3月16日、遂に日経新聞にマイナス金利解除のニュースが報じられました。
18日~19日に開かれる金融政策決定会合でマイナス金利を解除する見通しとのことです。
これは2024年の賃上げ率が5.28%と高水準になったことに起因します。
では、皆さんが気になっている『住宅ローン金利はどうなるのか!?』、『マンション価格はどうなるのか!?』について解説していきたいと思います。
住宅ローン金利はどうなるのか!?
まずマイナス金利が解除されると政策金利が1%になる、ということは無く0%~0.1%になると予想されます。
住宅ローン金利は、
政策金利→無担保コール翌日物金利→短期プライムレート→変動金利
という関連になっております。
↑ご覧ください。
現在の短期プライムレートは1.475%で2008年から変わっておりません。
2008年~現在の無担保コール翌日物金利は-0.1~0.1%で推移しております。
つまりマイナス金利が解除となり政策金利が0~0.1%になり、無担保コール翌日物金利が0.1%となったとしても短期プライムレートは1.475%で変更が無いと考えられます。
バブル崩壊後、短期プライムレートが現在より高かった1995~2008年くらいは1.375~1.625%程度で、無担保コール翌日物金利は0.1~0.7%程となります。
つまり、政策金利が+0.1%になっても住宅ローン金利にさほど影響は無いと考えるのが合理的です。
↑こちらをご覧ください。
金融機関は、金融不安などで金融機関の資金繰りが悪化した場合に備えて、日本銀行当座預金に預かり資産の一定比率以上を預け入れることを義務付けられております。
それを超過した準備金にマイナス金利を課せられておりました。
本来はマイナス金利を課すことによって貸出しを促進する目的がありましたが、各金融機関が貸出しに積極的とはならずに超過準備金が潤沢にある状況です。
都市銀行の1月の超過準備金残高は180兆3800億円なのでマイナス金利解除で、
政策金利0%→1803億円/年
政策金利0.1%→3606億円/年
の収益がプラスとなりますので住宅ローン金利を上げなくても良いとも言えます。
現在、ネット銀行を中心に低金利合戦となっており、商売上、全金融機関では無いと思いますが、低金利を継続すると予想されます。
また、マイナス金利解除後、植田総裁の任期である2028年までに数回の利上げは予想されますが、急速に金利を政策を上昇させることは無いと思います。
数回の利上げで政策金利が0.3%に上昇すると短期プライムレートは1.675%程度になる可能性があり、変動金利は0.2%上昇すすることとなります。
8000万円の借入の場合、月の支払いは
0.375%→203279円
0.575%→210330円
と7051円の上昇となります。
家計にとっては小さくない金額なので低金利のうちに貯蓄や投資で準備しておきましょう。
マンション価格はどうなるのか!?
マンション価格の下落要因として、
・(主に変動)金利の上昇
・天変事変
・戦争
・経済ショック
が考えられます。
金利については前段でお話した通り急上昇は考えにくいので(今後は分かりませんが)マンション価格の急落は無いと思って良いかと思います。
↑こちらをご覧ください。
東京のマンションは連日値上がりのニュースでにぎわっておりますが、実は対ドルベースでは値下がりしております。
日本人に関係ないと言う声も聞こえてきそうですが、現在の相場形成は、
一部の外国人投資家の高値買いの取引履歴→同マンション内での高い金額募集
となっており、マンション価格高騰は、やはり円安による影響が大きいと言えます。
まとめ
マイナス金利が解除となり、いよいよ金利のある世界が目の前に来ております。
早急な金利上昇は考えにくいものの、中長期的には金利上昇の可能性があり家計に影響を及ぼします。
・余剰資金で貯蓄や投資をして備える
・なるべく価格下落リスクが低い物件を購入する
という2点が資産防衛に重要です。
物件購入は物件やエリア、経済に詳しい方を選びましょう。
コメントを残す