ワールドタワーレジデンスの価格からみる都心不動産の価格形成

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皆さん、こんにちは。

東京都心マンション価格がニューヨークや香港と比較すると『まだまだ割安』と言われていたのは2023年頃までで、現在は世界の都市部の流通価格と肉薄していると考えられます。

2023年のbloombergの記事によると、100万ドルで購入可能は広さ(100万ドル≒1億4000万円)は、

東京    :60㎡→坪773万円
ニューヨーク:33㎡→坪1414万円
香港    :21㎡→坪2222万円
モナコ   :17㎡→坪2745万円

でした。


現在東京の坪773万円ですと、勝どきや豊洲の水準で、超都市部については坪1000万円以上が一般的になってきました。

今回は、ワールドタワーレジデンスを例にいよいよ潮目が変わってきた都心マンションの価格形成について見ていきます。

ワールドタワーレジデンスの物件特性

まず、物件の基本情報を確認しておきましょう。

立地・アクセス
・JR山手線・京浜東北線「浜松町駅」徒歩2分(直結)
・東京モノレール「浜松町駅」徒歩3分
・都営大江戸線・浅草線「大門駅」徒歩4分

建物スペック
・地上46階建
・総戸数389戸
・制震構造
・2024年11月築
・三井不動産レジデンシャル分譲

共用施設
・コンシェルジュ
・フィットネス
・パーティールーム
・ゲストルーム
・ラウンジ
・バーラウンジ

最大の特徴はデザイン性と言えます。

パトリシア・ウルキオラ氏が手掛けた唯一無二の共用部は所有感を満たします。


そこに、羽田空港へアクセスの良い浜松町直結、東京タワービュー(西向き、今後の建築計画により見えなくなる可能性もある)という条件が重なり現在かなりの高価格で取引されております。

外観やデザインの資産性への影響力は年々強くなっております。

ホシノアーキテクツが手掛ける、パークタワー勝どき、三田ガーデンヒルズ、豊海タワーマリン&スカイの例をみると良く理解できます。

 

現在の価格相場分析

2025年3月現在売りに出ている住戸は7件、40.15㎡1LDK~57.13㎡2LDKとサンプルが少なく、なんとも言えませんが、平均坪単価2042万円となります。

新築売出時と比較するとざっくり2倍程度となります。

山手線エリアでも断トツの高額です。

東京駅から歩ける範囲のパークシティ中央湊ザタワーなどが坪900万円程度ということを考えると圧倒的な金額と言えます。

 

周辺エリア・類似物件との比較

浜松町エリアの主要マンションと比較すると、

・パークコート浜離宮ザタワー:坪単価1500万円程度
・ブリリアタワー浜離宮:坪単価1000万円程度
・東京ツインパークス:坪単価1200万円程度

となりパークコート浜離宮ザタワーはつられて価格上昇している印象です。

また、港区の高額タワーマンションと比較すると

・虎ノ門ヒルズレジデンシャルタワー:坪単価3000万円程度
・パークコート赤坂檜町ザタワー:坪単価3000万円程度
・アマンレジデンス:坪単価6000万円程度

となります。

港区内では、まだまだ高額物件は多数あるものの、エリア内では圧倒的高価格ということが言えます。

これは、マンションの価格というより、もはや骨董品やアートの様な高価な一点物の値動きに近いと考えられます。

富裕層がお金からの価値保存対象として考える対象ということです。

三田ガーデンヒルズにも同様のことが言えます。

投資的視点からの価値分析

賃貸ですと、

・2LDKの想定賃料:60万円程度/月
・想定利回り:1.8%程度

となります。

事業融資の金利が2%程度と考えると逆ザヤとなり、投資対象として全く適していないことから、やはり骨董品やアートの様に価値保存の手段という価格形成となると言えます。

 

現実的な購入戦略

ワールドタワーレジデンスの価格は私たち一般人には手が出せないレベルとなっております。
今回考察して言えることとしては、

・広域品川圏(浜松町~大井町)で考えると、品川の利便性が今後圧倒的に上昇するため、浜松町直結で坪2000万円以上の価値があれば品川Vタワーはアップサイドが期待できる
・隣駅の田町は、徒歩10分以内でもタワーマンションが坪700万円以下で購入可能なので今後の駅前の開発を考慮しても、まだまだ買い
・八重洲口から歩けるパークシティ中央湊ザタワーなどは、まだまだ取引相場がポテンシャルより低いと考えるのが妥当

というところです。

現在物件価格の上昇は限定的であり、価格上昇が見込めるエリアはつまり価格維持が固いエリアなので積極的に選びましょう。

まとめ

日本の不動産が二極化していくと言われて久しいです。

これは人口減少局面において、人口が維持され需要がある物件とそうでない物件の二極化という意味です。

しかし、その中でも更に相場を逸脱して高値で取引される物件も出てきました。

外観やデザインの秀逸性が資産性に占める割合は高まっております。

是非、意識して物件を選びましょう。

これからも皆様の物件購入のお役に立てる記事をアップしていきますので引き続きよろしくお願いいたします。

ABOUTこの記事をかいた人

東京都心マンションソムリエ稲垣ヨシクニです。 東京都心部マンションの物件紹介、エリア紹介、購入基礎知識などを発信していきます。 よろしくお願いいたします。

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