【お便り返し】売却期間を長くすることで高く売れるのか?

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こんにちは!
ふじふじ太です!

お便り返しです。

 


差出人: 買い替え中

誰に答えて欲しいですか?
全員

メッセージ本文:

現在マンションの買い替えを行っており、その住宅ローン選びについての相談です。

新居に住み替えた後に旧居を売る、いわゆる後売り型ができる銀行を当たっていたのですが、そのうちの2行で審査結果が出ました。

・銀行A
借入可能額:満額
売却条件:融資後6ヶ月以内に旧居のローンを完済
金利:変動金利0.3%

・銀行B
借入可能額:100万円ほど減額
売却条件:融資後1年以内に旧居のローンを完済
金利:変動金利0.3%

上記の通り、金利は同じで、借入金額は銀行Aのほうが多いものの、売却猶予は銀行Bのほうが長くなっているのでどちらを選ぼうか迷っています。

売却猶予が伸びるメリットは高値での売却が狙いやすいことだと思いますが、売却期間が半年から1年に伸びることで、より高値で売れる可能性はどの程度あがるものなのでしょうか?(定量的な回答は難しいかと思いますが…)


 

 

お便り頂きありがとうございます。

「売却期間を延ばすことでより高く売れるかどうか」という点ですが、なかなか興味深いご質問ですね。

 

お察しの通り定量的な回答は難しく、総論ではなく各論に落とし込まないとお答えできないというのが正直なところではあります。


 

ご質問者様が現在ご所有されているマンションのエリア、立地、スペックにもよりますし、今後の不動産市況をどう読むか次第で結論が変わってきます。

 

都心部や湾岸エリアのように月単位でグイグイと価格が上昇しているエリアで、さらなる再開発や新築マンション販売が控えるなど価格上昇が見込めるエリアであれば、あえて売却を遅らせた方が結果的に市況が追いついてくるという点で、より高く売却できる可能性が高いと思います。

 

最近も狙ってか狙わずかわかりませんが、販売時期が遅れている(遅らせている?)新築マンションも増えているように思います。
S不動産さんのように、あえてゆっくり売るといのも販売戦略のひとつです。

 

ただ、そういうエリアは稀です。
郊外はすでに横ばい、または下落しているエリアもございますので、まずはどのエリアにどのようなマンションをご所有されているかが重要となります。

判断材料として、ご自宅または周辺の価格推移などを調べてみると良いでしょう。

 

その上で、今後さらに価格の値上がりが見込めそうなのであれば、リスク覚悟の上、チャレンジで売却猶予期間が長い方を選択されても良いと思います。

 

そうでないのであれば、あまり高望みせず借入れが増える方を優先しましょう。
一般的に売却猶予期間は半年あれば十分です。

 

 

売却時期を遅らせることのリスクって何?

 

このケースで売却時期を遅らせることによるリスクとは何か。

それは価格下落リスクと、期限が決まっているという点です。

 

金利上昇で買い手の警戒感が高まりつつありますし、欧米諸国の利下げで円高に触れれば価格上昇にブレーキがかかる可能性もあります。

いきなり大地震がきて価格大暴落なんていうこともなくはない訳です。

 

長期保有をするということは、ローンの支払いは二重になりますので月々のキャッシュフローがきつくなりますし、保有する上での経費も少なからず発生いたします。

1年近く二軒保有でも家計のキャッシュフローは問題ないかは必ず確認しましょう。

 

それで思ったより高く売れなかったときは経費分マイナスとなります。

 

突発的な災害のようもので価格が下がることも想定されますが、普通ならその時は売らずにただ保有して住んでいれば良いのですが、「売却条件」というお尻が決まっているとそうはいきませんので、価格を下げてでも必ず売らなければいけないのが辛いところです。

 

リスク耐性の高いプロの投資家気質の方であれば売却タイミングを見計らって高値を狙うのもありですが、そうでないならあまり高望みせずに売れるタイミングでしっかり売るのが堅実だと思います。

 

参考になるかわかりませんが、以下、私が以前書いた記事ですのでご覧くださいませ。

 

湾岸タワーマンションを相場より高く売るには? 買い叩かれず利益を出す4つのポイントをプロが解説!

 

 

 

市況が変わらない前提なら?

 

せっかくなのでここから、もう一歩踏み込んでみます。

市況が変わらず横ばいという前提で考えてみましょう。
市況動向という変動因子を省いてみます。

 

市況が横ばい前提の上で売却期間が半年から1年に伸びることで、より高値で売れる可能性がどの程度あるかというと「あまりない」と思います。

 

一見すると売却期間が長い方がチャンスも増える訳なので高く売れそうな気もしますが、私はそうは思いません。

 

よほど差別化できて価格無視でも買いたくなるくらい買い手にブッ刺さる強みがあるなら別ですが、そうでないなら半年かけて売れないなら1年かけても売れないと思います。(同じ価格という前提)

絶対とは言いませんが、可能性はかなり低いかと。

 

 

しかも売却期間が半年以上空くと、

人気ない部屋なのかな?
なにか売れない理由があるのではないか?

と買い手側の警戒感も高まり、さらに売りにくくなります。

 

売却は瞬発力や情報鮮度も大事です!

 

よって、よほどの人気物件でない限りは、1年間価格改定もせず、いつか売れるだろうとずーっと店晒しにするような売り方はおすすめいたしません。

 

情報鮮度という点で補足すると、売却時期の視点もそうですが、同じポータルサイトに5つも6つも同じ情報があるとそれはそれで購入意欲が下がります。

この部屋たくさん募集出てるけど売れてないのかな?と思われますので、一般媒介で5社も6社も出すことは情報鮮度という点では逆効果です。

 

(市況の後押しがない前提では)個人的にはだらだら長期で売らずに、3ヶ月〜6ヶ月以内を売却募集期間の目安として決めて、定期的な価格改定を織り込みながら、適切な価格戦略を立てることが重要だと思います。

 

上記、ご参考になれば幸いです。

 

本日は以上となります。
ご講読頂きありがとうございました!

 

 

 

 





 



 

 

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ABOUTこの記事をかいた人

不動産コンサルティングマスター。2022年MBA取得。現場で仲介営業を10年経験済。取引件数500件以上。賃貸・売買どちらにも精通。多数メディア出演経歴あり(NHKクローズアップ現代・ABEMA TV・香港TV等)。不透明な不動産取引業界を透明化させ、失敗のない購入・売却のサポートをすることが使命!マンション購入は怖くないと発信していきたい!皆さんのマンションライフを応援しています!YouTubeもやっておりますので是非ご覧下さい!

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