買ってしまった方が良い場合もあるのです。
読者の皆様はどちらのタイプでしょうか? どちらにしても、契約書に判を押す前に筆者のHPを覗いてみてください。秘密厳守でご相談に応じることが可能になっています。
・・・・・・・・今日はここまでです。ご購読ありがとうございました。
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