★マンション購入で後悔したくない方へ★このブログは、マンション購入に関する疑問や諸問題を解き明かし、マンション業界OBが業界の裏側を知り尽くした目線でハウツ―をご紹介するものです★★特に資産価値を気にする方は是非ご高覧ください☆★・・・・原則として、毎月5と10の日に投稿しています。
宣伝じみてしまうことには目をつぶっていただきたいと思います。筆者は、「マンション評価の無料提供」を6年以上、続けてきました。購入しようとなさっている物件を、第三者たる筆者の目で客観的に評価し、少なくとも1件5時間前後の時間を要するレポートとして提供しています。
継続的に本ブログをご訪問くださっている読者ならご存知の「マンション評価サービス」のことですが、ご依頼が立て続けに来るようになって、対象を全国から首都圏に限定させてもらったり(他の地域は有料)、件数を1物件(2件目以降は有料)にさせてもらうようになったりしていますが、それでも、ご依頼の波があって、ときどき予定期日(納期)から遅れてしまったりします。
アナログ人間の筆者には、機械が取って代わることのできない職人的な手作業、機械では測れない、人間の目や手の感触を必要とする仕事が向いているらしく、天職のように思って続けています。
人力には限界があるので、徹夜になることも少なくない日々をおくっていますが、体力に物を言わせて頑張っているところです。それもこれも、「喜んで下さる方がいればこそ」です。
レポートをお届けすると、「素人では分からない貴重なご意見を頂戴することができ、マンション選びの大きな助けになります。自分でいい物件を見つけ、購入すべきかどうかを判断していくというのは本当に難しいものだということを実感いたしました」や「これほど精緻なレポートを無料でいただけるとは思ってもみませんでした。長期的視野に立ってのご意見にも論旨明快で感激しました。安心して契約に臨めます」というご感想は昨晩届いたものです。
これまで、たくさんのご感想をお寄せいただき、それが継続の原動力になっています。「モチベーション、やる気」などでは語れない「生きる喜び・やりがい」に近いものを感じながら、だから楽しくやれるのだろうと自己分析していますが、ときどき悲しいこともあります。
それは、筆者が遠慮会釈なく「ズバリ」の評価をしてしまうためか、きっと憤慨しているのだろうと想像するケースでは、レポートをお送りしても「届いた」のメールすら来ないからです。
筆者にしてみれば、5時間もかけて作ったレポートが台無しになったような気分になるのです。そんなケースは、これまで何度もあったのですが、そのたびに「依頼者の喜ぶように賞賛や美辞麗句を並べようか」などと悩んだこともありましたが、「それでは意味がない」と思い直し、届いたメールが来なくても最近は気にしないようにしています。
5時間かけて作成する無料の評価レポートは、30ページからときに50ページにもなります。ワードで作成した文章主体のレポートなので文字数は多く、昨晩お送りした都内のある物件でカウントを見たら16,000語を超えていました。
中古物件になると、チェック項目も助言項目も多くなるため、20,000字くらいになるのです。共通項で転用できる部分もありますが、それでも毎回10,000字以上は書いていることになりそうです。
ところで、レポートは長ければいいというものではありません。昔、何かの本で読んだのですが、コンサルタントという職業に欠かせない「レポート」。その価値はページ数ではない・レポートのボリュームではない。1頁のレポートの方が100頁のレポートに勝るということもある。確か、そんなフレーズでした。
しかし、一世一代の買い物かもしれないマンション購入の是非を判断しようかというとき、参考にしたいとご依頼くださる方の期待に応えたいと思うと、短いフレーズでお伝えするのは至難の業です。
基礎的な知識をどのくらいお持ちの依頼者かも全く分かりませんし、よく勉強している人らしいと推察できても、ネット上の誤った知識を鵜呑みしていたり勘違いしていたりする人も少なくないので、筆者は可能な限り丁寧に解説を試みます。
また、「こう考えます」や「思います」には「何故なら」を必ず付記しています。
ときどき我ながら冗長な表現だなとか、回りくどい文章だなと反省もします。
できるだけ分かりやすく、名文でなく明文を書こうと努めます。そんなこともあって、見直しと推敲を繰り返して仕上げるので、即日レポートを送ることはできないのです。「文章は一晩寝かせろ」を肝に銘じています。書きたいことが頭に残っていると、推敲は効果がないので、一旦忘れるために一晩置くことが必須なのです。
それでも、あとで読み返す機会があって気付かされます。誤字や脱字、言葉の誤用、稚拙な言葉の選択、文と文が唐突である、何を言いたいか分からない、そんな文章になっているときがあります。このブログでも、投降後に電車の中で読み返してみると、顔が真っ赤になるときがあるのです。
話がだいぶ脱線して遠くまで来てしまいました。これも筆者の悪い癖ですが、ブログなのでお許しいただけるかなといつも甘えてしまいます。
さて、本稿は「悩ましいときだけに」でした。何が悩ましいのか、突き詰めていくと、次の2点に集約されそうです。
ひとつは「高値で買うのは仕方ないのだろうか」、もうひとつは「物件がない」です。
前者は、「今買うと、売却したときの損失額はいかほどか?」や「昨今の高騰はある程度は致し方ないかと考えますが、この物件がどのぐらいリセールバリューを保てるのか知りたい」、「そもそも今は購入時期ではないのでしょうか?」というお悩みですね。
後者は、「田の字の間取りが気に入らないけれど・・・」や「直貼りが気になる」、「梁が目立つ」、「駅から10分は遠いが仕方ないのでしょうか?」、「全く土地鑑がないのですが、この地域の将来性はどうでしょうか?」といった類のご相談物件についてですが、これはとどのつまり、「本意ではないが辿り着いた結論がこのマンションなのです。客観的な意見を聞きたい」ということです。これは、新築物件が非常に少ない(ひと頃の半分)という事実が背景にあるためです。
このようなお悩みには筆者のような第三者の意見は役に立つものです。これは自画自賛ではなく、立場の違いというものは時に有効だという真理に基づきます。他人だからこそ、冷徹な判断や所見を述べることが可能なのです。
●「高値で買うのは仕方ないのか」について
現状のマンション市場は、新築・中古とも価格が急上昇し、2012年頃に比べて25%は高くなりました。最近4年ほどは建築費・地価上昇の影響を受けて新築マンションの価格は急騰し、連動する中古マンションも同様に価格急騰のトレンドにあります。
多少の差はあっても全ての物件が高値になってしまい、誰もが高値掴みを強いられてしまう時期に当たっているのです。
高値買いしてしまうとどういうことになるかも考えなければなりません。しかし、待って得策とも言えません。
いずれにしても、安く買える方がいいのですから、最終的には価格交渉を頑張ることがカギですね。
(新築マンションでは価格交渉が不可能なケースもありますが、チャレンジしたい点です)
※交渉の方法の詳細はこちらから「NO.18 新築マンションの値切り方」ご請求ください
筆者に届くご相談メールには、揺れ動く心境が行間から感じ取れるものが圧倒的に多いのですが、その中で特に目立つのが「2020年まで様子を見ようかとも考えています」です。
言うまでもなく、価格上昇が激しいため、「高値掴み」をしてしまうのではないかという懸念を抱いていることに理由があります。しかし、何年待てるのでしょうか?待って確実に価格が下がり、希望の物件に巡り合えると信じられるでしょうか?
そもそも、マンション購入の動機は買いたいと思う時期とリンクしていることが多いものです。買いたい時が高値だったとしても仕方ないとは言えないでしょうか?
<マンションを買いたいと思い始めるきっかけ>
マンション購入のきっかけとも動機とも言えるものとしては、結婚、子供の誕生、転勤、子供の進学、子供の独立、定年といった人生の転機やライフステージの転機が挙げられますが、もう少し噛み砕いて列挙してみます。1)賃貸マンションに住んでいるが、契約更新で値上げ通告を受けた。
2)子供ができて手狭になったので引っ越しを考えたが家賃が高く、これだったら買った方がいいかもと思った。
3)頭金を援助するから家を買いなさいと親から電話がかかって来た。
4)結婚するに際して賃貸を探していたが、不動産屋さんが買うことを勧めてくれた
5)新聞広告やポストに投函されたチラシが目に留まった。
6)知人がマンションを買ったことを転居通知で知った。
7)安普請の賃貸マンションに住んでいたが、地震の揺れに驚き、丈夫な分譲マンションに住みたいと思った。
8)2階の居住者がうるさいので遮音性の高いマンションに住みたいと思った。
9) 知人が海外転勤中のマンションに安く住まわせてもらっていたが、転居するにあたり、同等の賃貸マンションを探したものの、見つからず、買う方向で検討することにした。
10)共働きをしている間に、住宅ローン控除を二人分使えばとくだと知ったので。
11)持ち家の人の中では、同じマンションの売り出し価格をチラシで知り、「結構高く売れるんだ。うちも〇〇〇万円くらいで売れるかも」と思ったことがきっかけだった人や、「このマンションを買いたい人がいます。お知らせ下さい」という仲介業者のチラシに触発されたという人もあります。
12)同じ社宅に住んでいた同僚がマイホームに転居したことで、「うちも考えようか」となった人もあると聞きます。社宅の解体計画のために転居を迫られて急きょ行動を開始したという例もたまに聞きます。
13)子供が独立したために広い家を持て余しているうえ、駅から遠いので、夫婦二人のためだけに駅前の便利なマンションに住み替えたい
もっと実例はありますが、80%以上はこの中に入るのではないかと思います。
<買いたい時の市況>
買いたいときに価格も金利も高かったという記憶をお持ちの人も多いはずです。会社までもっと近い場所にマイホームを買いたかったが、予算が届かず仕方なくここ(郊外)を買ったという先輩も多数あるのです。筆者も最初に購入したときの住宅ローン金利は住宅金融公庫で5.5%でしたし、銀行ローンと併用する必要もあって確か8%を超えていたと記憶しています。
次に購入したときは、元のマンションを高く売ることはできたものの、次の新築物件の価格は大きく跳ね上がっていたのです。しかし、買い替えの動機は我が家の事情で「待ったなし」でした。
このように、買いたいときの環境が絶好だとは限らないのです。
また、あるときマンションデベロッパーの役員だった知人から新築マンション開発の苦労話と企画に当たっての知恵と工夫、その結果誕生した優良なマンションについて熱く語る話に引き込まれて買う気になったことがありましたが、それが思わぬ売却利益をもたらしたことがありました。
前者は、買わなければならない家庭内の事情によるものでしたが、現在の市場と同じようなときで、少ない中から偶然見つけた良いマンションでしたが、他に匹敵するようなものは全くなかったことに加え、残戸数が2戸しかないと聞いて、慌てて申込金を入れて部屋を抑えたのです。
そのとき所有していたマンションは、びっくりするほど高く売れそうでしたが、購入マンションもそれ以上に高く値付けされていました。
後者は、全く買う気がなかったにも関わらず、いつか都心へ住み替えたいと思っていた心の奥に仕舞っていた願望が知人の話によって刺激された結果の買い物でした。いま思えば、そのマンションはとても安かったのです。
都心なので、それなりの価格ではあったのですが、値上がりトレンドを描く手前の時期でした。
<買いどきに買いたいと思わなかったと悔やんでも仕方ない>
家は買いたい時、買わなければならない時に、都合よく安値である確率は低いのかもしれません。ライフステージと購入時期とは無関係ではありません。結婚、子育て、転勤、定年、子供の独立などとマイホームの購入や売却は密接に関わっています。
高度成長期に社会に出た人、バブル期に就職した人、バブル後のデフレ時代に少年期にあった人、高金利時代にマイホームを買った人、バブル時代に郊外で買うしかなった人、低金利のローンでマイホームを買えた人、バブル後に都区内でマンションを買えた人など、例を挙げればキリはないですが、それぞれの人生は経済や社会構造の変化など、時代背景によって良くも悪くも影響を受けるのです。
人生のイベントの中でマイホーム購入は重みあるものですが、タイミングが悪いとしても、それを不運と嘆いたり恨んだりしても仕方ないことです。つまり、5年前に買っていたらなどと考えても、死んだ子の年を数えるようなものなのです。
過去には、高値で買ってしまったために売るに売れず苦しんだ人もあったでしょう。売れた場合も、その損失額が半端なものではなかったという人もあるはずです。
しかし、経済的には損失だったとしても、そこに住んでいた時間の幸福は、大きな「精神的利益」を得て余りあったはずです。
幸福はお金で買えるものばかりではありません。また、幸福をお金に換算することはできないと思います。そこに住んで得られる幸福感や、住まいの満足感を「使用価値」としましょう。「使用価値」は、個人の価値観や家族の事情などによって幅があるもの、その大きさは他人には測り知れないものがあります。
つまり、場所を含め、快適な暮らしができそうなマンションであるなら、どんなに高額であっても、また値下がりして経済的な損失を被っても、その決断は間違いでないことが多いのです。
<価格の見通し>
歴史を振り返ると、マンション価格は上下動を繰り返して来ました。突き詰めると、物の値段は需要と供給の関係で決まって来るもので、材料費が上がった、人件費が上がったなど供給者側の事情から値段を付けても、買い手の購買力がついて来なければ需要は減退し、売り手は値段を下げるほかありません。
マンション価格もバブル経済崩壊後に大きく値下がりしましたが、2000年ごろに底を打ちました。その後、2005年頃から再び上昇、2010年には再び値下がりに転じ、最近は2013年に急転、前年比8%も上がりました。2014年以降、上昇が続き、2016年は2012年比で25%も上がったのです。2017年も頭打ち状態になりかけていますが、値下がりの気配はまだありません。
では、今後の見通しはどうなのでしょうか? 多くの業界人が言うのは2020年までは下がることはないというものです。とすれば、価格が低下し、買いやすいレベルになるのは早くても2021年以降、2022年か2023年頃となるのです。
そう聞けば、「そんなに待てない」と感じることでしょう。それぞれの購買動機から見て自然な想いです。もっと早い時点で値下がりに転じることはないのでしょうか? 絶対ないとは言い切れないはずです。
価格が下がっても金利が同時に下がるとも言えませんし、住宅減税などの支援幅が狭くなっている可能性もあるのです。
このようなことを深く掘り下げて行くと、購買環境の変化を予測するのは簡単でないことに気付くことになります。としたら、あまり先行きを考え過ぎても仕方ないというのが結論です。
5年も6年も待てない事情があるなら、高い物件でも買ってしまう選択は悪くないのです。
「思い立ったが吉日」「善は急げ」の格言ではありませんが、「高いけど買うことにしました」、そう言って決断された方に拍手を贈りたいと思います。
-
買いたいときが買いどき
お金儲けの才能に恵まれた人や賭け事が得意な人が世の中にはたくさん居ると聞きます。筆者の身近なところにも、その種の御仁がいます。未来やチャンスなどを読む才能に恵まれた人はともかく、そうでない人は今のような時期にどこへ拠り所を求めたらいいのでしょうか?
考えるほど混乱するばかりという人も見られます。また、急がないとますます高くなるという焦りが先走り、現場の営業マンの口車に乗せられてしまう人もあるようです。
こんなときは、「買い時はいつか」を考えない方が良いかもしれません。買い時は貴方にとって常に“今”だからです。
見学したとき、この場所、このマンションに住みたいと感じた、その気分を大事にすることですね。
「買いたい」そう思ったときが買い時というわけです。そう考えれば後悔せずに済むことでしょう。
●「物件がない」について:新築がなければ中古があるさ
新築マンションの供給戸数は低迷しています。ひと頃の半分に減ってしまったのです。首都圏の新築マンション年間供給戸数の推移をみると、最近数年は10年前と比べると半減しています。首都圏全体は以下のようになっているのです。
2004年:85,429戸・2005年:84,148戸
2014年:44,913戸、2015年:40,449戸、2016年:35447戸となっています。
このデータを1990年頃からの長期推移でお見せすると、殆どの人が「そうだったのか。いくら探してもないはずだ」と異口同音に語ります。
何故こんなに減ってしまったのか、その理由もはっきりしていますが、次の機会で披露させていただこうと思います。
局地的な供給化過剰を懸念する声もときどき耳にしますが、全東京で見ると足りないのです。今日は割愛しますが、需要が半分に減ったわけではないので、絶対供給数が少ないことは明らかです。
筆者は、3年くらい前から、新築が足りなくなる。中古も視野に入れましょうと何度か主張して来ました。 日本国民は、なぜか新築志向が強いようです。
そればかりでもなく、中古は買いにくいという事情もあります。売り手(仲介業者)の努力不足もあるのです。
しかし、新築以上に優良な中古は結構あるのです。
●発想を転換すれば道は開ける
新築から中古に目を向けてみることも発想の転換だと言えるかもしれませんが、それ以外にもいくつか例が考えられます。筆者も、発想を換えてみることで、たちまちマイホーム取得が実現するという成功事例に何度も関わってきました。大胆な発想転換でなくても、ほんの少し着眼点を買えるだけで見つかることも少なくないのです。
例えば、「3LDKを2LDKに変更する」とか「タワーマンションの上階希望を下層階に変更する」、「南向きを敢えて北向きにする」、「内陸部が安全と考えて見向きもしなかった湾岸エリアも見てみる」、「新築の売れ残りばかり狙ってみる」、「築浅でなく、築20~30年物件を狙ってみる」といったことです。
もし、皆さんがご自身の発想の転換から選び出した物件、若しくは策について「有り」かどうか、その候補物件は問題ないか、そんな疑問をお持ちになったら、その節は是非とも筆者の「2大サービス」をご利用ください。
★★★三井健太の2大サービスはこちら★★★
「マンション評価サービス」と「将来価格の予測サービス」・・・・・・・本日はここまでです。ご購読ありがとうございました。
無料セミナー11月26日開催のお知らせ
(三井健太が講師としてお話しします)タイトル:「今は買いどき?マンション市場の現状分析と近未来展望」
副題:「マンション価格は向こう10年でどう変遷するの?」
<<主な対象者>>人数制限がありますが、以下のような方々をお招きしたいと考えています。個別相談会も予定しておりますので、是非ご応募ください。
・マンションを購入しようと思っているが、どのマンションを買うべきかわからない
・マンションを買いたいが、価格が高いと言われている今の時期に買うべきなのか迷っている
・新築マンションと中古マンションどちらを買うべきか迷っている
・これから本当に物件価格が暴落するのか不安がある
<該当コラム欄URL>
https://wangan-mansion.jp/column/archives/290