対面相談会やメール相談を合わせると月に100組ほど新規の相談がございます。

その中で迷える子羊となり最終決断ができない、つまり「買えない人」になってしまいマンションマニアの住まいカウンターに駆け込んで来られる方も多くいます。そのような方々に共通して言えることは家族それぞれの優先順位、絶対に譲れない条件を決められていないことです。逆を言えば優先順位や絶対に譲れない条件が定まっている人で買えない人になってしまう方はほぼいないと言えます。

まず優先順位や絶対に譲れない条件で一番最初に決めるべきことは予算です。石油王でもない限り予算の限界はあるはずです。今の低金利では年収の8倍、ローンによっては10倍もの金額を借りれてしまいます。しかしながら返せる額というのは人それぞれ違いますから毎月いくらまで住宅費にかけられるのかを事前に把握しておく必要があります。それを知らない状態でモデルルームへ行けばローン借り入れができる最高額のお部屋を紹介されることが一般的です。最近では実際に借り入れる金利で審査してくれる銀行もあるため年収の10倍超えの金額を借りることも容易になってきました。(一般的に借入金利と審査金利は異なります)

分譲マンションは物件により管理費などの維持費が異なりますから「○○万円のマンションまで」というよりかは「毎月総額で○○万円までの支払い」と決めておくといいでしょう。例えば毎月15万円までの支払いが限度ならそれを超える部屋は検討しないということができ物件選びがスムーズに進みやすくなります。

ご自身で把握できない場合は売主と利害関係のないFPさんに相談してしまうことをおすすめいたします。

住まい選びの決断力を高める方法　資金計画は明確に！

毎月の支払い限度額がわかった段階でいくつかの物件は候補から消えたはずです。しかし星の数ほどある分譲マンション、ここからの絞り込みが大変です。

実際に相談会で買えない人になってしまっている場合にアドバイスしていることと、私自身も最近新築マンションを購入したばかりですから自身の絞り込み方法を交えて共有していきます。

まずはマンション外の絞り込みです。

例えば駅距離、職場までの通勤時間、実家までの距離、教育環境、周辺環境、鉄道路線などです。

駅徒歩○○分まで、職場まで○○分、奥様の実家まで○○分以内など条件を付けていけば自ずと検討できる物件が少なくなります。ここでお互いの職場が離れていたりと揉めることがでできた場合はお互いの間を取るというのが無難でしょう。旦那様20分、奥様40分などとしてしまうと後々揉めかねないですから旦那様30分、奥様30分とできるだけバランスが取れていたほうがいいですね。

それでも間を取ると都心部になってしまい予算が届かない場合はマンション外の絞り込みの中で第一条件を出し合ってみるといいでしょう。旦那様が通勤時間、奥様が実家までの距離が第一条件ならばその条件の中で時間が平等になるようにしてみてもいいでしょう。

私が今回「絶対に譲れない条件」として挙げたものは

・坂道がない
・今後伸びる街

この2点です。

駅距離などはあまり気にしないのですがどうにも坂道が苦手です。以前平坦な徒歩12分のマンションに住んだときはなんともなかったのですが坂道がある徒歩15分のマンションに住んだときはかなりきつかったです。昔から駅近で育ってきたわけではないこともあり駅から遠い分には問題ないのですが坂道で育ってこなかったせいか大の苦手で・・・。

今後伸びる街については街が発展していく姿を眺めていくのが好きなためです。

次にマンション内の絞り込みです。

例えば売主、施工会社、設備、間取り、日当たり、眺望、階数などです。

細かい部分を挙げてしまうとキリがないのですが絶対に譲れない部分を話し合いましょう。

私が今回「絶対に譲れない条件」として挙げたものは

・新築マンション
・オプションなどが楽しめる
・大規模板状型マンションもしくは大規模タワーマンション
・ディスポーザー完備
・ワイドスパン(間取り)
・眺望
・今よりも広い専有面積

この７点です。

数多くのマンションに住んできましたが大規模のコスパを知ってしまうと小規模には住み替えにくいということで大規模限定に。料理が好きなのと今ある設備がなくなるのは辛いためディスポーザー完備は絶対。間取りは個人的な趣味でワイドスパンが好き。(使いやすいかは別)眺望はドミノのような距離感でなくある程度抜けていること。せっかく住み替えるなら今より広いお部屋に。

このように絶対に譲れない条件を決めることでだいぶ物件数が絞り込めるはずです。私も上記を決めてから物件を絞り込んだところかなり数が絞られました。

もちろん上記は私の希望条件であり皆様の優先順位や絶対に譲れない条件とは被らないことでしょう。人それぞれ希望する条件が違って当然ですからトレンドとずれていたり他人の意見と違っても気にする必要はありません。投資ではないのですから。

ただし自分が選んだ道が正しいと思い込むがあまり周りが見えなくなってしまうのもよろしくないですね。100点のマンションはないのですから周りから叩かれる部分があって当然なのです。その周りから叩かれる部分を納得して購入すれば良いわけで、粗粗探しではなく良いところを見つけていきましょう。入居後はその妥協した点が少しは気になるかもしれませんがご縁もあったからこそ購入したマンション、徐々にでも好きになっていくものですよ。

実際に今は駅近がトレンドですが私が購入したマンションは駅近ではありません。そのため周りからは「？？」な目で見られることも多くありますがそんなことより自分たちが住んで楽しいかが大切なのです。自分色を大切にしてこそ満足度の高い住まいに出会えるはずです。そもそも今のトレンドが10年後もトレンドであるかと言えばけしてそうではないでしょう。

それでも買えない人になってしまった場合は今まで見学したことがないようなエリアに足を運んで見るのも一つの手です。新たな発見があるかもしれません。また必ずしも住まいを買うことが正解とも限りません。住宅ローンを組んで購入する場合は基本的にタイムイズマネーとなりますからいずれ買うなら早い方が良いというのが一般的です。それでも一生賃貸の方が向いている場合もあるでしょう。買うことが目的になってはダメです。大好きになれてパワーをくれる住まいに出会うことを目的にしてください。

以上となりますが「資産性は気にしなくていいのか？」と言われそうですね。投資でないわけで物件の価値がローン残債を下回りさえしなければそこまで気にすることではないでしょう。とはいえ周辺相場を知らずに購入すれば納得度が低くなりますから調べてから購入することをおすすめしています。

そのあたりはこちらの記事にて記載しております。

マンション購入・売却に向けての一歩　～虎の巻～

100点満点のマンションを買うというのはほぼ不可能なわけで最終的には何かを妥協しなければなりません。希望の中から「絶対譲れない」「妥協できる」ものを選別することで決断しやすくなるはずです。

マンション購入の右も左もわかりませんという検討初期の方はもちろん優先順位や絶対に譲れない条件を話し合ってもまとまらない・・・という迷える子羊の方もお気軽に対面相談会やメール相談をご利用ください。住まい探しのヒントをご提供いたします！

【今後の予定】

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