今週号のSUUMOは住居費生涯コスト損得比較という特集号でした。みなさん読まれましたか?
「賃貸に住み続けるか、それとも家を買うか。家賃はもったいないけど、ローンを背負うのはなんだか怖い。---いつか買いたいならなるべく早めの検討を、早めに購入した方が総住居費は安くなる」という結論でした。
そうかもしれませんけど、私の読者でそんな視点で迷っている人はおらんと思うのですけどね(ゲス顔)。そもそも、この比較表って「購入賃貸に限らず新築物件の気持ちよさ」とか「年取ったときに新しい物件を借りることの困難さ」とか「子どもが地元・愛着を持つ実家を持つことの良さ」とかそういうファクターが全く入ってませんものね。
のらえもんの購入相談フォームへ寄せられる質問で賃貸vs購入で多いパターンは、「いま社宅が用意されて住んでいます、XX歳までで出なくてはいけない、期限まで残り6年。このままギリギリまで社宅で過ごすべきか、先日訪問したモデルルームの物件を買うべきか」みたいなノリですね。
そういう場合、私の結論はばっさりこんな感じで書いてます。
「ご自身が、経済合理的に住宅を購入したいとお考えなら、社宅用意されている企業にお勤めなら、ギリギリまで会社の福利厚生でスネをかじるのが一番です。しかも新築マンション相場はバブル崩壊後最高水準となっています。子どもの進学など相当な理由がないなら6年間という期間を使って相場の変動をじっくり待ってもいいのでは?」
だって、上の事例だと、賃貸月12万~14万円。ファミリー向けなら首都圏では安い方の相場だと思いますけど、社宅だと月2万円とかですもの。圧倒的に有利です。社宅が用意されていない会社でも、会社補助が賃貸の場合かなり手厚いというパターンもありますね。
経済的な面だけでいえば、歪みがない市場を想定すれば、「購入vs賃貸」の結論ほぼイーブンなのですから、社宅にいる期間、「購入しないことで得られる利益分」だけ得をするはずです。
しかし、そうじゃないのでしょう?
モデルルームに行ったきっかけが何かしらあったのでしょう?
社宅にいると掃除当番や班長がめんどくさいとか、
周りからの目が気になってしょうがないとか、
自分の子供よりも優秀すぎる同僚の同級生の存在とか、
ボロい社宅の現状からモデルルームに行ってみたら夢みたいだったとか、
いま、購入をお考えなのはそういう動機からなのでしょう?
動機を大切にするのか、それとも経済的に正しい行動をしたいのか。奥様を説得する材料を私に尋ねられるよりも、奥様の心の内にある動機と自分の財布を気にするべきだと思うんですよ、私。
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