スムログのお便り募集フォームから、めずらしく私へ名指しの質問があったのでお答えいたします。
お名前:てんどん
のらえもん様
現在、関西のタワーマンションに住んでいる者です。
先日NHKで放送されたメガクライシスという番組で「長周期パルス」という問題が取り上げられていて結構衝撃を受けました。タワー物件に住むにあたってこれまで長周期地震動や地盤の液状化というリスクについては理解しており、もし最悪の事態が起こった場合でも数カ月の間エレベーターやガス・水道が使えない生活さえ我慢すれば、ほぼ一生に一度のことだし快適なタワー生活と引き換えに受け入れられるレベルのリスクかなと思っていました。
しかしこの長周期パルスの場合建物自体が破壊されてしまう可能性が高く、一時的な不便とは比較にならないリスクがあるように感じました。
おおよそ被災する可能性は60歳までにガンになる可能性と同じくらいかなと思うのですが、これって目を瞑って知らなかったことにしておいた方が幸せなのでしょうか。
のらえもんさんならどのように考えるのか参考にさせていただきたいのでご意見をお聞かせ願えないでしょうか?
見たのはこちらの番組でしょうか?
MEGA CRISIS 巨大危機Ⅱ
~脅威と闘う者たち~
第1集 都市直下地震 新たな脅威
“長周期パルス”の衝撃
私、この放送を見ていませんでしたので、NHKオンデマンドから・・・と思ったら、2週間経っていたので見逃し番組から消えていました。しょうがないので、Gooテレビのテレビ番組書き起こしを読ませていただきました。
以下、てんどんさんが懸念された部分に関しての番組の概要をかいつまんでご紹介しますと:
- 熊本地震のような直下型断層地震で「長周期パルス」が観測された。これは、従来地震に強いとされてきた建物にも一撃で大きなダメージを与える。
- 新宿の大学で熊本地震と同じ長周期パルスを与えると最上階で揺れ幅2.7m、下の階で柱の損傷が集中
- 阪神淡路大震災では長周期パルスが確認されていなかった。
- 免震ですら安全とはいえない。熊本地震で免震装置の動きが40cm観測されこれは設計時最大の揺れ幅だった。これ以上だと建物が擁壁にぶつかり破壊されている。
- 専門化が一番リスクが高いとする活断層は大阪の上町断層帯。超高層ビルやマンションが立ち並んでいる。
- 熊本地震のような断層が地表に現れる地震が上町断層帯で起こった場合、マンションは傾き、非難は困難を極める。最悪の場合、大阪市内の150ヵ所で火災が発生するという。
(上町断層帯。地震調査研究推進本部より)
なるほど、大阪の上町断層帯が名指しされてしまったのですね。大阪の都心部にがっつりかかってますものね。「長周期パルス」についても私はじめて聞きました。断層のすぐ近くは危険、ということのようです。東京で有名な断層は立川駅すぐそばを通る立川断層というのがあります。
番組内容を見る限り、タワーマンションに限らず、職場のビルや戸建てでも破壊されかねないと理解しました。そうなると、自分でできるリスク管理としては、上町断層帯を避けて職住を求めないといけないことになりますね。
私は大阪に住んだことが無いのでわからないのですが、上町断層帯を避けて住まいを探すことは可能でしょうけど、職場にビルの移転をおねだりできない以上、転職しないと完全に避けることは不可能かもしれません。
ただ、心配しすぎという面もありますね。そもそも地震はいつ起こるかわからないので。それに、逃げた先で巨大地震に会う確率だってあります。現に熊本地震が起こるまで、熊本県はもっとも地震の被害が無いだろうと考えられていた地域でした。
私ならどうするか、ですけど・・・この答え難しいな。
いろいろ考えましたけど(そして一部の方には大変申し訳ないのですが)、番組を見て深刻に考えられたのなら、知らんぷりせずに大阪中心部を避けて住むかもしれません。住まいは自分だけでなく家族も住む場所ですから。
マンションブロガーの方がこの番組を見ていない(録画もしていない)ことに衝撃を覚えました。東京都心部の活断層がはっきりしないことから大阪が取り上げられていましたが、東京には無数の断層崖があることは事実ですから、活断層でなくても被害は甚大出ることは明白だと思います。購入を検討するマンションがどんな地形に位置するのか十分に調べたいですね。
大阪市の上町断層の南側で、約100m東側(高い方)にマンションがあります。 悪いことに高台ですが、地下水位が高く液状化の恐れがあります。 ところが、風致地区で文教地区とされていますので、住宅地としての人気は高く、マンションも買い手は多く、義務教育中は子供のため居住通学させたい方もおられ、賃貸としての需要もあります。 地面の中のことは分からず、地層データも、まとまったものはありませんので万事窮すです。