晴海フラッグ SKY DUO|当初販売価格、上階住戸より下階住戸のほうが高い!?

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晴海フラッグ SKY DUOの転売希望価格の「上乗せ率」を調べていたら、妙なことに気がついた。
当初販売価格の値づけについてである。

「期分け」販売

晴海フラッグに限らず、一般的に住戸の価格は、リビングの向きや間取り、階数や専有面積の違いなどによって価格差が設定されている。同じ面積であれば、中住戸よりも角住戸の方が価格は高いし、階数が高い住戸ほど見晴らしが良くなるので価格が高くなるというのが基本原則。

ところが、SKY DUOの当初販売価格は、販売された時期(期分け)によってこの原則が当てはまらない住戸が散見されるのである。

SKY DUOは次のように、3回に分けて販売された。
  • 第1期:2023年7月
  • 第1期2次:2023年11月
  • 第2期:2024年10月
SKY DUOの当初販売価格については、下記のスムログ記事に一覧表を掲載した。

「期分け」分析

以下、 SUN VILLAGE(5街区)に建つT棟(TOWER 5)の中低層階(3~30階)を例に、解説する。

分譲価格の分布を可視化:TOWER 5(3~30階)の場合

まず、当初販売価格を色によって可視化する(次図)。濃い赤色ほど高く、濃い青色ほど安くなる設定とした(以下の図も同様の設定)。

日当たりの良い「南西角」「南」「南東角」向きの住戸の赤色は濃く(分譲価格が高い)、日当たりの悪い「北」向きの住戸の青色は濃い(分譲価格が安い)という状況は、一般的な値付けの原則に準じている。

でも、期分けを境に、「一般的な値付けの原則」が大きく崩れていることにお気づきだろうか。

分譲価格の分布

坪単価の分布を可視化:上階住戸より下階住戸のほうが高い!?

特に、期分けの境界が錯綜している部分を詳しく見てみよう。

専有面積の影響を排除するために、坪当たりの当初販売単価(=当初販売価格÷専有面積×3.3)を計算し、期分けの違いが分かるように可視化してみた(次図)。

最初に気づくのは、20階と19階を境に、単価が大きく変化していること。

具体的には、20階以上を対象に販売された第1期と第1期2次の単価に対して、19階以下を対象に販売された第2期の単価のほうが高いという逆転現象が起こっているのだ(次図、ピンク色の破線で囲んだ部分)。

なぜこのような逆転現象が起きているのか。あとから販売された第2期の分譲価格がそれ以前に販売された分譲価格よりも高く設定されたからなのであろう。

坪単価の分布

階の違いによる坪単価の分布を可視化:第2期でジャンプ

期分けを境に値付け水準がジャンプする現象を俯瞰するために、3階住戸の坪単価を基準に、4階以上の住戸の坪単価との差(=各階の坪単価-3階の坪単価)を計算し、階数方向の期分けの違いが分かるように可視化してみた(次図)。

第2期の価格水準は、第1期・第1期2次の価格水準と比較して大きくジャンプしている様子が読み取れる。第1期と第1期2次との間では、価格水準の大きな違いは、あまり見られない(多少ジャンプしているところはある)

階の違いによる坪単価の分布
以上を踏まえ、新築マンションが期分け販売された場合、なるべく早い「期」で買ったほうが安く買える可能性が高い、というのが本日の結論

一般的にも、遅い「期」のほうが安くなるというような可能性は低い。なぜならば、先に購入した人から「あとから販売された住戸のほうが安いのはけしからん」といったクレームを避ける傾向にあるからだ。

マン点
本記事の記載内容にかかわらず、物件決めるのは自己責任でお願いします

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一級建築士/マンションアナリスト/長寿ブロガー(19年超)

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