【お便り返し】なぜ広い部屋の方が成約価格が高くなるのか?(湾岸エリアver.)

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こんにちは!
ふじふじ太です!

 


差出人: 転売ヤーから買った人

 

誰に答えて欲しいですか?

全員

 

メッセージ本文:

昨年、晴海フラッグ4LDK100㎡超を転売ヤーから買いました。

家族構成(5人)上の判断だったのですが、ブロガー様の皆様の分析にもあるように、今のところ広い面積の部屋ほど坪単価も高く推移しているように思われます。

そこで質問です。

・数年前まではグロスが張らないよう広い区画ほど坪単価が安かったのに、このような変化が起きたのはなぜでしょうか?

・デベロッパーの利益を考えると、流行りの60㎡台の3LDKよりも80㎡、90㎡超の3LDKを多くした方が良いように思います。今後デベロッパーの商品企画にも変化が起きるでしょうか?それによって需給バランスが変化し、また広い区画の坪単価が安くなることもあるでしょうか?


 

お便り頂きありがとうございます!

こちらのお便りはのらえもん師匠がすでに答えておりますので、合わせてご確認ください。

なぜ広い専有面積のマンションほど坪単価が高くなったのか?謎に迫る



 

私からは湾岸エリア内における現場レベルのもう少しミクロな視点でお答えさせて頂きます。

なぜ広い部屋の方が成約価格が高くなるのか?という問いに対する私の結論ですが、

 

ずばり、「買い替え組が購入しやすいから」です。

 

 

5~10年前に居住用でマンションを購入された方が、子供が大きくなってきて手狭になってきて、より広いお部屋に買い替えたいというご相談は大変多いです。

 

ちなみに湾岸エリアでいうと、湾岸エリア内で買い替えをしたいという要望が大変多いですね。

同じマンション内での買い替え希望の方もたくさんおります。

 

 

さて、買い替え組と一次取得組の最も大きな違いはなんでしょうか。

 

それは「含み益の有無」です。

 

早くからマンション購入をされていた方は、現在含み益が数千万円単位である方も珍しくないでしょう。

最近もご相談を受けた方は2年程度で含み益5,000万円近い方もおりました。

 

 

含み益があることのメリットは2つあります。

 

一つ目は、気持ちの余裕があることです。

 

具体的には、

「これだけ含み益がすでにあるし、次買うマンションが多少価格が下がっても構わない」

「買い替えでマンションを売れば一気にキャッシュリッチになる」

「次買うマンションは少々無理した価格でもいける」

等々という具合です。

 

つまり、含み益があればあるほど、「次の購入先に対しても強気に出られる」という訳です。

 

その強気な買い替え組の受け皿になっているのが「広いお部屋(70㎡以上)」という構造です。

 

 

一方で含み益がない一次取得組はどうでしょう。

 

これだけ価格が上がったマンションを買うのは清水の舞台から飛び降りる覚悟なのではないでしょうか。

そうなると、心情的にもなかなか強気には出られないはずです。

 

一次取得者さんの多くは、独身または、結婚や出産を機に購入検討を開始する方が多いと思います。

そうなると、湾岸エリアでは広さとしては50〜60㎡前後で探される方が多いです。
広いお部屋を欲しくとも価格が高過ぎて手が出ないという背景もあります。

 

結果として、強気に出にくい一次取得組に選ばれるお部屋と、強気に出やすい買い替え組に選ばれるお部屋で価格差が開いているという構造です。

 

 

そういう意味では間取りも大事ですね。

例えば同じ50㎡でも、1LDKと2LDKでは売りやすさが異なります。

1LDKの売却も多数経験がありますが、なかなか苦戦しがちではあります。

 

 

 

含み益があることによるもうひとつのメリットは、

「借入額が伸びやすいこと」です。

 

最近は買い替え組に対するローンのハードルが下がってきた印象があります。
銀行も「含み益」を考慮してくれるようになり、ご自身の想像以上に借入額が伸びると思います。

 

ご年収の10倍近くでローンが通るということも珍しくありません。

 

さらに、「後売りローンOK」や「元金据え置き」など、買い替え組に嬉しいサービスもあります。
最近の買い替えローンの王道は、「三井住友銀行」「きらぼし銀行」の2つですね。

 

価格が上がり過ぎて同エリア内での買い替えを諦めている方も多いと思いますが、事前審査をすることで想像以上にローンの借入額がのびて、ご予算に手が届くかもしれません!

 

ローンの審査基準の緩和という点では、一次取得組も同様です。
ご年齢が若ければ、借入期間35年以上の長期ローンという選択肢もあります。

 

最近の傾向としては、恐れず長期ローンを利用される20代・30代のお客様も多い印象です。
将来性のある湾岸エリアであれば、個人契約で賃貸に住んでいるよりも、当然リスク覚悟の上でもまずはポジションを持つことを優先で判断される方も多いのかもしれません。

 

 

また広い区画の坪単価が安くなることもあるでしょうか?

 

もうひとつのご質問で、「また広い区画の坪単価が安くなることもあるでしょうか?」ということですが、私の見解としては、当分はないと思うものの将来的には落ち着いてくるのかなと思っております。

 

当分はまだ広いお部屋の需要が高そうではあるので今後5~10年くらいはこの傾向が続きそうな気がしますが、時代は繰り返すというものです。

 

今のファミリー世代のお子様が大きくなって自立していくと、逆に広いお部屋が必要なくなるでしょう。

 

そうなると、将来的には「広いお部屋から狭いお部屋への買い替え希望が増える」という未来も大いに考えられます。
すでにそういう相談もポロポロあります。

※湾岸エリアはファミリーに人気というのは周知の事実ですが、買い物も便利で大学病院も近いなどのオールインシティの真骨頂として、実は湾岸は高齢者さんにとってもやさしい街なのです。

 

湾岸エリアの場合はファミリーサイズのお部屋の割合の方が多いので、逆に狭いお部屋の数が限られるという点で、将来的には狭いお部屋の単価が上がりやすくなるかもしれません。

 

上記、参考になりましたら幸いです。

 

本日は以上となります。
ご講読頂きありがとうございました!

 

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ABOUTこの記事をかいた人

不動産コンサルティングマスター。2022年MBA取得。現場で仲介営業を10年経験済。取引件数500件以上。賃貸・売買どちらにも精通。多数メディア出演経歴あり(NHKクローズアップ現代・ABEMA TV・香港TV等)。不透明な不動産取引業界を透明化させ、失敗のない購入・売却のサポートをすることが使命!マンション購入は怖くないと発信していきたい!皆さんのマンションライフを応援しています!YouTubeもやっておりますので是非ご覧下さい!

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